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【岩手】まるで地獄の風景!『焼走り溶岩流』は岩手山噴火の爪痕!

焼走り溶岩流』は300年前の岩手山大噴火の爪痕!見渡す限り溶岩大地!

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岩手県のシンボル・岩手山盛岡市内からでも雄大な姿を望める山ですが…実は太古から噴火を繰り返してきた歴史があります。

筆者紹介

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こちらの記事は【どこかにビューーン!で行く岩手秋田旅行記】よりシリーズでお届けしております。

 

 

焼走り溶岩流』の歴史

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岩手山の北東部には、かつて発生した岩手山大噴火の爪痕が今なお残るスポットがあります。

 

それが…ここ『焼走り溶岩流』と呼ばれるところです。ここは、その特異な生態から特別天然記念物にも指定されているスポットなんです!

 

盛岡市内からも雄大な姿を見せる岩手山岩手県民の魂の山としてふるさとのシンボルにもなっている山ですが、実は歴史上何度も大噴火を起こしていることが知られています。

 

直近の大噴火は1719年(1732年説もあり)ごろ…江戸時代中期に発生した享保の大噴火です。

 

この時の噴火は被害甚大だったようです。岩手山中腹から噴火し溢れた溶岩流は、北東山麓方向へと流れだし…その大地を焼きながら平野部へと迫りました。

 

この時流れ出した溶岩は、粘性の低い安山岩だったようで、岩手山の北東斜面を急激な早さで流れたと言われています。

 

真っ赤な溶岩が大地を焼きながら人里へ迫る様子を見て、人々は『焼走り溶岩流』と名付けました。

 

それからおよそ300年が経過した現在も…周囲はゴツゴツとした溶岩原野。ほとんど草木も生えない、地獄のような風景のままになっています。

 

焼走り溶岩流』の見どころ

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焼走り溶岩流』の溶岩地帯には、そのど真ん中を貫く遊歩道が作られています。入り口には大きな駐車場がありますのでそちらを目印になさってください。

 

駐車場から道路を渡ったところに階段があり、そこが『焼走り溶岩流』の入り口です。


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階段を昇りきると…そこはもう別世界!荒涼たる溶岩大地に埋め尽くされて…周囲には草木一本も見当たりません。


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少し歩くと…木々が少しだけ生えるエリアに入ります。こんなに岩がゴロゴロした乾いた大地でも…植物って生けていけるんですね。木々はわずかに色づいて秋の風景。後方には、山頂部が雲に覆われた岩手山が見えています。


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高台に立つと…その植生の境目がよく見えますね。手前側は完全に溶岩に埋め尽くされています。岩手山側は森林が残されていますね。溶岩が流れた部分と流れずに森が残された部分とで大きく変わっているのが分かります。


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この日の岩手山には山頂部にずっと雲がかかっていました。前日は気温も下がり、岩手山山頂や八幡平は積雪があったそうです。


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そんな不安定な天気の中…溶岩大地を歩いていると、前方に虹が!おおー!美しいー!


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この『焼走り溶岩流』の溶岩大地は、約300年前に起きた大噴火の爪痕です。その名の由来は、ドロドロに溶けた溶岩流が、大地を真っ赤に焼きながら山麓へ向かって流れていった様子から名付けられているといいますが…このあたりはまさにその溶岩流のど真ん中。300年経っても…ご覧のようにわずか1.2本の樹木しか生えていません。まさに…地獄の風景!


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焼走り溶岩流』の遊歩道は片道25分ほど。岩場が続きますので、足元は歩きやすい靴でいらしてください。


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遊歩道を抜けると、目の前に木製の展望台が見えてきます。この展望台には、地元岩手県出身の詩人、宮沢賢治の詩碑が置かれています。

 

鎔岩流

喪神のしろいかがみが

薬師火口のいただきにかかり

日かげになった火山礫堆れきたいの中腹から

畏るべくかなしむべき砕塊熔岩ブロックレーバの黒

わたくしはさつきの柏や松の野原をよぎるときから

なにかあかるい曠原風の情調を

ばらばらにするやうなひどいけしきが

展かれるとはおもつてゐた

けれどもここは空気も深い淵になつてゐて

ごく強力な鬼神たちの棲みかだ

一ぴきの鳥さへ見えない…

宮沢賢治は、大正時代の農学校教師をしていた頃にここ岩手山山麓を歩いたと言われています。宮沢賢治が見た『焼走り溶岩流』の風景から100年が経過しましたが…この風景は100年後の今もほとんど変わらないままです。


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展望台からは…富士山と見間違うような、見事に裾野を広げた岩手山の姿を見ることができます。

 

展望台からは、元の駐車場に向けて車道が走っています。およそ20分ほど歩けばスタート地点に戻れますので、ぜひ周回してみてください。

 

焼走り溶岩流』へのアクセス/駐車場/所要時間

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焼走り溶岩流』へは、東北自動車道の西根ICから15分ほどのところに位置しています。

 

岩手山の北山麓を走りますので、気持ち良いドライブを楽しみながらアクセスすることができますので、お車でのアクセスがおすすめです。焼走り溶岩流の入り口には、無料駐車場が設けられています。

 

公共交通機関ご利用の場合は、JR大更駅からタクシーでのアクセスになります。


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焼走り溶岩流』は溶岩地帯のど真ん中に遊歩道が付けられています。駐車場のある入り口から溶岩地帯を抜けて展望台までが25分。展望台から車道沿いに駐車場までが20分。合計45分ほどで周回できるルートになっています。のんびりと写真を撮影しながら散策しても、60分ほどあれば充分でしょう。

 

【どこかにビューーン!で行く岩手秋田旅行記】3日目。この日は秋田県鹿角から岩手県八幡平周辺の名所を巡っています。この後は、この日のお宿へ向かいます。次回もお楽しみに!

 

焼走り溶岩流』の基本情報

アクセス

JR花輪線 大更駅よりタクシー

東北自動車道 西根ICより15分

 

営業時間

24時間散策自由

 

定休日

年中無休

 

入場料金

散策無料

 

駐車場

無料駐車場あり

 

アドレス

岩手県八幡平市平笠地内

0195-78-3500(八幡平市観光協会)