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【鹿児島】伊集院『徳重神社』は島津義弘公を祀る薩摩藩士の魂の地!

チェスト関ヶ原!伊集院『徳重神社』は薩摩藩士が集った聖地!

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旧暦9月14日の深夜。鹿児島城下を次々と出発する鎧武者の大集団。彼らは、鹿児島城下から西へおよそ20kmのところにある伊集院を目指し集結しそして明け方になると、また鹿児島城下へと戻って行く。薩摩武士にとって魂の行事とされた「妙円寺詣り」。その舞台がここ伊集院です。

 

筆者紹介

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こちらの記事は【夏休み宮崎鹿児島種子島7泊8日旅行記】よりシリーズでお届けしております。

 

 

伊集院は島津義弘ゆかりの地!

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鹿児島県日置市伊集院。

 

ここは、戦国最強とも言われた武将「島津義弘公」ゆかりの地です。

 

戦国時代、島津家の分家である伊作島津家に生まれた義弘は、父が島津本家を継いだことから、ここ伊集院にある一宇治城で青年期を過ごしました。

 

彼が生きた時代は、戦国時代中期~末期で、全国的に激しい合戦が行われていた時代です。1535年生まれとされていますから、織田信長は1歳年上、豊臣秀吉は1歳年下になります。ほぼ同年代と考えるとイメージしやすいかと思います。

 

彼はまさに軍神でした。

…と、数々の合戦に出陣し活躍。朝鮮では、その勇猛さから鬼石曼子(おにしまづ)という異名で恐れられたともいいます。

 

当時すでに百戦錬磨の猛将として知られた存在であった島津義弘ですが、彼の名を天下に轟かしたのが天下分け目の戦い「関ヶ原の戦い」においてです。

 

この戦い、義弘率いる島津軍は西軍として陣を敷いていましたが、石田三成ら西軍首脳を既に見限っていたようです。東西総勢15万の軍勢が激しく槍を合わせる中…島津軍はその陣を一歩も動かずに、不気味に沈黙を続けるのです。

 

そして…

 

小早川秀秋らの寝返りによって西軍総崩れとなり、戦の大勢がほぼ決まった瞬間…!島津義弘率いる1600の軍団が動き出したのです。

 

彼らの正面には、5万を超える東軍の緒部隊。しかも総大将である徳川家康率いる本隊がまさに目の前に展開している状況。

 

この状況で島津義弘が発した命令が…驚くべきものでした。

 

なんと彼は、島津軍1600名一丸となって、徳川家康本軍に向かっての突撃を命じたのです。

 

既に大戦の大勢は決している。そんな中で、死兵となって突撃してくる島津軍。

 

彼らは、虚を衝かれた東軍諸隊を突き破り、家康本隊の正面に突撃する…と見せかけて方向を転換。家康本隊の鼻先をかわして戦場を離脱したのです!

 

後方から追いかける東軍の追撃隊に対して、島津軍は僅かずつ兵を残しては激しい銃撃を浴びせて足止め。遂に島津義弘ら本隊の撤退を成功させます。この敵中突破の撤退戦は「島津の退き口」とも言われ、全国にその勇名を轟かせることになるのです。

 

しかし…この撤退戦における島津軍の損害は甚大でした。

 

副将格として参陣していた義弘の甥・島津豊久をはじめ、当初1600名いた島津兵のうちその大半は撤退戦の最中で戦死。一説には、島津兵のうち無事に本国薩摩へたどり着いたのは、80名に満たなかったとも言われています。損害率はなんと95%!

 

その後、天下をとった徳川幕府からは仮想敵国として目を付けられることになる島津家にとって…「関ヶ原」は、痛恨の記憶となるのです。

 

その後、無事に本国へと生還した島津義弘は、子の忠恒(後に改名して家久)に家督を譲り、加治木にて隠居、1619年に当地で死去しています。

 

彼は生前に、かつて青年時代を過ごした伊集院に建つ妙円寺菩提寺とするよう指示しており、位牌や自らの姿を写した木像を納めていました。そのため…ここ伊集院の地は、軍神「島津義弘公」が眠る町として、薩摩藩の武士たちにとって聖地となったのです。

 

妙円寺詣り』とは?

