京都三閣のひとつ!西本願寺の非公開建築『飛雲閣』の特別拝観レポート!
西本願寺内にある国宝建築『飛雲閣』。ここは通常非公開で、一般公開はしていません。しかし…不定期で行われる特別拝観期のみ、『飛雲閣』とその周りに作られた『滴翠園』というお庭を拝観することができるんです!今回はそんな『飛雲閣』の特別拝観レポートをお届けします!
筆者紹介
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こちらの記事は【紅葉の京都奈良旅行記】よりシリーズでお届けしております。
『飛雲閣』の歴史
それが、西本願寺の境内にひっそりと建てられている『飛雲閣』です。
この『飛雲閣』は金閣、銀閣と並び称され、「京都三閣」「京都三名閣」のひとつに数えられているほど!なんと国宝にも指定されています。
こんなにも評価の高い『飛雲閣』ですが、金閣、銀閣に比べると知名度は高くありません。それはなぜでしょうか?
実は、この『飛雲閣』は、世界遺産「西本願寺」の境内にあるにも関わらず、なんと一般公開されていないんです!しかも、境内の一画で高い壁に囲われているため…ここにこんなにも美しい楼閣があることすら、ほとんど知られていない…まさに「幻の楼閣」といっても差し支えない建築なんです!
この『飛雲閣』は、一説にはは豊臣秀吉が建てた「聚楽第」や「伏見城」から移築された遺構とも言われていますが、あまりはっきりしていません。
飛雲閣は楼閣建築の傑作とされ、金閣、銀閣と並び、京都の三名閣に数えられています。豊臣秀吉が築いた聚楽第の一部を移築したとも、西本願寺の建物が発達したとも伝わります。全体的に柱が細く、白い障子が美しく並んで、空に浮かぶ雲に見えることから、飛雲閣と名づけられたといわれています。
三層こけらぶきで、屋根は、一層は入り母屋造り、二層と三層は寄棟造り。破風(屋根の端)のデザインも様々で、変化に富んでいます。建物全体は、二層、三層と小さくなり、「中心も東に移るという左右非対称ながら巧みな調和を持つ名建築として知られています」(西本願寺ホームページ)。
一層は主室の招賢殿(しょうけんでん)や茶室などと、舟入(ふないり)の間があります。 飛雲閣は、滴翠園にある池「滄浪池(そうろうち)」に面して建てられており、舟を直接正面に着けることができる造りになっています。
二層は三十六歌仙が描かれた歌仙の間、三層は摘星楼(てきせいろう)と呼ばれ、物見をする部屋だったといわれています。また、渡り廊下で結ばれている建物は黄鶴台(おうかくだい、重要文化財)と呼ばれ、別棟の浴室には脱衣所と蒸し風呂が造られています。
2017年7月から2020年3月まで、約20年ぶりの修復工事が行われました。屋根のふきかえを中心に、表具や框(かまち)の修復や畳の表替え、耐震補強などが施されました。
今回、「令和5年度第59回京都非公開文化財特別公開」の一環として…なんと44年ぶりの特別公開が行われると聞き、はるばる東京から駆けつけたんです!
『飛雲閣』の見どころ
『飛雲閣』は、西本願寺の境内、南東の一画に建てられている国宝建築物です。
西本願寺そのものも「御影堂」ほかは国宝に指定されており、さらに世界遺産にも登録されていますが…その中でも最もレアなスポットが、今回特別公開された『飛雲閣』とそれを取り囲む庭園『滴翠園』です。
『飛雲閣』は、通常非公開のため、一般の参拝客は見ることができません。
しかし、毎年5月の浄土真宗開祖・親鸞の誕生日など、不定期で特別公開が行われることがあります。かなりレアな機会になりますので、特別公開の情報をキャッチしたら、ぜひタイミング合わせて訪れてみてください。
なお、非公開期間でも、西本願寺の総合案内所には精密に作られた模型を見ることができますし、壁越しにわずかに『飛雲閣』の屋根を見ることもできます。
西本願寺の境内の南東一画をよく観察していると…壁の上、木々の合間から見える『飛雲閣』の姿を少しだけ見ることもできます。しかし…屋根だけしか見えませんので、これではその魅力の1/10も楽しむことはできません。
今回、「京都古文化保存協会」の主催する第59回京都非公開文化財特別公開の一環として、『飛京都古文化保存協会雲閣』および『滴翠園』が特別公開されました。
朝一番の9:00前に到着しましたが…すでにこの行列!さすが『飛雲閣』!一目見たさに朝からこれだけの人が集まるのはさすがですね!
ちなみに…今回の特別公開は、内部は完全に撮影禁止でした。うーん!せっかくの機会なのにー!!せめてお庭だけでも撮影させてよー!
※公式サイトより
と…いうことで、西本願寺の公式サイトから画像を拝借。
今回の特別公開では、『飛雲閣』とそれを取り囲む『滴翠園』の庭園を通り抜けて鑑賞することができました。
今回の特別公開では、30分おきに、スタッフさんによるガイド説明会が開催されていました。建築やお庭の鑑賞ポイントを詳しく説明してくれました。やはりガイドさんの説明が理解度が進みますね!ありがたい限り!
『飛雲閣』と一体化して作られている庭園が『滴翠園』です。『飛雲閣』を取り囲む滄浪池を中心とした池泉回遊式庭園で、水面には『飛雲閣』の姿がくっきりと映されています。なんとも美しいー!!
通常非公開であること、そして筆者が訪れた機会では撮影不可であったことが…なんとも悔やまれる!
筆者は京都でも数々の庭園を鑑賞していますが…ここ『滴翠園』の美しさは京都で5本の指に入るほど素晴らしい庭園でした。そもそも、内部に入ること自体がレアな上、秋晴れの『飛雲閣』を鑑賞できたのはもう至極!とても素晴らしい思い出になりました。
ただそれにしても…今回の「京都非公開文化財特別公開」での公開は、わずか数10mの散策しかできず、また写真撮影も不可ということで…少し物足りない感想を抱かざるを得ませんでした。
せめて、写真撮影可能にするか、もしくは公式が用意した画像データをダウンロードできるようにしてくれると、満足度も上がるんですけどね。
『飛雲閣』へのアクセス/駐車場
『飛雲閣』のある西本願寺へは、京都駅より路線バスで10分ほど場所に位置しています。堀川通沿いですので、多くの路線が経由します。「西本願寺前」のバス停で下車すれば徒歩すぐです。
お車の場合は、京都駅から5分ほど、高速道路ご利用の場合は名神高速道路の京都南ICから15分ほどです。駐車場は、西本願寺の北側にある駐車場をご利用ください。
【紅葉の京都奈良旅行記】4日目の朝を迎えました。この日はまず、今回の旅の目当てであった西本願寺『飛雲閣』の特別拝観を楽しみました。この後は、岡崎方面へ向かいます。次回もお楽しみに!
『飛雲閣』の特別拝観(2023年秋) 基本情報
アクセス
JR東海道新幹線 京都駅より路線バス
名神高速道路 京都南ICより15分
営業時間
9:00-16:00
開催日(2023年10月の情報)
11/12(日)~21(月)
拝観料金
大人1000円 中高生500円
駐車場
西本願寺駐車場利用
アドレス
075-371-5181