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【青森】『大間稲荷神社』は道教の女神「媽祖」を祀る神社!

『大間稲荷神社』は大間の鎮守さま!珍しい媽祖を祀る神社!

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《全国的にも珍しい!道教の女神「媽祖」を祀る神社!》

 

筆者紹介

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こちらの記事は【下北半島ひとり旅】よりシリーズでお届けしております。

 

 

『大間稲荷神社』の歴史

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下北半島の西北部、本州最北端の町である大間の鎮守さまが…ここ『大間稲荷神社』です。

 

この場所に神社が建てられたのは、江戸時代初期のこと。面白いことに、建立当初は、稲荷神(ウカノミタマ/倉稲魂命)は祀られていなかったようです。

 

実は、この神社の建立当初の御祭神は「媽祖」!中国南部であつく信仰されている…道教の女神なんです。

 

え?なんでこんなところに中国の女神が?しかも神社で祀られている?

 

この地に「媽祖」をお招きしたのは、大間の名主である「伊藤五左衛門」という人物。

 

彼が海上で媽祖のご加護を受けたということで、この地にその「媽祖」をお祀りする社を建てたのが始まりとされています。もともとここ大間は港町ですからね。海上交通や船の神としての性格を持つ「媽祖」は相性も良かったのでしょう。

 

伊藤五左衛門は元禄年間に、水戸藩領である那珂湊に安置されていた天妃媽祖大権現像を請願し譲り受けたそうです。その像が、現在も『大間稲荷神社』に大切に保管されています。

 

後の江戸時代中期に、能登屋市左衛門という人物が稲荷神を勧進し、現在のような稲荷神社になったと伝わっています。

 

実はこの「媽祖」をお祀りする神社は…全国的にも非常に珍しいもの!特に東北・北海道ではここ『大間稲荷神社』が唯一の例ともされいます。

 

「媽祖」信仰とは?

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そもそも…媽祖信仰とはどんなものでしょうか?

 

「媽祖」とは、中国南部の福建省や香港マカオ、台湾等で信仰される道教の女神さまです。

 

そうそう。「マカオ」の由来も、媽祖廟(マーコミュウ)前で、この土地の名前を聞いたポルトガル人が聞き間違えたことで「マカオ」となったとも言われています。

 

この媽祖は、中国南部の沿海部で航海や漁業の神様として信仰されています。特に船乗りたちにあつく信仰されたため、南部のみならず東北地方や華北地方の港町にも、多く霊廟が作られました。

 

中国共産党政府は一時期、「迷信的・非科学的な活動の温床」として弾圧の対象としていましたが…現在は規制はかなりゆるやかになっており、多くの廟祠が復興されています。

 

中でも最もあつく信仰されているのが台湾で、媽祖の誕生日とされる3/23には、台湾全土の媽祖廟で盛大なお祭りが催されています。

 

日本では、日本在来の船玉信仰や日本武尊の妻・弟橘姫と結び付くなどして、各地で信仰されるようになりました。江戸時代には徳川光國が清の僧から媽祖像を送られた記録があるそうです。

 

ちなみに…今回お邪魔した『大間稲荷神社』は、台湾での媽祖信仰の総本山「北港朝天宮」と姉妹宮とされているほど!

 

『大間稲荷神社』の見どころ

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『大間稲荷神社』は、北日本では珍しい、媽祖をお祀りする神社です。現在の主祭神は稲荷神(ウカノミタマ)ですが、もともとは媽祖を祀るお社から歴史は始まっているとのこと。

 

媽祖という…中国由来の女神さまを祀るという珍しい神社ですが、雰囲気は普通の神社と変わりませんね。

 

まずは鳥居で一礼して、境内へお邪魔します。


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参道をまっすぐ進むと本殿です。立派な破風が付けられていますね。屋根の上でクロスしている千木が破風に付けられて真正面向いているのは少々珍しいデザインです。

 

こちらの本殿には稲荷神が祀られています。稲荷神は、農耕の神様として知られていますね。


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本殿前で二礼二拍手一礼。参拝して大間にお邪魔している旨、ご挨拶させていただきました。

 

本殿は木造。この地に引っ越してきたのが明治16年ということなので、その時に新しく作られたものでしょうか。下北半島の最北端という…気候の大変厳しい地方ですが、150年近く木造建築が健在というのも…スゴいことですよね。


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本殿のお隣に、江戸時代に水戸藩から譲られたという媽祖像が祀られています。普段は公開しておらず、戸に付けられた丸窓から拝見させていただきました。


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内部には、正面に江戸時代から伝わる媽祖像。その周りに毎年7月に行われる天妃祭/天妃様行列に使用される人形が保管されています。

 

この天妃様行列は、平成8年に、台湾の媽祖信仰の総本山「北港朝天宮」と姉妹宮の協定を結んでから、毎年盛大に行われるようになりました。

 

この年を境に…それまで30年近く続いたマグロの不漁が好転。一気に豊漁になったと言われていますから…媽祖様のご利益恐るべし!ですよね(笑)

 

『大間稲荷神社』へのアクセス/駐車場

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『大間稲荷神社』は、大間の町の中心部、港から数分のところに鎮座しています。

 

お車の場合は、むつ市中心部から車で60分ほど。鳥居の脇に駐車場がありますのでご利用ください。

 

公共交通機関の場合は、JR下北駅から路線バス、または函館港からのフェリーをご利用ください。

 

下北半島ひとり旅】旅行記3日目。大間の鎮守さまを参拝させていただいた後は、旧海軍の町へ立ち寄りました。次回は大湊をレポートします。お楽しみに!

 

『大間稲荷神社』の基本情報

アクセス

JR大湊線 下北駅より路線バス

むつ市中心部より車で60分

大間フェリーターミナルより徒歩15分

 

営業時間

24時間自由

 

定休日

年中無休

 

入場料金

無料

 

駐車場

無料駐車場あり

 

アドレス

青森県下北郡大間町大字大間91-1

0175-37-2111(大間町役場)