NHK大河ドラマ『光る君へ』コラム
こんばんは！旅行ブロガーにして、歴史地理コラムニストの旅人サイファです。毎週日曜日夜は、NHK大河ドラマ『光る君へ』コラムをお届けします。
筆者紹介
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第7話 おかしきことこそ
御子を身籠っていた女御がなくなり…失意の花山天皇。
他に子のない花山天皇は、彼女の死を境にふさぎ込むようになりました。
花山天皇の皇太子は、飛ぶ鳥を落とす勢いの右大臣(藤原兼家)の娘が生んだ懐仁親王。花山天皇が退位すれば、右大臣の権威は絶頂期となります。
それが気にいらない花山天皇は、側近の藤原義懐を重用し、パワーバランスが右大臣家に偏らないようにしていたようです。
史実ではこの後、朝廷を揺るがす失踪事件が起きたことで、急展開を迎えることになるのですが…。今作では、この事件をどのように描くんでしょうかね。
一方的…まひろは、徐々にその文才を広げています。
前回、散楽一座に「面白くない」と言われたことに奮起したのか、世をときめく右大臣家を皮肉ったストーリーを持ち込み、大衆から拍手喝采を受けていました。
この、大衆にウケるという感覚こそ、やがてまひろが「紫式部」となってからも意識したことなのかもしれませんね。
まあ…史実は分かりませんけどね。「源氏物語」は貴族向けの作品だったでしょうし。
このあたり、記録が残っていない平安時代、特に女性の世界を描くには、ほば創作するしかありませんので、ある程度は許容して楽しむのが良いと思います。
人物紹介 藤原斉信(はんにゃ金田)
光る君へのF4(道長、公任、斉信、行成)のひとり。
彼は、藤原道長の父・兼家の弟、藤原為光の子として生まれました。つまり、道長とは従兄弟同士にあたります。
ちなみに、二人の父である兼家と為光の兄弟は、その昇進も前後して抜きつ抜かれつの、兄弟ながらしてライバル関係だったようです。
従兄弟である藤原道長との関係は良好で、藤原実資の日記「小右記」には、道長へすり寄る様子を痛烈に批判されてもいます。
彼は、清少納言を庇護した人物としても知られており「枕草子」にもその優雅な振る舞いは度々登場しています。ちなみに、清少納言は斉信の家人と結婚しています。
後に、藤原道長の腹心のひとりとして、藤原公任、藤原行成、源俊賢と共に「一条朝の四納言」のひとりに名を連ねています。
最終官位は正二位大納言。藤原道長の死の7年後に死去しています。
