ものづくりの町!『燕三条地場産センター』で燕三条の超絶技巧を見学!
《なぜ燕三条はものづくりの町になった?》
新潟県の県央地域、燕市と三条市は共に工業技術の町として知られています。なぜ両市は技術の町となったのか?それを感じるスポットが『燕三条地場産センター』です。
筆者紹介
こちらは本業の傍ら全国47都道府県を旅して年間平均40泊!旅行プランナー/ブロガー「旅人サイファ」が執筆運営しております。
旅人サイファ実績
・スキルマーケット「ココナラ」にて旅行お出かけカテゴリ売上実績No1
・旅行お出かけメディア「RETRIP」パートナーライター
・スマートニュース/Yahoo!ニュースほかメディア掲載実績多数
・「にほんブログ村」旅行ブログカテゴリPVランキング1位を記録
こちらの記事は【残雪の新潟グルメ旅行記】よりシリーズでお届けしております。
燕と三条、ものづくりの町の歴史
上越新幹線の「燕三条駅」あたりを境として東西に隣接する燕市と三条市。
よく間違われますが…燕市と三条市は別々の自治体です。たまーにTV番組でも「燕三条市」と表記ミスされることがありますが、これは間違いですからね(笑)
この両市は共に「工業技術の町」「ものづくりの町」「金物の町」として広く知られています。
ですが、よくよく調べてみると…燕市と三条市では、それぞれ得意とする分野が異なっており、実はきちんと住み分けがなされているんです。
燕は職人の町、三条は商人の町
そもそも、燕や三条で工業技術が栄えたルーツは、「和釘」にあります。
かつて越後国の中央周辺は、毎年のように起きる信濃川の水害に悩まされていました。
そこで、幕府から派遣されていた出雲崎陣屋代官の大谷清兵衛という人物が江戸から職人を招き、燕や三条の農民たちの副業として和釘生産を奨励したのが、ものづくり文化の始まりとされています。
もともと、三条では古墳時代から鉄が採取されていたようですので、鉄を活用した歴史風土があったのかもしれません。
現在、燕には個人経営の小規模な工場が多く、それら中小工場がそれぞれ得意分野を持っており、互いに補完する関係が強いとされています。
一方で三条は、それら地場で作られた金物製品を全国へ売り歩く金物行商人や金物問屋が多く発展しました。現在では企業も大型化し、ハイテク製品を製造する大規模工場が多いのも特色です。
面白いのが両市の技術発展です。
共に、和釘鍛治からスタートしている両市の金属加工技術ですが、その進みかたには差が出ました。
燕市の方は、その技術を多方面(横)に広げて発展しました。現在は銅製品やステンレス製品にまで手を広げています。特にスプーンやフォークといった洋食器では全国一の出荷量を占めているほど!
燕市が得意とする工業製品
- スプーンフォークなど洋食器
- ステンレス製品
- 銅製品
- 研磨製品
なお燕市は、市内の全産業のうち35%以上が製造事業といわれ、製造業が占める割合が全国トップの数値を叩き出しています。
一方の三条市は、その技術を深く追求する道を選択しました。刃物をはじめとして工具などの実用品を得意としていることが特色です。
三条市が得意とする工業製品
- 包丁などの刃物類
- ニッパーなどの作業工具
- 自動車部品
- 鍛造製品
- 鋳物製品
三条市は信濃川からも近いため、水運という運送力も活用しました。そのおかげか、燕とは異なり大量生産大量出荷ができたということが、大きな違いになっているようです。
このあたりが「職人の町・燕」と「商人の町・三条」の独自色の差に繋がっているのでしょう。
『燕三条地場産センター』の見どころ
上越新幹線の燕三条駅から徒歩5分ほどのところに、そんな燕と三条のものづくりを体幹できる施設があります。
それが…『燕三条地場産センター』!ここは一応道の駅にもなっているようですね。
センター内部は、燕三条が誇るものづくり企業の製品展示ブースと、実際に製品を購入できるショップに分かれています。
まずはブースを見学…これがスゴかったー!
各社に1/3畳ほどの展示ブースが割り当てられており、そのショーケースの中には燕三条のものづくり企業の粋が集められているんです!
包丁などの刃物類
フォークやスプーンなどの洋食器
ヤカンやお鍋などの調理器具
ニッパーやペンチなどの工具類
各社が得意とする逸品がズラリ!
中には、大根おろしなどを作る際に使用するおろし金や…
ハサミ専門の業者などもあります。
また鉄製品以外にも、蒔絵技術とコラボした製品などもあり…ショーケースを見て回るだけでもちょっと興奮しちゃいます(笑)
これら、燕三条の超絶技巧製品を見てると…やっぱり欲しくなりますよね!?
そんな方は…展示ブースフロアに隣接したショップに立ち寄ってみてください!
ここ『燕三条地場産センター』のショップには、燕や三条で作られた金物製品がズラリ!刃物に食器に器に工具に…そのジャンルは多岐に渡ります。
私が欲しかったのが…これ!なんだと思います?普通のニッパーじやないんですよ?
これは、なん爪切り用ニッパー!0.1mmのズレもない切れ味抜群の爪切りニッパー!ちょっと欲しくありません?
もしも…家中の食器を燕三条産の最上級品でまとめたら…食事も美味しく感じるんだろうなー!多分3割増くらいでご馳走になるはずです(笑)
いやもう…見学だけでも大興奮でした!『燕三条地場産センター』!もしも私が高級レストランを開業したら…絶対に食器類はここ「燕三条産」のもので揃えようと…胸に誓いました(笑)
『燕三条地場産センター』へのアクセス/駐車場
『燕三条地場産センター』は、上越新幹線の燕三条駅から徒歩5分ほどのところに位置しています。燕口を出て駅前大通りを西へ進むと、左手に見えてきますのですぐに分かるはずです。
お車の場合は、三条燕ICから5分かからずに到着できます。道の駅ということもあり、敷地内の無料駐車場も豊富です。
【残雪の新潟グルメ旅行記】3日目。この日は長岡周辺の名所をめぐって燕三条まで戻ってきました。『燕三条地場産センター』でその見事な技術を堪能したら、新潟が誇るB級グルメを買って新幹線へと乗り込みます!次回はイタリアンやきそばをレポートします。お楽しみに!
『燕三条地場産センター』の基本情報
アクセス
北陸自動車道 三条燕ICより5分
営業時間
9:00-21:30
定休日
毎月第一水曜日
年末年始(12/29-1/3)
入場料金
無料
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
0256-32-2311