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【旅行コラム】運転免許取得率低下…!旅行業界に及ぼす影響は?

『運転免許』を取らない若者が急増?将来の地方旅行に与える影響は?

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地方生活では必須になっている車の運転。実は近年、都市部を中心に運転免許を取得しない若者が増えているといいます。実生活では困ることはないそうですが…旅行業界に思わぬ影響を及ぼすかもしれません。

 

筆者紹介

こちらは本業の傍ら全国47都道府県を旅して年間平均40泊!旅行プランナー/ブロガー「旅人サイファ」が執筆運営しております。

旅人サイファ実績

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普通自動車免許は都市部では不要?

地方生活には欠かせない自動車の運転免許。鉄道やバスといった公共交通機関が不充分なエリアで生活するには、自家用車の保有がどうしても必要になりますよね。

 

しかし…右肩下がりに落ちる人口減を受けて、鉄道会社や地方自治体では、赤字路線の削減などで、ただでさえ脆弱な公共交通がさらに縮小されているケースも多くなってきています。

 

そんな、運転免許の重要性がますます上がっている地方とは逆に、都市部で生活する若者にとって、運転免許の重要性は実はそれほど高くありません。

 

特に首都圏で生活する若者にはそれが顕著で、自家用車の保有はおろか、運転免許の取得率も下がる一方になっています。まあ…たしかに。都市で生活する分には、鉄道やバスの路線も多いうえ、タクシーも頻繁に走っていますから、車の必要性はあまり高くありませんよね。

 

ですが…?

 

この「運転免許保有率の低下」が、思わぬところで影響を及ぼしそうなんです。

 

自動車運転できない世代が選ぶ旅行先

それが…旅行業界。

 

筆者が危惧しているのが沖縄や北海道をはじめとする地方旅行への影響です。

 

京都や福岡など、都市部の旅行では、それほど必要にならない自動車。特に都市部観光では、車があると逆に不便になる場合も多いですよね。

 

しかし、公共交通機関が弱く、どこへ行くにも車が必要になる沖縄旅行や北海道旅行は…この先、大きな苦境に立たされることが予想されます。

 

例えば沖縄県

 

市街地の広がる那覇市内は、ゆいレールや路線バスの交通網も厚いため、観光旅行でもそれほど困らずに楽しめるはずです。

 

しかし。

 

那覇から一歩外れると…本島南部も中部も北部も、車なしでは満足な観光はできません。離島などといったらなおさら!レンタカー無しでは満足に移動すらできない場所も多くなっています。

 

北海道も同様です。

 

公共交通機関のみで楽しめるのは、札幌市内と函館市内のふたつくらいではないでしょうか?辛うじて小樽市内も大丈夫かな?というくらい。

 

筆者は、旅行プランを作成する「旅行プランナー」としても活動をしていますが…近年、「車の運転NG」という相談者さんが増えているんです。

 

沖縄や北海道、また、それ以外の離島もそうですが、車の運転NGですとレンタカーが使えないため、どうしても行けるところは限られてしまいます。

 

人口減に伴って、地方の路線バスは縮小される一方。さらに、円安や上がらない給与所得によって旅行に向けられる予算も制限される現状。

 

元々、車の運転NGなうえ、タクシーを使う金銭的余裕もないという彼らが、果たして沖縄や北海道に旅行に行くでしょうか?

 

「車運転できないから沖縄には行かない」

「北海道?車ないと楽しめないでしょ?」

 

現在は、国内でもトップレベルの人気旅行先である沖縄や北海道も、運転免許の取得しない若者たちの影響を受けて凋落する未来が、実はもうすぐそこまで迫っています。

 

地方の観光関係者は自動車への依存度低下に備えを!

沖縄や北海道の業界関係者は、車やレンタカーを使えなくなる時代に今から備えておく必要があります。

 

例えば、その対策のひとつとして提言したいのは『乗り合いバスによる観光』です。

 

現在のように、個人個人が行きたいところ・泊まりたいところをセレクトする「個人旅行」が隆盛したのは昭和後期以降から。それまでは、旅行といえば「団体旅行」がメインでした。

 

「団体旅行」の場合、予め決められたコースとお宿を回るため、自由度は低いながらも安価で良いとこ取りなプランで旅行することができます。

 

しかし、個人主義現代社会。見ず知らずの人と朝から晩まで一緒に回るのはイヤ!という人も多いのが実情です。

 

そこで提言したいのが…移動のみを団体で行う『乗り合いバスシステム』という試みです。

 

例えば、空港からある温泉地までの間で乗り降り自由のバスプラン。

 

乗り合いバス 運行例

10:00 空港発

10:30 観光スポットA

11:00 観光スポットB

11:30 観光スポットC

12:00 観光スポットD

12:30 観光スポットE

13:00 目的温泉地

といったバスを循環させることで、観光しつつ目的地の温泉地(宿泊地)まで行けるというシステムです。

 

このバスを1時間に1本くらいのペースで走らせて…観光スポットAで1時間滞在したい人は次のバス、2時間滞在したい人は2本後のバス…というように乗り降り自由スタイルで循環させれば、車が運転できないために敬遠されがちな、アクセスの悪い温泉地(宿泊地)へも宿泊を誘導できると思うです。

 

これ、ひとつのお宿だけで運航するのははとても無理です。その土地の観光協会や、温泉組合が共同で運行して、温泉地(宿泊地)全体への集客を誘導せねばなりません。

 

例えばこの『乗り合いバスシステム』のように、やがて必ずやって来る「車が使えない世代」への対応策は絶対に必要になります。今から備えておくと良いと思いますけどね。

 

実はこの問題、沖縄や北海道だけではありません。

 

東北や山陰、四国なども、鉄道やバス路線が不充分なためじっくり観光するには車が必要です。

 

これからの旅行業界に迫る危機。旅行者が車で来てくれるのが当たり前の世界から、少しづつ切り替えて対策を整えていかねば…破綻する観光スポットや温泉地は増えていくことでしょう。