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【旅行コラム】『写真はAirDropで充分!?』年代で変わる旅行/写真への意識の差

変わる旅行者のニーズ!『キレイな写真は別に自分で撮らなくても良い!』という世代

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いやはや…ビックリしました。こんなに意識が変わっているとは。SNS映えするキレイな写真は欲しいけど、必ずしも自分で撮影しなくても良いという世代が広がっているんです!

 

筆者紹介

こちらは本業の傍ら全国47都道府県を旅して年間平均40泊!旅行プランナー/ブロガー「旅人サイファ」が執筆運営しております。

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昨年11月、筆者は美しくライトアップされた京都「清水寺」におりました。

 

赤々と紅葉した木々をさらに鮮やかに照らす美しいライトアップ!秋の京都の風物詩とも言える絶景ですよね。

 

これだけ美しいと…当然のことながらライトアップ開催中の清水寺の混雑はハンパありませんでした。


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特に、清水の大舞台を眺めることができる本堂周辺は酷い混雑。都内の通勤電車と変わらないレベルのすし詰め状態で、ちょっと身の危険を感じるほどでした。

 

筆者はどうしても清水のライトアップの写真を撮影したかったがために、粘りに粘って本堂の最前線まで進みました。もう揉みくちゃにされながら。


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この時撮影したのがこの写真です。

 

夜空に鮮やかに浮かび上がる清水の大舞台と、足元には燃えるような紅葉のライトアップ。上空には清水寺から放たれたレーザー光線。

 

我ながら納得の1枚が撮影できて喜んでいたのですが…

 

筆者の後方から、筆者のスマホのモニターを見てこんな声が上がったのです。

 

『あーキレイ!その写真エアドロ(AirDrop)でちょーだい!』

 

え!?

 

『誰かーその写真データ送ってー』

 

え?え?

 

なにそれ?自分で撮影しなくてもいいの?

 

AirDrop(通称エアドロ)』とは、写真などのデータファイルを周囲にいる人(端末)と共有するアプリです。

 

つまり、自分自身で撮影しなくても良い!見ず知らずの人が撮った画像を共有/ダウンロードさせてくれれば満足!なようなんです。

 

いやいや。人混みすごいけど、あと数m進めば撮影できるよ?

 

結局、その方々と入れ替わりになって離脱してしまったので、実際に画像データを共有はしませんでしたが…このエピソード、世代間のギャップを如実に現しているなーと、帰ってから思ったのです。

 

若者たちにとって写真はデータに過ぎない?

Z世代と呼ばれる、スマホネイティブの若者たちにとって…写真はもはや自らこだわって撮影するものではなくなっている?

 

彼ら若者世代は、SNS映えする写真には非常に敏感です。

 

ですがその美しい写真は、別に自分自身で撮影したものでなくとも構わないという考え方に変わって来ているようなんです。

 

彼らにとっては『写真は画像データ』に過ぎない。複製の効くデータなんだから、撮影者は自分である必要はない!という感覚になっているんです!これ、フィルムカメラ時代には考えられないですよね?

 

「だって自分が撮るよりも、性能の良い端末で腕の良い人が撮影した写真の方がキレイだもん。」

 

自宅に帰ってから、15歳になる長女にこのエピソードを話したところ、帰ってきたのがこの返答でした。

 

彼らの世代にとっては、カメラや写真は、自らこだわって撮影するものでは既に無くなっているんです。

 

これ、実はデジタルカメラの販売市場でも如実に現れています。
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カメラ業界の動向や現状、市場規模の推移を分析-業界動向サーチ

 

これは、業界情報リサーチというサイトからの引用ですが…空前のデジタルカメラブームだった2011年から、現在はその市場規模は90%減にまでデジカメ市場は縮小しているんです。

 

その要因の第一に挙げられているのが…やはりスマホ。16歳~60歳の現役世代に限れば、95%以上という圧倒的な保有率を誇るスマホが、デジタルカメラ市場を圧迫しているんです。

 

いまや、スマホ端末そのものが10万円を軽く超える価格帯になってきており、搭載されているカメラやレンズの性能も相当高いものになってきています。

 

またスマホカメラなら、写真データのやり取りも容易。自分が撮影した画像を送ったり、友人から送って貰ったり。つまり、自分のスマホ端末にデータが入っていれば、その画像は誰が撮ったものでも構わないようなんです。

 

「あ!その写真キレイ!」

 

「いいでしょー!この間行った京都の清水寺だよー!(私が撮影してたヤツじゃないけど)」

 

いまや、スマホカメラの性能向上のおかげで、誰が撮影しても似たような写真は撮れるようになっています。その場に居たんだし、何も自分が撮らずにデータもらっても同じでしょ?という感覚!

 

筆者の世代(30~40代)は、まだ「写真は自ら撮影するもの」という意識が大多数です。美しい写真を撮るためにアングルや機材にこだわって「自らが」撮影することに価値があると感じています。

 

でずが、20代以下の若者たちにとって写真は「あくまでもデータ」で「共有するもの」になっているようなんです。恐るべき世代間ギャップ!

 

AIやchatGPTの発達で、今後もこの流れは加速すると思われます。自分が撮影したオリジナル作品よりも、AI生成した画像の方が喜ばれる時代が、もうすぐそこまで来ています。

 

「写真」や「画像」に対する考え方は、これから世代間で大きなギャップを生じさせることになるでしょう。

 

もしかしたら…「旅行」に対する意識もこれから大きく変わってくるかもしれません。

 

VR等の発達で、現地に実際に足運ばずとも同じような体験がオンライン上でできてしまうのであれば。写真と同じように「自分自身が行かなくてもいーや」と、考える若者が増えてくるかもしれません。

 

旅行の醍醐味は

  • 見る
  • 食べる
  • 遊ぶ(体験する)

と言われています。JTBパブリッシング社の旅行雑誌『る・る・ぶ』の語源ですね。

 

このうち、「食べる」「遊ぶ」は、まだ現地に赴かなければなりません。(最近は遠隔スプーンなる技術も開発されているようですが、まだ実用化にはほど遠い。)

 

しかし…「見る」の部分は、既にデジタルの圧迫が始まっています。

 

もしかしたら…「見る」だけの観光スポットは、今後少しずつ淘汰されていくかもしれません。