こんにちは。旅人サイファです!
今回は新潟県のお話。
突然ですが皆さん。問題です。
問題1
東京から新潟市へ行くにはどの新幹線で行きますか?
そうですね。正解はこちら!
正解→上越新幹線
ではでは、こちらの問題はいかがでしょう?
問題2
東京から同じ新潟県の上越市へ行くにはどの新幹線で行きますか?
あれ?上越新幹線じゃないの?あれ?
正解→北陸新幹線
そうなんです。
え。ややこし!
この『上越』という言葉には罠があります。
同じ『上越』という文字ですが、全く異なる二つの意味が混在しているのです。
なぜこんな複雑なことになったか?
全ての元凶は…JR(旧国鉄)にあります。
① 上越地方
古代、現在の新潟県の本州部分は南北に細長い『越後』という国でした。
この越後の国を3つに地方分けした際に…
と区分するのです。
古代は上下ふたつに分けており、それぞれ『上越後』『下越後』と呼んでおりました。やがて中部を『中越後』と呼ぶようになり、それぞれ短縮して上越、中越、下越と呼称するようになります。
ちなみに、この上下は地図で見ると上下が逆!
この上下逆転現象、旧国名ではよく見かける例。
関東の旧国名の記事でも取扱いましたね。
1971年に高田市と直江津市が合併して成立した市です。
上の地図でも分かるように新潟県の南西部に位置しています。
② 上越新幹線
一方の『上越』新幹線。
そして中越地方の中心地・長岡を経由して下越地方の中心地新潟駅まで走ります。
なぜこんなことが起きたのか?
そもそも、この鉄道界隈での『上越』は上越地方とは一切関係がありません。
謎を解くヒントは群馬県。
そして総武線。
もうお分かりでしょうかね。
そうです。
鉄道界隈での『上越』とは、群馬県の旧国名『上野』と新潟県の旧国名『越後』を結ぶ路線だから!
それぞれの頭文字を取って『上』『越』線なのです。
上越線は1931年開業。
実は上越市よりも成り立ちは古い。
この時点では新潟県の南西部を上越地方と呼ぶことを知らなかったのかも?
そんな訳ないか(笑)
下って1971年。
上越線に並行する新幹線として計画認可されたのが『上越新幹線』。
しかし名称は改められずに…『上越新幹線』として1981年に開業します。
その結果。
ちなみに上越線の駅にもある『上越国際スキー場』ですが、当然ここも上越地方ではありません。
『上越線の近くにある国際スキー場』なんです。
この上越国際スキー場は、スキーヤーにはそこそこ有名なスキー場。
ってそっと教えてあげてください(笑)
仮に旧国鉄が『上越』は新潟県南西部のことと認識していれば…上越線も、やがて開業する上越新幹線も、違った名称になっていたかもしれませんね。
とは言っても、今さらどちらも変えられない。
こういう事実を草の根で広めていかないといけませんかね。
なお、上越国際スキー場にある『ホテルグリーンプラザ上越』。
夏はプールとミニ遊園地。
冬はスキー場直結と良いとこ尽くし!
機会があれば是非どうぞ!