八幡平の麓!『後生掛温泉』は源泉パワー溢れる秘湯!
超濃厚な源泉が各地に湧く、日本有数の温泉地帯・八幡平周辺。そんな数ある温泉地のひとつが、山内にある秘境の一軒宿『後生掛温泉』です。
筆者紹介
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こちらの記事は【どこかにビューーン!で行く岩手秋田旅行記】よりシリーズでお届けしております。
『後生掛温泉』の歴史
その効能の強さから「馬で来て足駄で帰る後生掛」と謳われた、昔から効能の高い湯として知られた秘境の温泉です。
およそ300前、三陸久慈生まれの若者、牛飼いの九兵衛が地獄谷に住み着いていたが、あるとき生死をさまよう重病に侵されてしまう。その時恐山に向かう巡礼の娘が通りかかり、その献身的な看病から九兵衛は全快、同情と敬慕に結ばれた二人は幸福な三年を過ごした。
然し九兵衛には三陸久慈に許嫁があった。出発後に生まれた子の為、夫を迎えに故郷を後にした妻はやっとの思いで地獄谷へたどり着く。
地獄谷で三人が見合う苦悩の夜が明けたのち、巡礼の娘は妻と子の幸せを祈り地獄谷へ身を投げてしまう。さらに身を引いた娘の心に打たれた本妻もまた、夫の声を後ろに聞きながら後生を掛け地獄谷へ身を投じた。
その後、地獄谷を訪れる人は、並んだ二つの墳湯を『オナメ(妾)・モトメ(本妻)』と呼び、この地を後生掛と称するようになった。
なんと…傷付き倒れた男の二股によって生まれた悲劇!そんな伝説の残る秘境のおんせんがここ『後生掛温泉』です。
『後生掛温泉』宿泊レポート!
筆者がここ『後生掛温泉』に宿泊したのは10月21日のこと。例年であれば、紅葉が美しい時期のはずですが…なんとこの日は、季節外れの大雪!当初、八幡平アスピーテラインからのアクセスを予定していましたが、この山岳ルートも積雪のため通行止めになるほど!
結局この日は、ルートを変更し、レンタカーで岩手県内から田沢湖経由で車を走らせていましたが…途中の玉川温泉辺りからは雪の量も増え、なんと道路にも積雪が!
借りているレンタカーはまだノーマルタイヤ!心臓バクバクさせながら走らせましたが…まだ根雪にはなっていなかったせいか、どうにか積雪地帯を通過、八幡平アスピーテライン入り口まで到着することができました。
とはいえ、ここから『後生掛温泉』まではさらに山道を登らねばなりません。筆者はここでお宿にSOSを求めました。
お宿の方と相談していると、ちょうど鹿角花輪駅からの送迎車が30分後に通りかかるとのこと!そこで筆者は決断します。
ここに車を置いて送迎車でお宿へ向かおう!
電話先のフロントさんから送迎車のドライバーさんへ連絡を入れていただき、どうにか30分後の送迎車に乗せていただくことができました。はぁ…助かった。
ひと息着いて、まずはフロントで受付を済ませます。フロントは厚い絨毯敷きで落ち着いた雰囲気。ソファエリアもあるのでのんびりチェックイン&アウト前後にのんびり寛ぐこともできそうです。
今回案内されたお部屋は2フロア下がった小浴場棟と呼ばれる階でした。あ。そうそう。ここ『後生掛温泉』の建物は基本的に階段ばかりです。エレベーターもありませんので、足腰弱い方にはちょっと大変かもしれません。
今回のお部屋はシングルルーム。とはいえ、お部屋はかなり広い!普通にツインベット置けるくらいのスペースはあります。
寝具はシングルベッドがひとつ。ちょっとしたビジネスワークもできそうなデスクと、ゆったり寛げるソファまで置かれていました。
さて、雪道運転で疲れた体。早速温泉へと向かいましょう!大浴場は、さらに2つフロアを下がり、渡り廊下を進んだ先にあります。
※以下温泉画像は公式サイトより
この温泉が…スゴかった。本当にスゴかった!
なにせ、源泉地帯はすぐ裏山。そこで湧いたばかりの新鮮な温泉が、直接ここ大浴場へと引かれているんです!もうね、超濃厚!長い旅人人生でも、ここまで濃厚な温泉は初めてかもしれない!
大浴場は、3つの内湯と箱蒸し風呂、サウナに、小さな露天風呂が付いています。
まずは中央にある大きな浴槽へ。少し灰色みがかったお湯は濃厚な硫黄泉!こりゃ…スゴい!熱めのお湯が身体の隅々まで行き渡るような感覚!
そして…さらにスゴいのが、大浴場の片隅にある「泥湯」。湯船の底には、源泉と共に吹き出した超濃厚な泥が積もっており…その泥を身体の至るところに塗りつけて入るという特別な体験をすることができます。
屋外には小さな露天風呂も付いています。ちょうど雪が積もっていたので…予期せぬ雪見風呂を楽しむことができました!
