放送再開までしばらくは、NHK大河ドラマの過去の名作の特別編を放送しています。
この国盗り物語、前半は斎藤道三の成り上がり、後半は織田信長の天下取りの二部構成!
しかし…多くの方が仰るように、物語は前半・斎藤道三編が面白い!!
まさに一介の素浪人であった斎藤道三が美濃一国を国取りしていく話こそがハイライト!
ここで、斎藤道三の半生を振り帰ってみましょう!
彼はその半生で幾度となく名を変えています。
父は松波左近という浪人と言われています。
① 法蓮房( ほうれんぼう)
11歳のころ、京都明覚寺で出家し僧侶となります。
そのころの名は法蓮房。
彼が大人しい性格であったら、このまま僧侶となる人生だったかもしれません。
② 松波庄九郎(まつなみしょうくろう)
しかしこの法蓮房。胸に大いなる野望を抱いていたようです。
やがて寺を飛び出し実家へ戻り、松波庄九郎と名を変えます。
この頃の道三はなんと商人。
京の油商人の娘を娶り山崎屋という店を立てます。
③ 西村勘九郎(にしなみかんくろう)
油商人として各地を回っていた松波庄九郎。
やがて美濃国で法蓮房時代の友人と再会します。
その友人の紹介もあり、美濃国守護の土岐家の家老長井家に出入りするようになります。
そして、その長井家の当主に気に入られた道三は家臣・西村の家を継ぎ、新たな名前を得ます。
その名前が西村勘九郎です。
④ 長井新九郎(ながいしんくろう)
西村の名を得た道三は、土岐家の守護の次男坊、土岐頼芸に近づきます。
そして策謀を持って頼芸の兄を追放。
頼芸の信頼を得た彼は本来の主家である長井家の当主を暗殺。
まんまとその跡を継ぐとに成功。
名前を長井新九郎と変えます。
⑤ 斎藤利政(さいとうとしまさ)
ここで『麒麟がくる』でも登場した斎藤利政の名前が登場します。
斎藤家は美濃国のナンバー2!守護土岐家を補佐する守護代の家系です。
時の斎藤家の当主が病没すると、守護土岐頼芸の力添えもあり、斎藤家を踏襲。
斎藤利政と名乗るようになります。
美濃に入ってから西村→長井→斎藤と家に巣くってはその家を飲み込んで大きくなっていく!
まさに蝮のような生き方!
こうして、本来の主、土岐頼芸をも凌駕する力を手に入れるのです。
この時代、土岐頼芸の側室深芳野をもらいうけ(この時点で既に身籠っている)てもいます。
⑥ 斎藤道三(さいとうどうさん)
ここからは『麒麟がくる』でもお馴染み!
既にお飾りの守護であった土岐頼芸を圧迫。
そして、土岐頼芸を追放し事実上の美濃の主となるのです。
やがて、長男高政に家督を譲ったところで頭を丸め、斎藤道三と名乗ることになります。
※最近の研究では、長井氏時代までは道三の父の功績、その後が道三本人の功績ともされていますがここでは国盗り物語の原作に沿って、道三一代の所業として述べました。
いかがでしたか。
ざっと振り返っても6度も名前を変えた道三。
この度に身代を大きく、主家を飲み込んでいく人生。
『麒麟がくる』で描かれる前の半生でもこれだけのドラマが隠されていたのです!
斎藤道三恐るべし!
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次回『利家とまつ』です!
前回『独眼竜政宗』の解説です