可愛らしいハート形の窓も!『竹の寺地蔵院』は竹林と苔の絶景!
京都の洛西に、こんな可愛らしいハート形の窓が作られた寺院があることをご存じでしたか?
ここは『竹の寺地蔵院』。嵐山や松尾大社からもほど近くにある竹林と苔庭が美しい寺院です。
こんにちは!本業の傍ら全国の隠れた名所をご紹介している旅行プランナー/旅行ブロガーの旅人サイファです。今回は、5月末に訪れた【新緑の京都ひとり旅】から松尾大社周辺を回った際のレポートです。
地蔵院へのアクセス/駐車場はある?
『竹の寺地蔵院』は、京都盆地の西の端、嵐山から2駅ほど離れた場所に位置する寺院です。最寄り駅は阪急嵐山線「上桂駅」。そこから徒歩12.3分のところに位置しています。
京都駅からは、京都バスにて「苔寺・鈴虫寺」行きに乗車し40分ほど。終点「苔寺・鈴虫寺」のバス停から徒歩3分です。看板に沿って細い坂道を登ると見えてきますが、周囲は林と住宅地ですので、初めて行かれる方は戸惑うかもしれません。
一般車用の駐車場が数台分ありますが、周辺の道路が非常に狭いため、狭い道の運転が苦手な方はおすすめできません!
竹の寺地蔵院の歴史は?
『竹の寺地蔵院』の創建は室町時代にまで遡ります。三代将軍足利義満を助けた、管領細川頼之によって作られたと伝わっています。
当山は衣笠山地蔵院といい、臨済禅宗の寺で、夢窓国師を開山とし、伝教大師の作といわれる延命安産の地蔵菩薩を本尊としている。
もともと、この地は今から八百年近く前、歌人衣笠内大臣藤原家良公が山荘を営まれた処で、南北朝時代の貞治六(1367)年、室町管領細川頼之公が夢窓国師の高弟宗鏡禅師を招請して伽藍を建立された。これが現在の地蔵院で、宗鏡禅師は恩師夢窓国師を開山に仰ぎ、自らは第二世となられた。
その後、北朝系の三天皇(崇光・後光厳・後円融)の御願寺に準ぜられ、境内十七万平方メートル、末寺二十六ヵ寺、諸国に領地五十四ヵ所をもつ一大禅刹となったが、応仁・文明の兵乱(1467年~)に遭い諸堂悉く灰燼となった。
しかし、皇室の深恩と細川家の援助等によりほぼ旧に復し、明治になって、竜済・延慶の両寺を合併し現在に至っている。
またこのお寺は、かの一休禅師が生まれ育った場所としても知られています。
地蔵院の拝観見どころは?
『竹の寺地蔵院』の入口で拝観受付を済ませると、その奥には参道が延びています。このときは5月末、新緑が最も勢いを増す時期です。
この参道がまず素晴らしい。濃密な緑に染められて、自分まで緑色になったかのような錯覚に陥ります。
参道の突き当たりには本堂が建てられてあます。ご本尊は、伝教大師作と伝わる地蔵菩薩。延命安産のご利益があると言われています。
この本堂周りは…もう圧倒されるほどの素晴らしい苔!これほどまでに色鮮やかな苔はそうそう出会えません!日々のお手入れの賜物なんでしょうね。
本堂の前を通り、次は方丈へと向かいます。方丈へと延びるこの園路もまた素敵です。足元から頭上まで、ぐるり新緑に包まれるような…玉砂利の参道と奥に見える門だけが白く煌めいています。
方丈へは、靴を脱いで上がらせて頂くことができます。この方丈の中に…あの可愛らしい窓があります。
それがこちら!「猪目窓」と呼ばれるもので、でっぷり可愛らしいハート形!しかも窓の向こう側は竹林の緑の世界というお洒落な作り!
この窓を見るだけでもほんわかした気分になれますよね!
振り替えると…方丈の前庭がこれまた見事!ちょうどお庭に陽の当たる時間帯で、キラキラ輝いて見えますね!新緑の最も美しい季節ということもあり…もしかしたら1年で最も美しい瞬間だったかもしれません!
こちらは「羅漢の庭」と呼ばれる平面鑑賞式庭園になっています。縁側に座って、ただボーッとお庭を眺めていたい…そんな気分にさせてくれる素晴らしいお庭でした。
いかがでしたか?あの「一休さん」が幼少時を過ごしたお寺『竹の寺地蔵院』。この素晴らしい竹林と苔庭は、数ある絶景庭園を有する京都市内でも、屈指の美しさでした!
決してメジャーな寺院ではありませんが、足を向ける価値のある素晴らしいお寺です。近くの苔寺(西芳寺)や鈴虫寺、松尾大社などと合わせて、ぜひお立ち寄りください!
『竹の寺地蔵院』の拝観を終えて、筆者はこの後、世界遺産「苔寺(西芳寺)」へ向かいました!京都でも最難関と言われるほど拝観が難しい苔寺!続きは次回です。お楽しみに!
竹の寺 地蔵院
アクセス
阪急嵐山線 上桂駅より徒歩12分
営業時間
9:00-16:30
定休日
1/10-2/10の水曜日木曜日
入場料金
大人500円 小中高校生300円
駐車場
普通車のみ無料駐車場あり
アドレス
075-381-3417
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