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かつて太古の王国跡!『一支国博物館』と『原の辻遺跡』を巡る【対馬壱岐旅行記】壱岐編⑦

こんにちは!旅人サイファです。
対馬壱岐旅行記】の壱岐滞在2日目。

生憎この日は大雨でしたので…屋内観光に切り替えることにしました。

 

沖縄などもそうですが、離島には雨の日に観光できるスポットほとんどありません。ここが離島観光の厳しいところ。

どこも、雨の日の過ごし方という点で苦労されています。

 

そんな恵まれない離島が多い中、ここ壱岐には、雨の日でも楽しめる素晴らしいスポットがあるのです!

それがここ!『一支国博物館(いきこく-)』です!f:id:traveler-cipher:20211123151105j:image

ここ『一支国博物館』は、2010年にオープンしたばかり!非常に近代的でお洒落な博物館です。

設計は著名建築家・黒川紀章。2007年に死去した彼の遺作となったのがこことも言われています。


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ここ壱岐にはかつて「一支国」と呼ばれた王国がありました。

ヤマトによって統一される前、日本各地には小国家が分立していました。その内のひとつがここ壱岐にあった「一支国」です。

そして、この時代の小国家の中で唯一!この「一支国」だけが、場所まで特定された遺跡として保存されているのです。

それが、『一支国博物館』から一望できる国指定特別史跡原の辻遺跡』です。

 

ここ『一支国博物館』は、かつて壱岐で栄えた古代国家「一支国」と、その王都『原の辻遺跡』についての資料を展示しています。

実は「一支国」については、卑弥呼についても書かれている「魏志倭人伝」の中に記述が残されています。

 

魏志倭人伝
又南渡一海千餘里 名曰瀚海 至一大國 官亦曰卑狗 副曰卑奴母離 方可三百里 多竹木叢林 有三千許家 差有田地 耕田猶不足食 亦南北市糴
 
和訳

(対馬より)また南に瀚海(かんかい)と呼ばれる一つの海を渡り、千余里を行くと一大國(一支国壱岐)に至る。また長官を卑狗(ひこ)といい、副官を卑奴母離(ひなもり)という。広さは約三百里四方ばかり。竹や木のしげみが多い。三千ばかりの家がある。田畑が少しあり、農耕だけでは食料には足らず、また、南や北に海を渡って穀物を買い入れている。


中国大陸から朝鮮半島を経て、対馬壱岐、そして九州に至るルートの中で、壱岐に対しても上記のように記述されているのです。


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一支国博物館』のエントランスを入ると、左手にチケット売り場、右手には資料閲覧ルームが並びます。チケット売り場でチケットを購入すると、2階へ案内されます。


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2階に上がったところの演出が見事!先ほど引用した「魏志倭人伝」が壁一面に投影されます。

ここを抜けると…太古の世界へ導かれます。

 

次の部屋は、残念ながら撮影禁止。在りし日の「一支国」の姿を素晴らしい映像によって現代に甦らせています。

この映像作品は必見!およそ15分ごとに映し出されますので、ぜひ足を止めてご覧になってください。映像終了後の驚きの演出も見事ですよ!

 

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続いて足を進めると、復元された外洋船の模型や、「一支国」の王都を復元したミニチュアの町並みが展示されています。

朝鮮半島対馬壱岐、九州と自由に行き来していた彼らは、このような船で玄界灘を越えていたのでしょうか。


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ミニチュアの町並みは目線を合わせて見ると…まるで自分もこの集落に入り込んでいるかのような錯覚に陥るほど精巧に作られています。かなり大規模な村が営まれていたことが分かりますね。

そして対馬とは異なり、広い平野のあるここ壱岐では、大規模な水田稲作も行われていたようです。

 

原の辻遺跡』は、佐賀県吉野ヶ里遺跡のように、周囲に堀を廻らせた「環濠集落」だったようです。

堀と言うと、外敵からの防御施設と思われがちですが、壱岐では平和理な交易が行われていたようで、戦争が行われた痕跡は無いようです。どうやら、害獣避けのための堀のようです。

 

また、こちらにはちょっと可愛らしい出土品が展示されています。

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それがこの「人面石」!国内でもここでしか出土していないという壱岐限定の不思議な石。

良く見ると、眉毛や鼻も掘られているんです。精霊を招く神具でしょうかね?

こちらは重要文化財指定。年間でもわずか60日間しか公開されないレア物なんです!


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さて、ここ『一支国博物館』は、王都『原の辻遺跡』を望む高台に建てられています。

最上階からは、かつて王都が営まれていた平野を一望できます。ちなみに、この博物館は屋根まで芝生で覆われているため、島の風景と違和感なく同調できるデザインになっています。


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さて、『一支国博物館』の高台から遺跡まで降りてみましょう。車で5分ほど走らせると『原の辻遺跡』です。


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かつては一大交易都市として栄えていた一支国の王都・原の辻。

今は平原にいくつかの住居などが復元され、当時の雰囲気を感じることができるようになっています。


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原の辻遺跡』はおよそ24haという広大なもの!

弥生時代の遺跡としては、吉野ヶ里遺跡に次ぐ面積というから驚きです。壱岐という玄界灘に浮かぶ小さな離島にこれだけの集落が発展するには、日常的に大陸との交通・交易が結ばれ栄えていた証拠とも言えそうです。

 

一支国博物館

アクセス

芦辺港より車で15分

壱岐空港より車で5分

 

営業時間

8:45-17:30

 

定休日

毎週月曜日(祝日の場合は翌日)

GW、夏休み期間中は無休

12/29-12/31は休館

 

入場料金

大人410円

高校生310円

小中学生210円

 

駐車場

無料駐車場あり

 

アドレス

長崎県壱岐市芦辺町深江鶴亀触515-1

0920-45-2731

 

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