本日放送のNHK大河ドラマ『青天を衝け』ざっくりコラムです。
冒頭で徳川家康公が語っていましたが、徳川幕府の価値観は、徹底的な農本主義でした。米こそが最上、米作りをする農民こそが重要な存在。
一方で、金銀とそれを扱う商人は蔑視されていました。
金銀は卑しいもの、商人は安く買ったものを高く売るいやらしい存在とされていました。
いわゆる『士農工商』の序列にそれは如実に現れていますね。これも、家康が師弟教育と統治哲学として導入した『朱子学』の影響をもろに受けてのものです。
同じく冒頭で登場した「小栗忠順」や主人公「渋沢栄一」はそんな古い価値観から脱却しつつある新しい日本人。他国と貿易を含んだ商業で国力を高めようと考える人々です。
それまでの武士層では、彼らのような重商主義者は生まれませんでした。
唯一、江戸時代中期の老中・田沼意次が商業を持って幕府財政を潤わせる手法を取りましたが…朱子学に染まった幕府中枢の武士たちには受け入れられず、賄賂政治家という汚名を着せられ失脚しています。
もしも田沼意次の路線が継続されていたら、どのような未来が訪れていたか。
もしかしたら、早々に鎖国政策は捨てられ、諸外国との貿易も盛んに行われていたかもしれません。歴史のifですが、想像するのも楽しいですね。
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