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廃止された祭日『神嘗祭』とは?そのルーツは日本人のアイデンティティの根源!

こんにちは!旅人サイファです!

今回は、日本に受け継がれる神事『神嘗祭』についてのお話です。

 

前回、『祝日と祭日の違いとは何か?』という記事をまとめました。

簡単に言うと、戦前の法律に基づいての皇室が祭祀を行う日を『祭日』として休日にし、戦後の法律に基づいての記念日等を『祝日』として休日にしたという違いがあります。

 

戦前の祭日のそのほとんどが、戦後の祝日に置き換えられましたが、一部は引き継がれずに祝日から削除されたものがあります。

そのひとつが10月14日の神嘗祭(かんなめさい)』です。

 

神嘗祭とは…

神嘗祭とは、日本人にとって重要な食料である五穀を伊勢神宮(天照大神)に奉納する神事です。


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実は祝日から外されたといっても、その祭祀や神事は、宮中や伊勢神宮で現在でもきちんと受け継がれています。

 

古代より受け継がれる、伊勢神宮の「神事」 | Discover Japan|ディスカバー・ジャパンー日本の魅力再発見ー

三重県伊勢神宮で行われている数ある神事のうちでも、最も重要な神事がこの神嘗祭です。

五穀豊穣を喜び、神への感謝を示すために、この年収穫した新米などを神へのお供えするのが、この神事の肝のようです。

 

いやしかし…!この引用記事を読んでいて震えました。

数あるお祭りの中でも、特に重要なのは三節祭と呼ばれる神嘗祭(かんなめさい)と年2回の月次祭(つきなみさい)。とりわけ大事なのは神嘗祭(かんなめさい)で、これはお米づくりと密接にかかわっている。ニニギノミコトが地上に降りるとき、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が自分が育てていた稲を託し、地上で米づくりをはじめるようにしたとされている。つまり、米は神さまからの授かり物。そして国が栄える=五穀豊穣であり、そのために祈りを捧げることが、国の代表たる天皇の一番大切な仕事だった。

 

日本人と稲作

私は以前、こちらのブログで、こんな記事を書いたことがあります。

 

米を作らねば人にあらず…日本人と稲作(前編)

図らずも…持論がこんなところで裏付けを得られるとは思ってもみませんでした。

 

米作りの技術を持ちこんだ弥生人は、ムラを作りクニを作り、日本列島を壮大な水田に変えていきました。そして、狩猟採集を生業としていた原住民の縄文人を圧迫し、西から日本の中心地を占領します。

 

圧迫された縄文人のうち、稲作を受け入れた人々は、弥生人支配下で稲作文化に溶け込んでいきます。

一方で、稲作を受け入れられなかった縄文人の一派は、『まつろわぬ民』『異民族』として徐々に東北へそして北海道へと追いやられていくのです。

 

つまり、『稲作』さえ受け入れれば、縄文人だろうが渡来人であろうが、全て日本人として受け入れる。『稲作』こそが、日本人のアイデンティティである…とまとめました。

この弥生人の作った王朝が『ヤマト朝廷』、その王族こそが『天皇家』です。

ムラを作りクニを作り、組織的な稲作を行うために生まれたのがリーダーとしての『天皇』であり、組織としての『ヤマト朝廷』なのです。

 

上に引用した記事では、弥生人=ヤマト朝廷=天皇家は、なんとこの地に降りるその時から、米を持って降りてきていたのです!いや、むしろ日本へ稲作を広めるためにやって来たということにされています。

 

日本人の原点とはなにか?という問いに、私ならこう答えます。

『日本人の源とは日本列島で米作りをする人のことである』…と。

ただ単に日本列島に住むだけではない、そして血脈にもよらない。

この国で稲作に従事している集団であれば、それはすべからく日本人である…と。

 

この『土地』と『稲作』の強固な結びつきがなければ…日本人のアイデンティティも失われてしまうと思うのです。

今では消されてしまった神嘗祭という祭日。そのルーツをたどると、日本人のアイデンティティの源へたどり着きました。

 

ある意味で…日本人のルーツに繋がる最も重要な祭日でもある神嘗祭

戦後、祝日から外されたことで一般の人からの認知度は驚くほど低いものになってしまっています。

しかし、祝日ではなくなったとしても…その精神は我々の中に受け継がれていると思うのです。

それを象徴するのが食前のこの言葉…

 

『いただきます』

 

神の恵みである米と食される生命に感謝する精神を…忘れてはなりません。

 

前回です