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【愛知】無料ガイドツアーに参加!『揚輝荘 聴松閣』は大正時代のお屋敷!

『揚輝荘 聴松閣』は大正時代に作られたお屋敷!その広さはなんと1万坪!

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名古屋市覚王山駅からほど近く。高級住宅街が広がる一画に…松坂屋百貨店の創業者が作り上げたお屋敷が公開されています。それがここ!『揚輝荘 聴松閣』です。

 

筆者紹介

こちらは本業の傍ら全国47都道府県を旅して年間平均35泊!旅行プランナー/ブロガー「旅人サイファ」が執筆運営しております。

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こちらの記事は【京都~名古屋庭園巡り旅行記】よりシリーズでお届けしております。

 

 

『揚輝荘 聴松閣』の歴史

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『揚輝荘 聴松閣』は、日本を代表するデパートのひとつ、松坂屋の初代社長・伊藤祐民が作り上げた大邸宅です。

 

元々、名古屋の呉服商として江戸時代から続いていた「いとう呉服店」の15代目として家業を継いだ伊藤祐民。彼はこの「いとう呉服店」を近代百貨店へと脱皮させ、名古屋では初のデパート「松坂屋」を作り上げた人物です。

 

そんな伊藤祐民が、晩年、自らの憩いの地として作り上げた大邸宅がこの『揚輝荘』です。大正時代末期から昭和時代初期にかけて作られたここ『揚輝荘』の広さなんと1万坪というもはや個人宅とは思えないほどの広さ!

 

『揚輝荘』は、覚王山の起伏ある地形を活かした作りになっています。池泉を巡らせた庭園や、特徴ある建物を配置した広大な敷地内には、最盛期には30棟以上の建物があったと言われています。

 

『揚輝荘 聴松閣』の見どころ

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名古屋市の東方、高級住宅が建ち並ぶお屋敷町である覚王山エリア。お釈迦様の御真骨を祀るという「覚王山日泰寺」を参拝しようと歩いていたところ…突如、雰囲気ある洋館が見えてきました。

 

あれ?なんだここ…?


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なにも知らずに立ち寄ってみると…何とも雰囲気ある洋館です。内部に入ってお話を聞いてみると、なんとここは、かの松坂屋の創業者・伊藤祐民が営んだ別荘とのこと!へえー!覚王山にこんなスポットがあったんだ!

 

よくよくお話を聞いてみると、毎日10:30~と14:00~の1日2回、無料ガイドツアーが催されるとのこと!わー!これはぜひ参加せねば!

 

ということで、急遽予定変更して『揚輝荘』のガイドツアーに参加することに決定。時間に合わせて1階の集合場所へ行くと、この日は7.8名ほどの参加者が集まっていました。


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まずはガイドさんから、ここ『揚輝荘 聴松閣』の概要をお聞きします。ここは、松坂屋の創業者・伊藤祐民が、晩年を過ごすために作り上げた別荘!


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館内に置かれてあるミニチュアモデルを見ながら解説を受けます。ここ覚王山エリアは起伏に富んだ丘陵地帯。伊藤祐民は、この地形を活かして、庭園エリアや山林エリア、生活する母屋やテニスコートなど、様々な施設を複合したまるでテーマパークのような場所を作り上げました。


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当時の見取り図がこちら。母屋である『聴松閣』ですら、わずかに5%ほどしかありません。その広大さが良く分かりますね。母屋からは、なんと地下道で各所と繋げられていたようです。


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まずはここ、食堂を見学します。正面に暖炉を設け、左手は広いガラス張り。ガラスから入る陽の光りが、お部屋を明るい印象に照らしていますね。


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暖炉もまた面白い作りです。お気付きでしょうか?暖炉の周囲に塗り込められた不思議な石の数々。

 

これ…なんと京都などの有名寺院から持ってきた瓦なんです!中には京都の「東寺」など、しっかり場所が刻まれているものもありますから、よーくご覧ください。


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そしてもうひとつ!この食堂で見逃せないのがこの灯り取り。不思議な紋様ですが…これ読めますか?

 

よーく見ていると「うとい」…というひらがな3文字に見えてきませんか?

 

そう!これは、伊藤祐民が作った遊び心!伊藤家の姓である「いとう」をあしらったものなんです!当時は右から左に読んでいましたから、こんな形になっています。


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さて、続いて螺旋階段を上がって2階へやってきました。2階には書斎や応接室、寝室などの小部屋がいくつか作られています。


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ここはかつて応接室として使われていた部屋です。ここにも暖炉が作られていますね。

 

この部屋は「船室」をイメージして作られています。奥の丸窓が船の中を思わせる作りになっていますよね!

 

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こちらは一番奥に作られている茶室です。こちらは一転、和の雰囲気を強く感じさせる部屋になっています。壁紙の色が…気持ちを落ち着かせる色合いですよね。

 

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さて、ガイドツアーは続いて地下へ。なんと100年前の物件にも関わらず地下室があるんです!


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しかも!ですよ!この地下室に作られているのが…舞踏室!なんとダンスホールですよ!周囲は大理石で囲まれ、まさにヨーロッパ貴族のお屋敷の雰囲気!


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しかも正面にはステージまでもが作られています。往時は…ここで様々なイベントが催されていたことでしょう。


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舞踏室の窓は、伊藤祐民が晩年に訪れたインドネパールの山々がモチーフのすりガラスで表現されています。まるでそこに雪山が連なっているかのような…!


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舞踏室のステージに掛けられている緞帳もまた見事!ペルシア風の幕で、非常に重厚なイメージを与えてくれます。


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ちなみに…最初に解説された地下道(トンネル)の入り口はここにあります。ここから…『揚輝荘』内の至るところへ、雨に濡れることなく移動できたとのことですから…もう驚愕ですよね!戦時中は防空壕としても使われていたそうです。

 

『揚輝荘 聴松閣』のガイドツアーはおよそ40分。建物内の意匠などを非常に詳しく解説していただけますので超おすすめ!開館日は1日2回、10:30~と14:00~開催されています。『揚輝荘』を知るにはこれ以上ない機会ですので、ぜひ時間を合わせて参加してみてください!

 

『揚輝荘』へのアクセス/駐車場/所要時間

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松坂屋の創業者・伊藤祐民の作り上げた大邸宅『揚輝荘』は、名古屋市営地下鉄東山線覚王山駅から徒歩10分ほどの場所に建てられています。

 

お車の場合は、名古屋駅からおよそ20分。東名高速道路の名古屋ICから25分ほどです。専用の駐車場はありませんので、周辺のコインパーキングをご利用ください。

 

『揚輝荘 聴松閣』の見学は30分ほどあれば充分に見てまわることができます。今回筆者が参加した『聴松閣ガイドツアー』は40分ほどかけて館内を案内してくださいます。時間があえばぜひご参加ください。

 

【初夏の京都~名古屋庭園巡り旅行記】三日目。覚王山日泰寺の参拝途中で偶然見つけ立ち寄ったのが『揚輝荘聴松閣』です。素晴らしい邸宅に感動しました。この後は、同じ『揚輝荘』の庭園へ足を運びました。次回もお楽しみに!

 

『揚輝荘』の基本情報

アクセス

市営地下鉄東山線 覚王山駅より徒歩

東名高速道路 名古屋ICより15分

 

営業時間

9:30-16:30

 

定休日

毎週月曜日

※祝日の場合は翌日

年末年始12/29-1/3

 

入場料金

300円

 

駐車場

なし

周辺コインパーキング利用

 

アドレス

愛知県名古屋市千種区法王町2-5-17

052-759-4450