目指せ3067m!『木曽御嶽山』登山記~前編~
標高1560mの登山口から、3067mの御嶽山頂上へ向けて登山スタート!片道4.0時間の本格登山記です。
筆者紹介
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こちらの記事は【木曽御嶽山登山記】よりシリーズでお届けしております。
9:15 おんたけロープウェイ山頂駅からスタート!
日本で8番目に高い高峰、木曽の『御嶽山』!今回は山頂で1泊しての山行です。
『御嶽山』にはいくつかの登山ルートがあります。2014年の噴火事故を受けて、山頂までのコースはほとんどが閉鎖されていたのですが…2023年7月にようやくほぼ全コースを歩けるようになりました。
今回は古くから『御嶽山』登山のメインルートでもある「黒沢口」から山頂を目指しました。登山口は5合目~7合目をショートカットする「おんたけロープウェイ」の山頂駅(2150m)からスタート!
ロープウェイの山頂駅舎を出て歩き始めます。最初は斜度もそれほどではありませんので、ウォーミングアップに最適ですね。登山道にウッドチップが敷き詰められているので負担が少なくていいですね!
10分ほど歩くと…最初のチェックポイントが見えてきました。
ここは「行場山荘」という山小屋です。黒沢口の7合目、御嶽山を開いた覚明霊神を祀る覚明社のすぐ目の前に位置しています。ここは御嶽信仰の行場で、お参りの地でもあるようで、毎年多くの信者さんたちが宿泊に来るそうです。
もちろん宿泊や休憩はどなたでもOK!ぜひ、名物の「ちからもち」を食べてパワー付けてください!
ここからしばらく、厳しい山道が始まります。登山道はほぼ直線!つまり、急な斜面を一直線に登って行くことになります。息を切らせて…8合目を目指します。
10:45 女人堂へ到着
行場山荘を出てから…本格的な登山道に突入します。次のチェックポイントまでコースタイムで1:10の道のり。ですが?ここがキツかった!
登山図でも分かる通り後半は直登!斜面を一直線に登りますので、体力がゴリゴリ削られる…!いやきっつ!
コースタイムでは、行場1:10ほどの予定でしたが…途中途中でひと休みをしながらでしたので、1:20ほどかけて、次のチェックポイント「女人堂」に到着しました。
御嶽山黒沢口8合目。標高2470mの「女人堂」は立派な3階建ての山小屋が建っています。
ここ御嶽山は、実は元々女人禁制の山でした。「女人堂」からすぐ近くにある「金剛童子」より先は神の領域とされ、女人は登山を許されず、ここ女人堂で山頂を目指した男性たちが戻るのを待っていたと言います。
なお、女人禁制が解かれたのは、明治10年ころと言われています。それまでは、この辺りが「女人頂上」とされ、この先の立ち入りは禁じられていたそうです。
女人堂のすぐ裏手には、鳥居と祠が作られています。この辺りから…信仰の山の雰囲気が出てきますね。白装飾で山を登る、御嶽講の信者さんたちの姿もチラホラ見受けられます。
この辺りから、周りは木々が少なくなってきましたね。いわゆる「森林限界」ってヤツです。森林限界とは、環境条件の変化のため森林の生育が不可能となる限界高度のことで、富士山や北アルプスではだいたい標高2500mくらいから森林限界がはじまります。
なお、筆者含めて登山をする人々は、森林限界を迎えると、より興奮してテンション上げる人間が多いです(笑)
なにせ、それまで木々に遮られていた視界が良くなりますし、森林限界=高山帯という特別なエリアに入った証でもありますからね!
