21年連続1位!『足立美術館』の庭園は日本一!
日本庭園ランキング21年連続首位!山陰が誇る絶景庭園を有する『足立美術館』は圧巻でした。終始鳥肌立ちっぱなし!全国を旅する旅人による美しい庭園の鑑賞レポートです。
筆者紹介
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『足立美術館』の歴史
島根県安来市。横山大観らの日本画コレクションで知られる『足立美術館』は、地元の名士・足立全康氏によって作られた美術館です。
足立全康氏は、『足立美術館』のある安来市の出身です。彼は、地元の運搬業からスタートし、後半生では大阪で繊維業や不動産業を成功させて財を成した実業家として知られています。
昭和45年、自らが生まれ育った郷土で、島根県の文化発展の一助となれば…と美術館を開館します。
ここ『足立美術館』は、そんな足立全康がそれまでの半生で収集していた横山大観らの日本画の展示と、同じく高い関心を示していた庭園作りを併せ持った美術館です。
特に『足立美術館』の代名詞ともなっている日本庭園は圧巻!世界的に評価も高く、アメリカの庭園専門紙が発表する日本庭園ランキング「しおさいプロジェクト」では、初回の2003年のランキングから20年以上も首位の座を堅持しているという…圧倒的王者!名実ともに日本一の日本庭園として、世界的にも高い評価を受けています。
『足立美術館』の見どころ
地元の名士・足立全康氏によって作られた『足立美術館』は、島根県の東端・安来市に建てられています。
ここ『足立美術館』は、横山大観コレクションなど、日本画の大家たちの作品を集めておりその収蔵品は日本でも指折りとされています。
しかし…ここ『足立美術館』の名声は、その日本画コレクションだけではありません。
やはりここ『足立美術館』といえば…断トツの日本一とも賞される日本庭園!今回筆者も、その美しいと言われる日本庭園を鑑賞するために足を運びました。
『足立美術館』は、本館と新館からなっています。まずは…入り口である本館へ向かいます。チケットもここ本館で購入します。
購入したチケットを見せて、エントランスから入場します。なおここ『足立美術館』のチケットは、当日中は再入場可能になっています。2回目以降はそのまたエントランスでチケットを提示すればOKです。
エントランスから順路を進めていくと!チラリと庭園が見えてきましたが…もうのっけからすごい!ゴミはもちろん落ち葉の1枚すら見当たりません。
なお『足立美術館』は庭園鑑賞エリアと日本画鑑賞エリアがあります。日本画鑑賞エリアは基本的に撮影禁止になっていますが、庭園の撮影はOKです。
渡り廊下を渡るとまず見えてくるのが「苔庭」。苔のある部分は島の白砂はまるで海のよう!
ここはまだお庭の入り口。ここ「苔庭」部分からは、広大なお庭のごく一部しか見えないように計算されています。イメージとしては…「入江」でしょうか。
さて…渡り廊下を渡りきったところが、ここ『足立美術館』のシンボル的な風景を眺めるラウンジになっています。ガラス越しとはいえ、このガラスの清掃も徹底されているため曇りや汚れなども皆無!実にクリアーに庭園を眺めることができます。
うおおおおー!これぞ『足立美術館』が誇る日本一の庭園!スゴい!スゴすぎる!
先ほどは一部しか見えていなかった白砂が広範囲に張り巡らされ…右手には庭木の築山と茶室、左手には芝生の丘が作られています。庭木の刈り込みも非常に美しい…!
左手に目を転じると、なだらかな芝生の丘に名石が散りばめられています。そして奥には借景となる安来の山並みが雨に煙っています。
中央には滝石組が置かれており、あれがこのお庭の中心となる存在のようです。まるで滝のように見せる枯山水庭園のテクニックですね。
そうそう。後方に見える山あるじゃないですか?実はあの山…全て『足立美術館』の所有物なんですって!!ここから見える山の形状や木々すらも『足立美術館』が管理しているいうから驚き!!
しかも!ですよ。この広大な庭園と山々の間には、自動車がビュンビュン走る道路や町が広がっているんです。しかし!築山や生け垣を効果的に廻らせることでゲストの視野から外し…そこに俗世間があることを意識させない作りになっているんです!スゴくないですか!?
さてお庭を愛でながら歩を進めていきましょう。ところどころ、窓が開けられて庭園を鑑賞することができるんですが…ここはちょっと待って!!この窓は…ある種のトリックになっていますので、決して窓には近付かないでください。
なぜって…?
