『松尾大社』は京都洛西の総氏神さま!お酒の神様としても有名です!
京都盆地の西の端、四条通が桂川を渡った行き止まりに鎮座しているのが『松尾大社』です。その創建は古く、平安京が作られるはるか以前から、秦氏の氏神として祀られていました。平安遷都後は、京都の西の守護神として篤い信仰を集めました。現在では、お酒の神様としても知られています。
こんにちは!本業の傍ら全国の隠れた名所をご紹介している旅行プランナー/旅行ブロガーの旅人サイファです。今回は、5月末に訪れた【新緑の京都ひとり旅】から松尾大社周辺を回った際のレポートです。
松尾大社へのアクセス/駐車場はある?
『松尾大社』へは、阪急嵐山線「松尾大社駅」から歩いて5分ほど。駅を降りると目の前に『松尾大社』の大鳥居が見えますので、すぐ分かります。また、京都バス(京都駅~苔寺)でも乗り換えなしでアクセスできて便利です。
お車の場合は、京都市内から四条通を西へ20分ほど走らせると『松尾大社』が見えてきます。境内には無料駐車場も完備されているので安心ですね。
松尾大社の歴史は?
大山昨神と市杵島姫命の二神を祀る。
701年に秦氏の一族が、松尾山大杉谷の磐座の神霊を勧請し、秦氏の氏神として当地に社殿を建立したのが起こりと伝えられる。平安遷都後は王城鎮護の神として、また中世以降は酒造の神として人々の信仰を集めている。
本殿(重要文化財)は、「松尾造」と呼ばれる珍しい建築で、1542年に改築されたものである。宝物館には、等身大の男神坐像二体、女神坐像一体(ともに重要文化財)が安置されている。
また、境内の霊泉「亀の井」の水を醸造のときに混ぜると酒が腐らないと伝えられる。
毎年四月の松尾祭には、境内に山吹が咲き乱れ、桂川で神輿の船渡御が行われる。また、七月には御田祭が行われるなと、多くの人でにぎわう。
元々は、古くから京都盆地を治めていた渡来系の秦氏の氏神様でした。洛北の上賀茂神社、下鴨神社も秦氏の氏神様とされていますから、もしかしたらこれらは全て同族の神様なのかもしれませんね。
その後、京都に平安京が作られたことで、その役割は一変します。四条通のどん詰まりに位置する当社は、京都の西の守護神とされ、朝廷からも篤く敬われました。
境内の見どころはどこ?
『松尾大社』の見どころは多数あります。まずは、この立派な楼門!境内に入るとすぐに見えてくる『松尾大社』の象徴にもなっている建物です。
楼門を潜ると、松尾山を背後に背負った拝殿が見えてきます。
境内の真ん中には拝殿が置かれています。その後方に中門を携えた本殿が作られています。まずは、この本殿は「松尾造」とも呼ばれる非常に珍しいもの。
桧皮葺の社殿が重厚感ありますね!この本殿は、国指定重要文化財とされています。
霊泉「亀の井」は魔法の水!?
さて、本殿の右裏手に進むと、お酒の神様の真骨頂とも言える霊泉が湧いています。
それがこちら!「亀の井」と呼ばれる霊泉で、なんとこの霊泉をお酒に混ぜて醸造すると、そのお酒は腐らないとか!現在も、造り酒屋はこの水を持ち帰り、自社の酒に混ぜているところもあるとか!
重森三玲氏の庭園も見事!
境内には「松風苑」と呼ばれる庭園が作られています。「松風苑」は3種類の庭園からなり…
と、それぞれ異なった趣きで作庭されています。重森三玲氏の作り上げたお庭の中でも、屈指の高評価を受けている昭和を代表する庭園になっています。
見学無料のお酒の資料館も併設!
境内の片隅には「お酒の資料館」が作られており、神社と日本酒の関係を学ぶことができます。入館無料ですので、ぜひ立ち寄ってみてください!
古代には、神様が行う「神憑り」と人を酔わせる「酒のパワー」には、共通点を見いだしていたのかもしれませんね。
月読神社も必見!
さてもうひとつ。今回『松尾大社』に立ち寄った目的のひとつが、ここ「月読神社」へご挨拶すること。
日本の最高神である天照大神とスサノオに挟まれた三貴神のひとつ「月読ツクヨミ」ですが、なぜか非常に影が薄い。
これだけ名前だけは有名な神様なんですが…神話にもほとんど登場せず、また祀っている神社もごくわずか。知られているのは、ここ京都松尾山の「月読神社」と、伊勢神宮の隣にある「月読宮」、そして、それらの本家本元とも言われる壱岐の「月読神社」くらい。
筆者は以前、壱岐の「月読神社」にも参拝したことがありますが、そちらもかなり質素なお社でした。
名前は有名ながら、その扱いの小さな「月読尊」。ここ京都の「月読神社」も、『松尾大社』から5分ほど歩いた住宅地に、ポツンと小さな社殿を残すのみです。
さて『松尾大社/月読神社』の参拝を終えて、筆者は次の目的地へ向かいました。次回は「竹の寺地蔵院」です。竹林と苔の美しい、素晴らしい寺院でしたよー!それでは、続きは次回!
松尾大社
アクセス
開門時間
5:00-18:00
庭園は9:00-16:00
定休日
年中無休
参拝料金
参拝無料
庭園見学は別途500円
駐車場
参拝者用駐車場あり
アドレス
075-871-5016
次回です!