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【北海道】なぜ知床は世界遺産になった?『知床世界遺産センター』でその秘密に迫る!

なぜ知床は世界遺産になれたのか?『知床世界遺産センター』でその秘密を探る!

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日本国内ではわずか4ヵ所しか指定されていない「世界自然遺産」。そのひとつ『知床』は、なぜ世界遺産に登録されたのか?その秘密を探りに『知床世界遺産センター』へ向かいました。

 

筆者紹介

こちらは本業の傍ら全国47都道府県を旅して年間平均35泊!旅行プランナー/ブロガー「旅人サイファ」が執筆運営しております。

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こちらの記事は【北海道 道東ひとり旅】よりシリーズでお届けしております。

 

 

『知床世界遺産センター』の見どころ

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世界遺産・知床観光の中核となるのが「ウトロ」です。知床半島の北側、斜里町の中心から60分ほど車を走らせたところに位置する港町で、観光の拠点となる宿泊施設や、観光船の発着場、観光情報の収集に最適な拠点となっています。

 

そんなウトロの中心には、世界自然遺産・知床の自然を学ぶことができる素晴らしい施設があります。それが今回ご紹介する『知床世界遺産センター』です。なんと豊富な展示と解説を受けられる施設なのに…入場無料です!


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館内に入ってみると…なんと10~15分の館内レクチャーを随時受付中とか!これはぜひ参加せねば!早速受付にてレクチャーガイドをお願いしました。


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まず目につくのが…見慣れない巨大な地図。一見…どこに知床があるのか分かりませんよね?この地図は、巨大なオホーツク海を中心に描いたもので、地図の左下に小さく北海道が描かれています。

 

実は…この地図こそ「なぜ知床は世界自然遺産に登録されたのか?」の、最大のヒントが隠されているんです!


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オホーツク海とは…ロシアのカムチャッカ半島と、そこから延びる列島線(千島列島)に阻まれた内海です。そのオホーツク海の最南端部こそが…ここ知床半島の北海岸!つまり、オホーツク海の終着点が、まさにこの地なんです!


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ところで…オホーツク海といえば「流氷」ですよね。これ、不思議に思ったことありませんか?

 

「海水は凍らないのになぜオホーツク海は流氷に覆われるの?」

 

そう!この疑問こそが、知床の自然が世界遺産に登録された要因なんです!

 

実は、真冬にオホーツク海を覆い尽くす流氷って…海水じゃないんです!

 

え!?海が凍るんじゃないの!?

 

ですよね?知らない方も多いですよね?

 

実は、流氷の発生源はアムール川など…ロシア・シベリアの大地から流れてくる川の水なんです!

 

アムール川の真水が海水に流れ込むことで塩分濃度が下がり、さらにそこに「シベリアおろし」と呼ばれる冷風が吹くことで凍ります。それが流氷となり、はるかオホーツク海の南端である知床半島までたどり着くんです!

 

これ「水が凍っていること」がポイント!もしも、溶けて水として海へ流されたとしても、海水と混じるだけで真水の成分は知床までやって来れません。近くの海へ溶け込んでしまうだけですよね。

 

しかし!ここオホーツク海は海水温か低いため、アムール川などで凍った水が、凍ったままのそのままの姿・そのままの成分で知床半島まで着岸するのです!

 

つまり言うなれば…流氷とは水のタイムカプセル!はるか大陸の川の水が、氷状態となって、そのままの成分ではるか北海道の知床半島までたどり着く…普通では考えられませんよね。

 

この流氷の終着点ということが、ここ知床半島の特異な自然を生み出す要因になっているのです。

 

流氷の氷には、豊富な栄養成分が含まれています。流氷は、海水とは全く成分の異なる大陸からの贈り物です。そんな栄養豊富な流氷が、知床半島までたどり着き溶け出すことで…大量のプランクトンを育てるのです。


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そして、豊富なプランクトンは、クジラなどの大型の海洋生物や魚達のエサとなり…さらにはその魚をオオワシなどの鳥が食べ、その鳥をさらにヒグマなどの大型動物のエサになります。そしてそれらの死骸は、また山へと還元されます。海、山、川という循環する生態系サイクルを生み出しているのです。

 

また知床半島は、地形が峻険であったこと、そして農作物が育ちにくい土壌であったために、ヒトの開発が入りにくい場所でした。現在も、知床半島には先端部まで自動車道路は敷かれていません。そのため、貴重な動物たちの楽園がこの地に保たれているのです。

 

北海道の片隅である「知床」が、世界自然遺産に登録された理由、それは…

  1. 流氷の終着点という特異な地理
  2. その流氷が育んだ豊な生態系
  3. 人間が立ち入りにくく保護された環境

この3点がポイントのようです。

 

これらのうち、ひとつでも欠けていたら…現在のような素晴らしい環境にはならなかったかもしれません。

 

ここ『知床世界遺産センター』では、詳しい解説と豊富な展示物で、知床の大自然について学ぶことができます。

 

しかし!このように「知床が知床たる所以」を学んでから観光すると、景色の見え方も全く異なるものになりますし、理解も一段と進みます。

 

観光客の多くは素通りしてしまうスポットですが、知床観光に訪れた際は…ここ『知床世界遺産センター』はマストです!ぜひ立ち寄ってみてください!解説してくださったガイドさん、ありがとうございました!

 

道の駅うとろ・シリエトクも併設!

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『知床世界遺産センター』と同じ敷地内には、「道の駅うとろ・シリエトク」も併設されています。


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こちらでは、観光情報センターやお土産物店、レストランなどが入っており、観光の拠点に大変便利です。特に、知床周辺には大きな土産物店は多くありませんので、お土産を買うならここが一番!


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ちなみに「シリエトク」とは、知床の古名です。アイヌ語で「最果て」「突端」を意味する「シリエトク」に由来しています。

 

『知床世界遺産センター』へのアクセス/駐車場

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『知床世界遺産センター』は、知床観光の拠点・ウトロの中心部に位置しています。

 

斜里町の中心部から知床半島へ向かう国道334号線を走らせると海側に見えてくる大きな建物がここ『知床世界遺産センター』と「道の駅うとろ・シリエトク」です。

 

斜里の中心部からは車で45分。駐車場は敷地内に無料スペースが多数あります。

 

公共交通機関をご利用の場合は、女満別空港やJRの知床斜里駅から路線バスをご利用ください。

 

 

【北海道 道東ひとり旅】の旅行記3日目です。ついに世界遺産知床へと足を踏み入れた筆者。ここ『知床世界遺産センター』で学んでおいたおかげで、翌日以降の知床観光に多いに役に立ちました。このあとは、ウトロのみなとまちにある絶景スポットへ立ち寄ります。次回もお楽しみに!

 

『知床世界遺産センター』の基本情報

アクセス

女満別空港より車で120分

JR釧網本線 知床斜里駅より路線バス

 

営業時間

8:30-17:30

冬季は9:00-16:30

 

定休日

夏季(4/20~10/20) 無休

冬季(10/21~4/19) 毎週火曜日

年末年始(12/29-1/3)

 

入場料金

無料

 

駐車場

無料駐車場あり

 

アドレス

北海道斜里郡斜里町ウトロ西186-10

0152-24-3255