『平田本陣記念館』の日本庭園が見事!
日本庭園の世界ランキングでもノミネート!出雲大社の隣町・雲州平田が誇る絶景!わざわざ行くべきの素晴らしい日本庭園があるんです!
筆者紹介
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雲州平田の日本庭園
出雲市の東部にある平田町。かつて平田市という独立した自治体であったこのエリアには隠れた名庭園が複数あります。
アメリカの庭園専門誌が毎年発表している日本庭園ランキング「しおさいプロジェクト」。その栄誉あるランキングに、ここ平田町からふたつの庭園が何度もランクインしてるんです。
- 『康国寺』2023年30位ほか
- 『平田本陣記念館』2018年46位ほか
まず筆者が訪れたのが…近年は毎年トップ50に食い込んでいる『康国寺』。意気揚々と石段を登り、拝観を申し出ようとしましたが…なんとお留守!残念!借景の見事な枯山水のお庭があるということで期待していたんですが…次回またリベンジせねば。
と、いうことでここ『康国寺』から車で5分ほどのところにある『平田本陣記念館』へとやってきました。
『平田本陣記念館』の歴史
『平田本陣記念館』は、この辺りの名家として知られる「木佐」本家の邸宅やお庭を移築したものです。小高い丘の上に作られており、玄関前からは出雲の美しい風景を一望できるスポットです。
…そういえば、筆者の古い知り合いに、平田町出身の同じ名字の方がいたな。おそらくこの名族の血統だったんですな。
平田本陣記念館の成り立ち
平田本陣記念館は、出雲市平田町本町に在住の本木佐家(ホンキサケ)の旧宅(本陣)を移築した郷士の歴史と文化の殿堂です。
本木佐家は、代々松江藩主の本陣宿を勤めた山陰屈指の旧家です。木佐家の先祖は近江源氏・佐々木氏の系統で、備後国久城の城主だったといわれますが、南北朝戦国時代の頃(14世紀)に吉舎村(現-広島県双三郡吉舎町)から楯縫郡国留村(現島根県出雲市国
富町)に移ったとされます。
ふむふむ。ここ出雲一帯は戦国時代から尼子氏の領地でしたからね。尼子氏は佐々木一一族。その系統なのでしょう。
初代新三郎尚久は農業の傍ら、元禄元(1688)年に松江藩の許可を得て酒造業を開始し、その一方で金融業を営み、松江藩との関わりを持ち始めます。その後商品貨幣経済に積極的に参加し、弘化3(1846)年には船手木綿の一手販売を特許され、その販売圏は九州から北陸に及んだといわれます。
松江藩は国内に家柄資産人望を基準に選任した郡役人を置きました。楯縫郡では歴代通算28名が就任しましたが、この内9名を木佐氏一族が占めたことからも当時の繁栄ぶりが推測できます。
また藩主が出雲大社や日御碕神社参拝や鷹狩などの際に休憩-宿泊する本陣宿として利用されるようにもなりました。そして、尚字帯刀を与えられています。明治維新の頃、第十代松江藩主が上京するにあたり家屋敷が壊されることとなり、第七代当主がその屋敷の床板を貰い受け、自宅の玄関に設えた話も伝わっています。
尼子氏時代からの生き残りが、ここ平田に土着して名士となったのが木佐一族のようです。
ここ平田本陣記念館は、平田市制施行30周年を記念してその歴史ある屋敷の一部が当記念館の地に移築されることとなり、昔の図面 に基づいて再現された建物は平成元(1989)年10月1 日に本陣記念館として開館(現在平田本陣記念館)し、その姿は当時の雰明気を今に伝える雄大なものとなっています。
この記念館は、1989年に開館したもの。特に併設されている日本庭園は、国内外で高い評価を受けています。
『平田本陣記念館』の見どころ
『平田本陣記念館』は、かつての地元の名家の邸宅と庭園を移築した施設です。
ここは、無料エリアと有料エリアに分かれており、有料エリアでは木佐家の持つ貴重な資料を集めた資料館になっています。
『平田本陣記念館』の目玉である日本庭園と、本館の邸宅、生活道具などを集めた資料スペースは無料エリアにありますので、気楽にお立ち寄りいただけるかと思います。
さて…今回ここ『平田本陣記念館』を訪れたのは、美しいと評判の日本庭園を鑑賞するため。
夕方ギリギリの訪問でしたが、スタッフさんは快くお受け入れくださいました。感謝です。
『平田本陣記念館』の日本庭園は無料エリアにございます。まずは靴を脱いで、本館へと足を踏み入れます。
まずは最大のお目当てである本館の庭園鑑賞スペースへ。
おお!?これはスゴい!庭園の前には大きな一枚ガラス!そして籐の椅子が並べられており、ゆっくり座ってお庭を鑑賞することができる作りになっています!
椅子の下には毛氈が敷かれ、高い格式を窺わせますね!こんなにも行き届いた庭園鑑賞スペースは初めての体験です。目の前にはガラスが張られていますが、こちらもピカピカに磨かれています。また、室内の照明が暗めにセッティングされいるので、ガラスに灯りが反射しないような工夫がなされていました。
本来このお庭は回遊式のようで、敷石を伝ってお庭を散策できるような作りになっています。現在はガラスで閉じられており自由に回遊することはできません。
真正面から見ると…もうもはやこれは絵画!目の前にガラスがあるのも忘れるほど、完成された一幅の絵の世界に没入できます。なんとも美しい…!
特に目を引いたのが、お手入れの丁寧さ!落ち葉やゴミは一切なし!苔や洲浜、刈込もきれいに整えられています。出雲流と言われるこの辺りのお庭は、お手入れの意識の高さを感じますね。
出雲流といわれるこの庭園は、本木佐家から完全移築したものです。
大ぶりの飛石、短冊石、そして臼型の人口飛石を高く打ち、地表はお留砂という奥出雲地方でとれる粗い砂を敷きつめた枯山水の平庭です。植木には松、サツキ、モクセイなどを刈込み、正面には陰陽石を据え、老松を添えるなど美的効果を高め、大らかな趣きの中にも侘びた風情を持っています。脇の茶室との調和も和風美のひとつで
庭園前の籐の椅子に腰掛けて…何時間でも飽きずに鑑賞できそうなほど、素晴らしい庭園を満喫しました!こんな素敵なお庭が、なんと無料で鑑賞できてしまう!ぜひぜひ一度出雲大社から足を伸ばしていらしてみてください。
『平田本陣記念館』へのアクセス/駐車場/所要時間
『平田本陣記念館』は、松江と出雲を結ぶ一畑電車の雲州平田駅から路線バスまたはタクシーでのアクセスになります。徒歩でもアクセスできなくはありませんが20分以上はかかります。
お車の場合は、山陰自動車道の宍道ICや出雲空港から20分ほどです。敷地内にある無料駐車場をご利用ください。
記念館の無料ゾーンおよび日本庭園の鑑賞でしたら、30分ほどあれば充分ご見学できます。有料の資料館ゾーンまでお楽しみ頂く場合は、45分ほどみておくと良いでしょう。
【サンライズ出雲で行く出雲神社めぐり旅行記】2日目。この日の最後は平田町の美しい庭園を鑑賞しました。筆者はこの後、玉造温泉へ移動して宿泊します。次回はお宿レポート!お楽しみに!
『平田本陣記念館』の基本情報
アクセス
営業時間
9:00-17:00
定休日
毎週火曜日
年末年始12/29-1/3
入場料金
庭園鑑賞は無料
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
0853-62-5090