道中では普段のうつけ姿を見せておき…会見の場にはきちんと正装して現れる。
しかも待たせて相手を焦らせる作戦。
上座のはずの舅・斎藤道三をまるであしらうかのような器量を見せつける信長。
道三がその器量を見抜き『我が子孫は織田信長面前に馬を繋ぐだろう』と言ったと伝わるのも頷けます。
古くからの家柄である家老衆を引き連れた斎藤道三。
佐々成政と前田利家という武辺者たった二人だけを引き連れて対面した織田信長。
古き価値観と新しき価値観のせめぎ合い。
『信長殿は見事なたわけじゃ』
これは新しい世の中を予見した斎藤道三ならではのセリフ。
斎藤道三自身、寺の坊主さらに京都の商人から新しい価値観で美濃の国主にまでのしあがった梟雄。
だからこそ同じ匂いを感じたのでしょう。
全く新しい価値観で生きる織田信長。
新旧の価値観の狭間で揺れる斎藤道三。
旧い守護家である土岐家の血を引く斎藤義龍(よしたつ 高政)。
戦国時代。
中世から近世へ少しずつ移り変わりつつあるこの時代を見事に描いています。
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