実現すれば東京23区辺縁部の交通が大きく変わる!『メトロセブン』&『エイトライナー』構想!
東京23区の辺縁部。山手線の一回り外側にもうひとつの環状線を作ろうという構想があるのをご存知でしたか?それこそが…『メトロセブン&エイトライナー』構想です!
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東京は世界一の鉄道都市!
日本最大の都市にして、世界的にも有数の大都市である東京。この町は、数多くの鉄道が縦横無尽に走る、鉄道大国でもあります。
そんな東京都内ですが…既に多くの鉄道網が完成されているため、これ以上の鉄道路線を建設する計画はない…と思われがちですが、そうではありません。
実は東京都内でも、いくつかの新路線計画(構想)が建てられているのです。その最大のものは、羽田空港へ直接乗り入れる「JR羽田空港アクセス線」ですが…それに匹敵するインパクトを残しそうなのが、今回ご紹介する『メトロセブン&エイトライナー構想』です。
『メトロセブン&エイトライナー構想』とは?
『メトロセブン』『エイトライナー』と別々の名称が付けられてはいますが…実はこの2つの路線、ほぼ同一の路線とすることで構想が練られています。
東京都内の鉄道路線網を眺めてみると…不思議なことが分かります。
東京駅や新宿駅から、放射状に伸びる鉄道路線は、JRや私鉄に関わらず非常に充実しているのに対して、23区辺縁部は非常に貧弱なんです。
東京23区辺縁部
実はかつて、自動車交通も23区辺縁部は貧弱でした。東京都心から放射状に伸びる道路は充実していましたが、それらを繋ぐ環状線が不足していたのです。
そんな状況を打破するために作られたのが都内に8本ある環状道路。このうち、23区辺縁部を走るのが「環状7号線」「環状8号線」です。この道路の完成によって、都心への自動車の流入量は劇的に減ったとも言われています。
『メトロセブン』『エイトライナー』のセブンとエイトは、まさにこの「環状7号線」と「環状8号線」のこと!この環状道路の地下にぐるっと地下鉄を通すことで…放射状に伸びる鉄道路線との連絡をスムーズにする役割が期待されているのです。いわば、第2の山手線線ですね。
23区辺縁部の鉄道事情
例えば江戸川区。
江戸川区内には、東西に走る路線が充実しています。
・JR京葉線
しかし…これらを結ぶような南北に走る路線が何本あるか?というと…
ご覧のように無いんです!ただの一本すらも走って居ないのです!これでは、区民の南北移動はバスに依存されてしまい、非常に不便ですよね。
同じように、練馬区~杉並区~世田谷区にかけても。
・京王線
・小田急線
と…10本もの路線が東西方向に走っているにも関わらず!これらを接続する南北方向の路線はゼロ!辛うじて東急世田谷線が部分的に接続しているに過ぎないのです。
このように、東京23区の辺縁部は、都心に向かうのは便利でも、区内を縦断/横断する路線はほとんど整備されていないのが現状なのです!
23区北端(北区足立区)では東西路線
23区西端(練馬区杉並区世田谷区)では南北路線
23区南端(世田谷区大田区)では東西路線
これらを環状に…というか、四角く囲むかのような路線が、これらの区に住む住民からは強く求められているのです。
メトロセブン&エイトライナー構想!
そんな、23区辺縁部の不便な交通事情を打破するために練られているのが『メトロセブン&エイトライナー構想』!
以下は『メトロセブン』『エイトライナー』の駅候補一覧です。都心部から放射状に伸びるJRや私鉄各線と見事に接続されています。
→南葛西付近
→江戸川付近
→奥戸付近
→港北陸橋(日暮里・舎人ライナー)
→鹿浜付近
→志茂付近
→砧公園付近
→等々力渓谷付近
『メトロセブン』『エイトライナー』を総合すると、JRや私鉄各線との接続ターミナルとなり得る駅はなんと28駅!乗り換え可能路線は30を超えます!
もしも実現すれば…沿線住民の利便性は大きく拡大します。
特に大きな恩恵を受けるであろう層が…学生の通学需要でしょう。
なにせ、同じ区内にも関わらず、満足な貫通路線のない江戸川区や足立区、杉並区、世田谷区の学生にとっては非常にでかい!
同じ区内(学区内)にも関わらず鉄道路線が異なるがために、わざわざ都心のターミナル駅まで行ってVの字ターンをするか、雨の日も風の日も30-40分自転車通学を余儀なくされるか…でしたので。
とは言え…この『メトロセブン&エイトライナー』構想は、まだ実際の建設計画に載せられた訳ではありません。「計画」ではなく「構想」とされているのが何よりの証拠です。しかも構想が生まれてから…もう既に30年近くが経過していますので、実現するのは望み薄でしょう。
もしも実現すれば…都内辺縁部の交通状況は大きく変わります。筆者も同エリアに生活圏を持っておりますので、ぜひ推進を期待しています!