皆さんこんにちは!旅人サイファです!
ここのところ数回続けている「日本の自然データランキング」。山の標高、湖の広さときて、第3回目の今回は、『日本の川の長さランキング』をお届けします。
日本には、小さなものも含めると全部で35000以上の川があるとされています。
国が管理する一級河川は109水系13955河川
市町村が管理する準用河川が2524水系14253河川
このうち、日本で最も長い川は新潟県を流れるあの川ですが…意外と知られていないことに、この川にはある有名な別名があったりします。
さあ、まずは第10位から!順に見ていきましょう!
第10位 阿賀野川 210km
まずはこちら!新潟市を潤す二大河川のうちのひとつ「阿賀野川」が第10位にランクイン!
福島県内は源流の荒海川→阿賀川と呼ばれる一級河川。新潟県に入ったところで「阿賀野川」と名を変えます。
福島栃木県境の荒海岳からスタートした荒海川と、福島群馬県境をスタートした只見川とが合流し、新潟平野を貫いて日本海へ注いでいます。
上流部は日本屈指の豪雪地帯。その豊富な雪どけ水を水源としているため、年間水量は129億m3と、信濃川に次いで第2位!日本有数の米どころである新潟平野はその信濃川と阿賀野川によって作られた沖積平野です。
第9位 天竜川 213km
長野県→愛知県→静岡県
続いて第9位!長野県の中央部、諏訪湖から流れる唯一の河川「天竜川」がランクイン!
諏訪湖から伊那谷の中央部をほぼまっすぐに南下、浜松市のすぐ脇を通り抜けて太平洋に注ぎます。
暴れ天竜の呼び名を持つ暴れ川で、一度豪雨になった際の流れの早さは恐怖を感じるほど!河川勾配は最大で1/100とかなり急激に流れ落ちていることが分かります。伊那谷の河岸段丘を形作ったのが、まさにこの天竜川です。
第8位 木曽川 227km
続く第8位は『木曽川』です。長野県木曽の山中から岐阜県、愛知県、三重県を経て伊勢湾に注いでいます。河口部では木曽川、長良川、揖斐川が平行して南北に流れ、これらは総称して「木曽三川」とも呼ばれています。
中津川市から可児市までは恵那峡や蘇水峡といった険しい峡谷を形成する一方で、犬山市付近では滔々とした雄大な流れに変わります。このあたりの風景はドイツのライン川になぞらえ「日本ライン」として親しまれています。
第7位 最上川 229km
米沢→山形→天童→新庄と山形県の中心都市を繋ぎながら酒田にて日本海へ注いでいます。同一県内のみで完結する川では第3位!上位の北海道の川を除けば第1位です。
最上川と言えば俳句!
五月雨を 集めてはやし 最上川
と松尾芭蕉が詠んだように、その速い流れは、日本三大急流のひとつに数えられています。
第6位 阿武隈川 239km
第6位は、また東北地方からランクイン!こちらは福島県を代表する河川『阿武隈川』です。栃木県との県境にある那須岳の北斜面から流れ出し、福島県の中央部中通りを縦貫し北上、宮城県に差し掛かる地点で北東に流れを変えて太平洋に注ぎます。
勾配が緩やかで穏やかな川ですが、一度増水すると溢れやすく、洪水被害の耐えない暴れ川でもあります。かつて流域一帯は天領であったため、収穫された米を江戸に送るため船便も多数運航されていました。
第5位 北上川 249km
続いて第5位は、東北ナンバーワンの長さを誇る『北上川』です!
岩手県北部、八幡平の西麓から流れ出した北上川は、盛岡、花巻、北上、平泉と岩手県の中枢都市を繋いで南下、宮城県に入って石巻の中心部で太平洋に注ぎます。日本の河川にしてはその勾配が緩やかで、たおやかに流れる雄大な川です。
北上川の治水工事は江戸期に入って本格的に進められ、その結果仙台藩は表高62万石→実高100万石、盛岡藩は表高10万石→実高23万石とも言われる増収を得ています。
明治になってから、河口地点である石巻の度重なる洪水被害を軽減するために改修工事に着手、登米にて流れを東に変える新北上川放水路を完成させました。
第4位 天塩川 256km
北海道
第4位は、北海道北部を流れる『天塩川』!北見山地天塩岳を源として北上、名寄→音威子府→幌延と、JR宗谷本線や国道40号線と併走しながら日本海へ注ぎます。
北海道一の大河である石狩川とは最短部でわずか10kmほどしか離れていません。もしも石狩川方向へわずかでも谷が開けていたらこの地に降った雨水は札幌まで流されていたことでしょう。地形と水の関係の作る奇縁には感慨深いものがありますね。
第3位 石狩川 268km
北海道
さあいよいよ第3位!ここで北海道を代表する大河『石狩川』がランクイン!
北海道の最高峰・大雪山の東山麓から流れ出した一滴は、大雪山を北からぐるっと回り込むようにして旭川→滝川→江別と流れて、札幌市の北方で日本海に注ぎます。
ちなみに、砂川市で石狩川へ合流する空知川は、それ自体も国内第12位にランクインする大河です。この川は、海に注がない川としては日本一の長さを誇っています。
札幌の町はこの石狩川の作り出した沖積平野。その流域人口は308万人と、北海道全域の人口528万人のおよそ6割を養っている命の水源でもあります。
第2位 利根川 322km
続いて惜しくも第2位にランクインしたのは、関東を代表する大河『利根川』です!
水源は新潟群馬県境の三国山脈。群馬県内を貫き埼玉県付近から東へ流れを変えて、千葉県銚子にて太平洋に注ぎます。
坂東太郎と呼ばれる日本有数の暴れ川で、九州の筑後川(筑紫次郎)、四国の吉野川(四国三郎)と並ぶ三大暴れ川の筆頭として数えられています。
長さ的には第2位ですが、川幅が広いためにその流域面積は日本一!日本を代表する大河です。
実は現在の利根川の流れは、驚くべきことに江戸時代に人工工事によって東に遷されたもの!それまでは江戸中心部を通って東京湾に注いでいた流れを、東へ東へと遷すという大事業の結果、銚子に河口が作られました。元々の利根川の流れは、千葉県関宿で分流する現在の江戸川です。
第1位 信濃川 367km
長野県→新潟県
そしてもちろん!皆さんご存じの、日本で最も長い川が『信濃川』です!
ですが…この川の名前は新潟県に入ってから名前を変えたものと知っている方は少ないかもしれません!
その源流は長野埼玉県県境の甲武信ヶ岳を源とする千曲川(ちくまがわ)!長野県内では最も有名な大河です。長野県内では千曲川、新潟県に入ってから信濃川と名前を変えて新潟市内で日本海へ注いでいます。長野県内の千曲川部分は214km、新潟県内の信濃川部分は153kmと、実は千曲川と呼ばれる部分の方が長いのです!
元々は海底に沈んでいた現在の新潟平野は、この信濃川と第10位に登場した阿賀野川がもたらす土砂によって作られた沖積平野。その豊富な水量で米どころ新潟を支えています。
いかがでしたか?意外と知られていない日本を代表する大河の数々!
この内訳もなかなか興味深いもの。
中部地方×4
関東地方×1
北海道地方×2
東北地方×3
という結果でした。
こちらも湖のランキングと同様に西日本が弱い!近畿より西側は全くランキングに入ってこないという特色がありますね!
また、注ぐ海(河口地点)も
日本海×5
太平洋×5
と全くの互角なのは面白い結果でした!
次回です
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本シリーズ一気見!