ぞわぞわぞわ!写真を見返すだけでも鳥肌が立つ!
そう!この窓から望む庭園は…窓枠を絵画の額縁に見立てた「額縁庭園」!まさに一幅の絵画のような風景をリアルに体感することができるポイントなんです!
ちなみに…ここでは絵画の世界へと飛び込むこともできます。人が少ない時間帯でしたら、ご覧のように、まるで絵画の中に飛び込んだかのような写真を撮影することもできるんです!
さて、さらに歩を進めて…屋外ラウンジへと参りましょう。
ここは、バルコニーになっていて、ガラス越しでない庭園を楽しむことができます。ここの見どころポイントは…この真正面の山のなか!
画面右上に…小さいですけど滝が流れているのが分かりますか?じつはこの滝も、庭園に添えるために作られた人工の滝なんです!
しかもこの滝にもストーリーがあって!…あのはるか彼方で落ちる滝の流れが川となり、庭園中央部の白砂の海へと流れてくる…というもの。
さて、こちらは先ほどまでの本庭の反対側に位置する「池庭」。ここも小さいながらひとつの世界を作り出しています。きれいに刈り込まれた松が美しいですね。
この池庭、実は茶室を挟んで反対側にも秘密が隠されているんです。
それが…こちら!池庭側から茶室の向こう側に開け放たれた窓を見ると…本庭がわずかに見えています。
これ「生の掛け軸」と呼ばれているもの。まるで茶室に掲げられている掛け軸のように見えますね。
こちらは「白砂青松の庭」と呼ばれる庭。白い砂と松のコントラストにところどころ、紅葉の木々が添えられていますね。画面中央には本物の滝が作られ、生きた水の流れを使ったダイナミックな作庭がなされています。
こちらは横山大観の作品をモチーフに、作品の世界をそのままリアルに表現したものとされています。
さて、一通りお庭を拝観したら、2階へと階段を登ります。2階の廊下にはいくつか窓がありますが…これらは全て曇りガラスになっています。
実はこれも『足立美術館』を楽しむための重要なポイント!通常、2階から本庭を見下ろしたら、その美しい庭園を一望できる…と思うじゃないですか?
しかし!ここ『足立美術館』の2階には、庭園が見える方向に窓はありません!
これはどこにも書いてありませんが…これはおそらく、ゲストの視界から余計なものを取り除くためのテクニック。
2階からお庭を見渡せば、きっと美しいのは間違いありませんが…先ほど述べた「俗世間」まで見えてしまいます。そういう、「余計なもの」を見せないために『足立美術館』の2階に窓は設けられていないのだと思います。
『足立美術館』の館内は広く、庭園の鑑賞だけでなく絵画コレクションもじっくりと見てまわると、そこそこ歩き回ることになります。
もしも疲れたら…ぜひ、館内の喫茶室をご利用ください。「喫茶室 翠」は、本庭を眺める特等席!本庭を最も美しく見える場所に位置していますので、こちらで優雅にコーヒーや甘味をお召し上がりください。
もうひとつが「喫茶室 大観」。こちらは、池庭を眺めながらお食事を頂けます。どちらも美味しいと評判ですので、ぜひお庭を眺めながら至高の一時をお楽しみください!
『足立美術館』へのアクセス/駐車場
『足立美術館』へは、JR安来駅からの無料シャトルバス利用がおすすめです。また、有料ではありますがJR米子駅からのバスも利用できます。
お車の場合は、山陰自動車道安来ICから15分ほどでアクセスできます。なお敷地内に大きな駐車場がありますので、ご利用ください。駐車料金は無料です。
『足立美術館』全体の見学鑑賞時間は、お庭と絵画全てじっくり見る場合は90分ほど取っておいた方が良いでしょう。お庭の鑑賞メインでしたら60分ほどで見てまわることができます。
【サンライズ出雲でいく出雲神社めぐり旅行記】3日目。まずはこの旅で最も訪れたかった日本一の庭園を鑑賞しました。この後は、国内でも屈指の規模をほこる山城を見学にいきます。次回もお楽しみに!
『足立美術館』の基本情報
アクセス
山陰自動車道 安来ICより15分
営業時間
9:00-17:30(冬季短縮あり)
定休日
本館/庭園鑑賞は年中無休
新館は不定休
入場料金
大人2300円
大学生1800円
高校生1000円
小中学生500円
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
0854-28-7111