こんにちは!旅人サイファです。
今回は、先日記事にした瀬戸内海の離島観光についてのお話です。
皆さん、この地図をご覧ください。
広島県尾道市から愛媛県今治市を繋ぐ『しまなみ海道』有名ですよね。
そのしまなみ海道の橋で繋がる島のひとつ、大山祇神社で有名な『大三島』の西側にもたくさんの島がひしめき合っているのが分かるかと思います。
この海域…少し拡大してみる面白いものが見えてきます。
JR安芸川尻駅の南方から…数本の橋が島々を繋いでいるのが分かるかと思います。
下蒲刈島(しもかまがりじま)
上蒲刈島(かみかまがりじま)
豊島(とよしま)
大崎下島(おおさきしもじま)
平羅島(へいらしま)
中ノ島(なかのしま)
岡村島(おかむらじま)
この瀬戸内海の小さな島々が実は立派な橋々で繋がっているんです!
その名も『安芸灘(あきなだ)とびしま海道』
まさに知る人ぞ知る、というよりも…ほとんど一般の方には知られていない海上ドライブルートが存在するのです!
この『とびしま海道』はしまなみ海道のように離島リゾート感はありません。
あるのは素朴な島の人々の営み。
本来あるべき、瀬戸内海の海に生きる人々の生活がそのまま残されています。
ですが、歴史的には実は重要なエリア。
今でこそ繋がった橋を経由しての陸上交通が主流ですが、橋が繋がるまではこの辺りは "海の高速道路" とも言える海上交通の要衝。
大阪湾から九州へ抜ける海上交通の重要ポイントでした。
下蒲刈島の三ノ瀬地区は、福山市の鞆の浦と同じく海の関所として賑わっていました。
高速道路で例えると料金所でしょうか。
参勤交代の大名が宿泊した本陣もここに置かれていました。
また大崎下島の御手洗地区は、まるでタイムスリップしたかのような、昔ながらの商家の街並みが残る美しいエリアです。
2012年に公開されたアニメ映画『ももへの手紙』の舞台としても使われた古い町並みは必見ですよ。
そして現在の終点岡村島。
ここまでは広島県呉市でしたが、この岡村島だけは愛媛県今治市!
なんと愛媛県の島にもかかわらず、広島県側としか橋で繋がっていない悲劇の島なのです!
将来的には、岡村島からさらに東へ延伸し、小大下島→大下島→柏島そしてしまなみ海道の接続島である大三島への架橋計画も立てられてはいるようですが…現時点でまだ事業化はされていません。
また、岡村島から北へ向かい、大崎上島を経て竹原市へ架橋する案も計画されているようです。
もしもこれらの島々が繋がったら、瀬戸内海観光も一変することでしょう。
しまなみ海道から大三島を通って、そこからとびしま海道を経て呉へ…なんていうプランも立てやすくなりますね。
現在も大三島から岡村島へフェリーで渡ればとびしま海道への接続は可能です。
逆に今くらい不便な方が…素朴で美しい本来の瀬戸内海の離島の雰囲気を味わえるのかもしれませんね。
いやしかし。愛媛県がんばれよ。