こんにちは!旅人サイファです。
今回も、先日記事にした『市外局番』のお話です。今回は大阪近辺のお話。
大阪市の市外局番は『06番』です。
前回も使用した市外局番検索ナビで調べてみると…
06
↓
東大阪市(一部)
守口市(一部)
門真市(一部)
池田市(一部)
八尾市(一部)
茨木市(一部)
…
なんと!06番=大阪市内のみだと思い込んでいましたが…さにあらず!
周辺の市のだけでなく、兵庫県の尼崎市は全域、伊丹市の一部も『市外局番06番』!
本来、兵庫県内の市外局番は『07✕』番です。
なぜ伊丹市の一部と尼崎市だけが県を跨いで大阪府の市外局番『06番』になってきるのでしょうか?そこには裏話がありました。
伊丹市の一部に関しては、大阪伊丹空港の近辺だけが『06番』です。
これは業務上の配慮らしい。
しかし尼崎市はなんと全域が『市外局番06番』です。
これ実は…地元の産業界からの強い要望で無理矢理に大阪市と同じ市外局番にしてもらった経緯があるようなんです!
詳しくはこちらの記事↓
大阪じゃないのに…尼崎の市外局番「06」の理由 巨額費用で編入
前回記事にした東京都狛江市は、過去の慣習で結果的に東京23区と同じ番号のままとされましたが、尼崎市の場合は自ら進んで大阪市と同じ『06番』獲得運動をしたようなんです!
JR東海道本線でも、大阪駅からわずか2駅7分という立地にあります。
現在でこそ大阪府と兵庫県に分断されてはいますが、そもそもは同じ旧摂津国。
尼崎市は大阪の背後地として栄えた町です。特に戦後は、沿岸部に多くの工場が作られました。
本社機能は大阪市内に、工場機能は尼崎市内に…とそれぞれ分けている会社も多いようです。また、顧客も大阪市内にたくさんいたことでしょう。
そういった会社にしてみると、頻繁に連絡をする本社も大阪市、顧客も大阪市。
その度に市外通話料金を払っていたらその経費はバカになりません。
そこで尼崎の商工会議所や自治体などが根気強くNTT(当時電電公社)と交渉します。
その際にNTTから出された条件がなかなか苛烈。
『大阪局への編入費用はの尼崎市が支払うこと』。その費用はおよそ2億円!!
この編入費用を尼崎市が支払うことで、1954年、晴れて尼崎市全域は大阪府と同じ管轄となりました。
そしてその後市外局番が導入された際にも、尼崎市は無事に『市外局番06番』を獲得するのです!
当時の電話料金は、市内通話が7円/分に比べて市外通話は14円/分。
尼崎市の尽力のおかげで、大阪市内との電話料金をおよそ半額に抑えることができたのです!
こうして、現在まで続く『尼崎市の06番』。
これは地元が努力に努力を重ねて獲得した、『関西の工都・尼崎』のシンボルとも言える存在なのです!
ただこのせいで…『アマ』は、同じ兵庫県民からは大阪者とつま弾きにされ、一方大阪府からも大阪の仲間とも見てもらえない…。
どっち付かずの悲しい存在になっているとも言われるのが、尼崎市の微妙な立ち位置なのです。
前回の