さて、ここ『後生掛温泉』のもうひとつの名物になっているのが…このオンドル浴。岩盤浴のようなものですね!暗い廊下に、仕切られた個室ブースが並んでいます。
宿泊者は事前に、オンドル浴用着と番号札を渡されていますので、そちらに着替えて指定されたスペースへ。暗くてよく見えませんが…この日はほとんど人が居なかったようですね。
個室ブースには小さな明かりひとつだけ。横になると、温められた床からこ熱がどんどん身体に上がってくるのが分かります!うっひゃー!めっちゃ汗出る!サウナほど高温ではありませんので、意外と長居できちゃうくらいでした!
さて、お風呂上がりには、ラウンジで嬉しいプレゼントがありました。通常はランチ食堂となるお部屋ですが、宿泊客や立ち寄り入浴客は休憩室として使うことができるようです。
ここでは、宿泊サービスとしてワンドリンクいただくことができました!アルコールもOKでしたので生ビールをオーダー。雪景色の中で飲む生ビールの美味しかったこと!
さて、お食事は中2階のお食事処でいただきました。テーブル席で、のんびり寛ぎながら山の幸をふんだんに使ったお料理を堪能できましたよー!
この日のお品書きはこちら!正直…ひとり旅には豪華過ぎました(笑)
御献立
- きのこピリ辛味噌煮
- 酒肴三種
- サーモン紅葉造り
- 鶏天 あげ出し風
- 秋茄子 黒ごまクリーム
- 和牛と秋野菜の蒸ししゃぶ
- 後生掛鍋(きりたんぽと山菜だまこ)
- 栗ご飯いなり
- 季節のデザート
まずは、先付けの三種盛り。
・いかうに和え
・鮃えんがわのわさび和え
・舞茸くるみ和え
もう最初からヤバい。これだけでお酒1合はいけるかもってくらい美味しい!
続いて…これぞ秋田グルメですよね!きりたんぽの入ったミニ鍋です。これは…鶏出汁かな?醤油ベースで煮立てたお鍋が美味しいこと!
そうそう。きりたんぽって…「切った」「たんぽ餅」だってことご存知でした?切ってなければ、ただの「たんぽ」「たんぽ餅」なんですよ(笑)
続いて…熱々に蒸されたこちらの蒸籠。なんだろう?
開けてみると…うっひょー!美味しそう!ででーんと和牛がお野菜と共に蒸されています!お肉の旨みがそのまま野菜にも移って…こりゃ美味しい!
ひとりなのに大興奮!とっても美味しくいたたきました!
翌朝…朝食も同じ会場で定食スタイルでした。
こちらも品数豊富!ご飯のお供がたくさんで、白ご飯が進む進む(笑)
ちなみに、お米はこれ!釜戸炊きなんですよー!なんだか…普通のお櫃ご飯より3割増しで美味しく感じるから不思議ですよね!
ちなみに、雪道で最後の山道を断念した筆者のために、特別に山麓まで送迎車に乗せてもらうことができました。いやぁ…本当にヒヤヒヤしました!ありがとうございました!
『後生掛温泉』の予算感
今回は、大人1名1室2食付きのプランで…お支払はで22,100円でした。
ひとり旅にしては…少し贅沢しすぎなお値段でしたが、それを上回る温泉の質の良さ!全く後悔ございません!むしろこれくらいのお値段で宿泊できて良かった!と思えるほどでした。
『後生掛温泉』へのアクセス/駐車場
『後生掛温泉』は、八幡平アスピーテラインの入り口に位置する秘境の一軒宿です。
通常期、アクセスルートは3本あります。
この内、八幡平アスピーテライン経由のアクセスは、例年10月末~4月ごろまで冬季閉鎖となります。
田沢湖方面からのアクセスも、冬季は夜間通行止めになることもあり、最も安全なのが鹿角市方面からのアクセスです。鹿角市からはおよそ45分ほど。駐車場は敷地内に無料駐車場が設けられています。
公共交通機関の場合は、JR花輪線の鹿角花輪駅から送迎バスでのアクセスになります。送迎バスは宿泊者無料ですが、事前予約が必要ですのでご注意ください。
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【どこかにビューーン!で行く岩手秋田旅行記】2日目の夜は、どうにかたどり着いた後生掛温泉でのんびり過ごしました。翌日は、朝から後生掛温泉の源泉パワーに触れるスポットを散策します!お楽しみに!
『後生掛温泉』の基本情報
アクセス
JR鹿角花輪駅より送迎バス
東北自動車道 鹿角八幡平ICより45分
営業時間
日帰り入浴 10:30-15:00
定休日
日帰り入浴 毎週火曜日
日帰り入浴料金
大人800円
小人400円
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
0186-31-2221