こんにちは!旅人サイファです!
今回は、カレンダーの赤い日『祝日』についてのお話です。
現在、日本には全部で16個の祝日が制定されています。皆さん、16個全部言えますか?
さて、この祝日…祭日とか祝祭日って言われることもありますよね?
祝日と祭日…同じように使われる言葉ですが、この2つには明確な違いがあるのです!
実は…現在は祭日による休日はひとつもありません!全て祝日です!
祝日とは…
1948(昭和23)年に定められた『国民の祝日に関する法律』によって定められた休日です。令和3年現在、その数は16個!
令和四年度 祝日一覧
1月1日 元日
1月10日※ 成人の日
2月11日 建国記念の日
2月23日 天皇誕生日
3月21日 春分の日
4月29日 昭和の日
5月3日 憲法記念日
5月4日 みどりの日
5月5日 こどもの日
7月18日※ 海の日
8月11日 山の日
9月19日※ 敬老の日
9月23日 秋分の日
10月10日※ スポーツの日
11月3日 文化の日
11月23日 勤労感謝の日
※ハッピーマンデー制度により変動
祭日とは…
それでは一方の祭日とは…?
これは明治41年に定められた『皇室祭祀令(こうしつさいしれい)』という法律によって定められた休日です。
天皇や皇室が儀式や祭典を執り行う日をその名の通り「祭日」として国家の休日にしていました。
当時(昭和22年まで)の祭日一覧はこちら!
皇室祭祀令で定められた祭日一覧
1月1日 四方節
1月3日 元始祭
1月5日 新年宴会
2月11日 紀元節
3月20日 春季皇霊祭
4月3日 神武天皇祭
9月20日 秋季皇霊祭
10月17日 神嘗祭
11月23日 新嘗祭
※この他にも先后式年祭などもあり
その全てが、宮中行事とリンクしています。
また、半数以上が名を変えて現代の祝日に引き継がれているのも分かるかと思います。一方、一部現代の祝日に引き継がれなかったものもあります…興味深いですね。
この明治時代からある法律『皇室祭祀令』は1948(昭和23)年に廃止となっており、『国民の祝日に関する法律』へと置き換えられています。
つまり、1948年以前の休日は全てが『祭日』!それ以降は全て『祝日』なのです!
戦前生まれの方などは、当時の言い方をそのまま使い『祭日』と呼ぶ方が多いようですが、実は現在の日本では『祭日』はひとつもなく、全てが『祝日』とされているのです!
ちなみに…戦前の『祭日』をもう一度見てみましょう。
皇室祭祀令で定められた祭日一覧
1月1日 四方節→元日
1月3日 元始祭
1月5日 新年宴会
4月3日 神武天皇祭
10月17日 神嘗祭
※この他にも先后式年祭などもあり
戦前の祭日のうち、大半は戦後の祝日にも引き継がれているのが分かりますね。
一方、神武天皇祭(4/3)、神嘗祭(10/17)、先帝祭(12/25)は祝日として引き継がれませんでした。一説には、国家神道色の濃い祭日はGHQの指導により排除された…とか。
特に神嘗祭は不思議ですね。
新嘗祭は勤労感謝の日として引き継がれているのと明暗分かれています。
神嘗祭は、豊作を喜び、その年に取れた新米を神に捧げる儀式。
新嘗祭は、その年に取れた新米に感謝し、ありがたく頂く儀式。
双方とも重要な伝統儀式のはずですが、神嘗祭は祝日から排除され、新嘗祭だけが勤労感謝の日として残された…この辺の裏事情、ご存知の方いらっしゃいますか?
よろしければコメントでご教示ください。
次回は、その失われた祭日『神嘗祭』について記事にまとめます。
(後編へつづく)
後編です!