12:25 石室山荘へ到着
8合目に当たる女人堂からは、ゴツゴツした岩が転がる登山道へと変わって行きます。ここから先も、斜面を一直線に登る急登な道が続く…。
ご覧の通り、登山道は斜面を一直線に登る急登な道。ところどころに点在する祠や仏像などにご挨拶しながら一歩一歩登っていきます。
下界は雲の中。夏の強い陽射しを遮ってくれるので、心地よい気温の中で歩けるのは助かります。
急登のガレた登山道を歩いていると…岩場の影に次のチェックポイントが見えて来ました。とはいえ、なかなかの斜度。標高も2700mを超えて酸素も薄くなっていることもあり…息も絶え絶えに歩を進めます。
ヒィヒィ言いながらも…ようやく次のチェックポイント「石室山荘」へ到着!女人堂を出発してから1:20。この区間はほぼコースタイム通りに歩けました。
ここ「石室山荘」は御嶽山の9合目に当たります。この小屋も歴史のある山小屋で、昭和5年に現在の形に営業がスタートしたと伝えられています。
なお…ここ「石室山荘」は登山道のど真ん中に山小屋が作られています。そのため…登山者は必ず小屋のど真ん中を突き抜けて歩かねばなりません。何だか…人の家の廊下をズカズカと通り抜けるようで若干気が引けますね。夜間や早朝とか…どうするんだろう?
なお「石室山荘」のホームページには、2014年の噴火で半ば崩壊した画像が公開されています。火口から噴出した火山岩よ直撃を受けた様子は…筆舌に尽くしがたいものがありました。
13:15 二ノ池山荘へ到着
さて、石室山荘を抜けたところで、我々は昼食タイムとしました。麓の町で購入したおにぎりとパンで栄養を補給して、次のチェックポイントへと向かいます。
このまま山頂へ向かうのが最も早いのですが…ちょっと雲行きが怪しい。念のためレインウェアを着込んで出発します。同行者と相談し、まずはこの日の宿泊場所「ニノ池山荘」へ向かうことに。
とはいえ、ここまで来ればもうほとんど登りはありません!斜面をトラバースしてニノ池方面に進みます。
歩くこと30分かからずでこの日のお宿「ニノ池山荘」へと到着しました。(※宿泊レポートは次回詳細記事をお届けします)
目の前には、まるで火星のような雰囲気のニノ池が横たわっています。この風景も…2014年の噴火を境に、大きく様変わりしたと言われています。
お宿のチェックアウトを終えてひと休みしていると…降っていた雨も止み、わずかながらあおぞらも見え始めました。お宿のスタッフさんによると、ここから山頂までは30分足らずで到着するとのこと!
よし!なら今のうちに山頂まで行っちゃおう!とのことで…重い荷物は部屋に置いて、山頂アタック開始です!
14:05 遂に標高3067mの御嶽山山頂へ!
13:30に、ニノ池山荘を出発して御嶽山の山頂3067mを目指します。
この辺りに積もる岩塊は2014年の噴火で降ったものも多いようです。山頂に向けて、いくつか祠や仏像が建っていますが、それらも大なり小なりダメージを受けているようですね…。
辺りらはゴロゴロとした岩場になっています。目の前のピークが、この日の目標地点である御嶽山の山頂です!あと少し!
途中、足を攣らせながらも…どうにか山頂エリアへ!かつての噴火被害の反省を受けて…でしょう。コンクリートブロックによるシェルターが作られていました。
さあ!この階段を登れば…御嶽山の最高地点「剣ヶ峯」とそこに鎮座する「御嶽神社頂上奥社」です!見上げた先にわずかながら白い雲と青空も見えていますね!まさに「坂の上の雲」!
階段を登りきると…そこは「御嶽神社」の境内です。こここそが…御嶽山3067mの頂上!
山頂エリアには、3067mを示す標識も建てられています。登山口を歩き出してから…およそ5.0時間(休息含む)!ようやくたどり着きました!
眼科には左手に「一ノ池」右下に「ニノ池」が見えています。ニノ池の脇には赤い屋根の『ニノ池山荘』も見えていますね。
なお「一ノ池」は、かつては水を湛えていましたが、現在は大雨時にわずかに水を貯める程度になっているようです。
これにて!登り5時間あまりの登山はおしまい!怪我なく無事に登頂できたことを感謝して…この日のお宿「ニノ池山荘」まで降りました。
【木曽御嶽山登山記】この日は、山小屋に宿泊し、翌朝下山しました。次回は御嶽山最高所の山小屋「ニノ池山荘」の宿泊レポートをお届けします!お楽しみに!
『御嶽神社 頂上奥社』の基本情報
アクセス
おんたけロープウェイ 頂上駅より210分
アドレス
長野県木曽郡木曽町三岳
0264-48-2637(御嶽神社里宮)