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江戸時代、旧暦9月14日深夜、鹿児島城下から鎧甲冑に身を包んだ薩摩藩士たちが夜を徹して西へと黙々と歩を進める行事が行われていました。

 

彼らが目指すは、島津義弘公が眠る伊集院の妙円寺

 

彼ら鹿児島城下に暮らす武士たちは、関ヶ原の戦いが行われた旧暦9月15日に、義弘公を偲ぶために伊集院妙円寺を参拝し、明け方には鹿児島城下へと帰っていったと言われています。

 

若き日の西郷隆盛大久保利通らも参加したというこの行事こそが「妙円寺詣り」です。

 

伊集院の徳重神社の祭神、島津氏第17代大守島津義弘公は、1600年、今の岐阜県にある濃州関ヶ原の戦いで豊臣方として徳川方と勇戦奮闘しました。しかし、徳川方が優勢となり、退陣を余儀なくされました。その際、島津軍は、大胆にも敵陣の中央を突破して、養老及び鈴鹿山脈の険を越え、ついに堺の港から無事故郷薩摩に帰ることができました。この行事は、その間の言語に絶する艱難辛苦のあとを偲び、その剛勇を慕って、いつからともなく、鹿児島城下の武士たちが関ヶ原合戦の前夜にあたる9月14日に、鹿児島・伊集院間往復40キロを甲胄に身を固め、夜を徹して義弘公の菩提寺妙円寺(現在は徳重神社)に参拝したことに始まる行事であります。

明治維新のあと、妙円寺は廃寺となり、義弘公をご祭神とする「徳重神社」が新たに建てられました。

 

現在は、毎年10月20日前後の土日に開催されるお祭りとして「妙円寺詣り」は執り行われています。鹿児島城下の照国神社をスタート地点として、伊集院の徳重神社までのおよそ20kmを、鎧兜に身を包んだ市民たちが歩く姿は、秋の風物詩として知られています。

 

徳重神社』の見どころ

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かつて「妙円寺」という島津義弘菩提寺となった寺院は、明治維新後の廃仏毀釈によって廃寺となりました。現在、その跡地には『徳重神社』という神社が建てられており、かつて妙円寺の本尊であった島津義弘像は、この神社の御神体として祀られています。

 

なお、妙円寺は昭和になってから隣地に再建され、義弘の位牌はそちらに安置されています。


石段を登り、本殿に参拝します。伝説ともいえる武将・島津義弘公を祀る神社です。身が引き締まる思いがします!


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本殿の左手には、13基の石塔が並んでいます。これは、義弘公が逝去された際に、当時禁止されていたにも関わらず殉死した側近たちの供養塔です。それだけ、配下の武士たちからも慕われていたんでしょうね。

 

ここ『徳重神社』は、現在も凛とした勇武の雰囲気が色濃く残されています。

 

毎年旧暦9月14日深夜になると集まったとされる薩摩武士たち。当時を想像すると…胸が熱くたぎるものがありますね!

 

JR伊集院駅前の島津義弘像も必見!

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徳重神社』の参拝を追えたら、ぜひJR伊集院駅の南口に立つ「島津義弘像」にも立ち寄ることをおすすめします。

 

騎馬に跨がり采配を振るう姿は…まさに軍神!関ヶ原の戦場で、突撃撤退を指示した瞬間のような勇猛果敢な姿で作られています。

 

全国に数多くの英雄を生んだ戦国時代の武将たち。中でも、この島津義弘はその戦の強さから、戦国最強との異名も持っている人物です。今も多くのファンが…全国からこの地に駆けつけるのも分かる気がしますね。

 

徳重神社』へのアクセス/駐車場/所要時間

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鹿児島県日置市伊集院にある『徳重神社』は、電車でアクセスしやすい場所に鎮座しています。

 

JR鹿児島本線伊集院駅からは徒歩5分ほど。神社へ直接向かうには北口からアクセスする方が便利ですが、南口には格好良い島津義弘公の銅像がありますから、そちらもお見逃しなく!

 

お車の場合は、鹿児島市街地から南九州西回り自動車道経由で45分。伊集院ICから10分ほどのところになります。

 

境内には参拝者用の無料駐車場もありますのでそちらをご利用ください。

 

境内は一通り参拝しても15分ほどあれば大丈夫です。島津義弘公を偲び、じっくり参拝する場合は30~45分ほどみておくと良いでしょう。

 

【宮崎鹿児島種子島7泊8日旅行記】4日目。この日は薩摩半島南部から鹿児島市内へと向かって移動しています。島津義弘公を祀る徳重神社の参拝を終えて、この後は鹿児島市内のお宿へと移動しました。次回は鹿児島市中心部なのに温泉付きの素敵なお宿をご紹介します!お楽しみに!

 

伊集院『徳重神社』の基本情報

アクセス

JR鹿児島本線 伊集院駅より徒歩

南九州西回り自動車道 伊集院ICより10分

 

参拝時間

24時間参拝自由

 

定休日

年中無休

 

参拝料金

参拝無料

 

駐車場

参拝者用無料駐車場あり

 

アドレス

鹿児島県日置市伊集院町徳重1786

099-272-3975