明智光秀ゆかりの寺院『西教寺』のみどころ紹介!駐車場やアクセス情報も!
大津市坂本は比叡山の玄関口として栄えた宗教都市です。穴太積みと呼ばれる石垣によって囲まれた寺院が幾百も並ぶ門前町が形成されています。
その坂本の町の最北端に位置しているのが『西教寺』です。全国に末寺を有する天台真盛宗の総本山でもあります。
こんにちは!本業の傍ら、全国各地の隠れた名所を再発見させる記事を執筆している旅人サイファです。
今回は5月末に訪れた【新緑の京都ひとり旅】から、滋賀県大津市に足を伸ばした際の記事をまとめています。
西教寺へのアクセス/駐車場
『西教寺』は、坂本の中心地から離れたところに位置しているため、アクセスには路線バスもしくはお車が最適です。
路線バスは、JR湖西線「比叡山坂本駅」、もしくは京阪電車「坂本比叡山口駅」から、江若バスにて「西教寺バス停」の利用が便利です。
お車の場合は、湖西道路(西大津バイパス)にて、滋賀里ランプもしくは坂本北ICから車で5~10分ほど。大型の無料駐車場が完備されているので安心です。
西教寺の歴史
西教寺は正しくは、天台真盛宗総本山戒光山兼法勝西教寺といいます。聖徳太子が恩師である高句麗の僧慧慈、慧聡のためにそうけんされたと伝えられています。その後、久しく荒廃していましたが慈恵大師良源上人が復興、念仏の道場としました。恵心僧都も入寺、修行されたところから次第に栄えるようになりました。
その後、文明18年に真盛上人が入寺されるに至り、堂塔と教法を再興、不断念仏の道場とされました。以来、全国に末寺を有する総本山となりました。
公式パンフレットより
聖徳太子の時代からある!?ということは、日本最古級の歴史を持つ寺院なんですかね。隆盛したのは鎌倉時代以降のようですが。
拝観みどころ
受付を済ませると、目の前には参道が真っ直ぐ伸びています。この参道がまず美しいこと!筆者が訪れた5月末には、新緑のトンネルができていました!
また近年は、風車で境内各地を彩っていますので、そちらと合わせると、とても可愛らしい写真も撮れますよ。
ここ『西教寺』境内も荘厳な石垣が各所に見られます。さすが穴太衆の本拠地!この高石垣はもはや城郭レベルの力強さです。もう城ですよ城!
本堂の前には、こんな風車の参道も作られています。映え狙いなのかも知れませんが…賛否両論ありそうですね。
内部は風鈴が吊るしてあって、心地よい音色を響かせています。とても可愛らしいんですけどね。『西教寺』に来る客層が、これを求める人なのかどうか…?
ここ『西教寺』は明智光秀の菩提寺としても知られています。本堂前には、光秀とその妻や一族の墓が築かれています。
元亀2年、織田信長の比叡山焼き討ちの際、当時も災禍をこうむりました。その直後に築かれた坂本城の城主になったのが光秀でした。光秀は西教寺の檀徒になるに及び、復興に大きく力を注ぎました。天正年間には大本坊も再建されました。
総門は城門を移築したもので、鐘楼堂の鐘は陣鐘です。また、湖を渡った時の鞍なども寺宝として残されています。天正10年にこの世を去った光秀は、6年前に亡くなった内室煕子や一族の墓とともに祀られています。
公式パンフレットより
きっと光秀本人も…当時この地を踏んでいるんでしょう。光秀が見た琵琶湖の風景は、どのように見えていたんでしょうね。
西教寺本堂の庭園も見事
内部の拝観は、本堂裏手の本坊から入らせて頂けます。
『西教寺』は、本堂、本坊、書院、客殿が渡り廊下によって繋がっています。このうち、本堂と客殿は重要文化財の指定を受けています。特に客殿は、かの伏見城にあった旧殿を移築寄進したもの!別名「桃山御殿」とも称されています。
各お部屋も、伏見城として使われていた当時のまま襖絵や壁、腰障子には狩野派の絵が描かれています。写真からでも風格が伝わりますね。
また、あまり知られていませんが、ここ『西教寺』の本坊や書院に作られているお庭もまた見事なんです!
ここは本坊左手に作られている枯山水のお庭。丸く刈込された生け垣が可愛らしいですね。ここにも風車が並んでいます。陽当たりも良いため明るく開放的なお庭になっていますね。
反対に、客殿の庭園は山際の日の入りにくい場所に作られています。こたらはしっとりとした苔に覆われた落ち着いた庭園ですね。ここはあの小堀遠州が作庭したお庭と伝わっています。
書院から眺める穴太衆庭園と呼ばれるお庭もまた美しい!こちらは白石を敷き詰めた枯山水庭園になっています。ここにも風車が添えられていますね。
いかがでしたか?大津市坂本にあります『西教寺』!明智光秀ゆかりのお寺ということはよく知られていますが、伏見城から移築した客殿や、小堀遠州作の庭園など、実はみどころたくさん!
比叡山観光の前後に、坂本の名刹巡りと合わせてぜひ足を運んでみてください!
さて、筆者はここで大津坂本周辺の散策を終えて、宿泊地の京都市内へ戻りました。【新緑の京都ひとり旅】シリーズ、次回から最終日の記事に入ります!
アクセス
湖西道路(西大津バイパス)滋賀里ランプより10分
拝観時間
9:00-16:30
定休日
年中無休
拝観料金
大人500円 中学生300円 小学生200円
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
077-578-3418
次回です
前回です