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【愛知】本物の釈迦の骨が日本に!?『覚王山日泰寺』には日本唯一の真舎利が!

正真正銘本物!?『覚王山日泰寺』は本物の釈迦の骨が眠る日本唯一の寺院!

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日本唯一!本物のお釈迦様の遺骨が祀られている寺院が名古屋市にあるって…ご存じでした?それが『覚王山日泰寺』です!

筆者紹介

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こちらの記事は【京都~名古屋庭園巡り旅行記】からシリーズでお届けしております。

 

 

覚王山日泰寺』の歴史

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1898年、ネパールとインド国境近くの村で、ある歴史的な遺跡が発掘されました。そこでは、人骨を納めたひとつの壺が見つかりました。

 

その壺には紀元前3世紀ごろの古代文字が刻まれていました。この文字を解読したところ…驚くべき内容が刻まれていることが分かったのです。

 

この壺は…なんと、仏教の始祖とされるゴーダ=マシッダールタ…つまりお釈迦様本人の骨壺!彼の一族が釈迦の死後に遺骨を受け取り、この地に安置したという…仏教の経典に書かれている通りの内容が壺に刻まれていたのです!

 

当時、西欧の学者の間では「お釈迦様」などという人物はこの世には実在しておらず、伝説上の存在に過ぎないという説が主流でした。

 

しかし…学説はこの発掘によって覆ります。まさに東洋史上に残る世紀の大発見でした。

 

当時のインドはイギリスの植民地。しかもヒンドゥー教が大半を占める地域です。世紀の大発見とはいえ…異なる宗教人の遺骨に、あまり興味を示さなかったようです。

 

そこで、当時のイギリス保護下のインド政府は、この御遺骨(御真骨)を、この時代、世界で唯一の独立仏教国であったシャム(現在のタイ)政府へと寄贈します。なんと気前の良いことか!※ちなみに明治時代の日本はバリバリの神道国家でした。

 

時のシャム国王はこれを大層喜ばれ、国内の寺院に安置しお祀りすることに決めます。そして、周辺の仏教国であったセイロン(スリランカ)やビルマ(ミャンマー)へと一部を寄贈するのです!

 

この事を知った、当時の日本国公使・稲垣満次郎氏は羨望に耐えず、日本の仏教徒のために、その一部を分与するよう懇願します。彼の努力の結果…「シャム国王より日本国民への贈り物」として、その御真骨の一部が送られることが決まるんです!

 

これを受けて、日本の仏教界は色めき立ちます。なにせ、正真正銘のお釈迦様の御真骨です。粗末には扱えませんし、どこか特定の宗派の寺院に置く訳にもいきません。

 

これを受けて、当時の日本国内の仏教13宗56派の管長たちが協議に協議を重ねた結果、シャム国王の聖意を拝受することに決定。この時、シャムの国宝であった釈尊金銅仏までも合わせて下賜されることになりました。いやいや。太っ腹すぎません?

 

日本に到着した御真骨ははじめ京都の妙法院に仮安置されました。そして、各宗派の代表が集まり、新たに御真骨をお祀りする寺院の建立が決まります。

 

この時、寺院をどこに置くかで大揉めに揉めたそうですが…最終的に選ばれたのが名古屋市の東方に位置する丘陵地でした。

 

こうして建立されたのがここ『覚王山』で、当時は『覚王山日暹寺(にっせんじ)』という名称でした。この寺名は「日本」と「暹羅(シャム)」の絆という意味合いが込められています。※1939年にタイへと国名変更したのを受けて『覚王山日泰寺』へと改名しています。

 

ここ『覚王山日泰寺』は現在でも、特定の宗派には属していません。日本仏教界の各宗派が3年持ち回りで住職をつとめ、それぞれが宗派を超えて役員を出すことで寺務を司っています。そう!ここは日本で唯一…「宗派を超えた全仏教寺院」という、特異な性格を持つ寺院として、現在も厚く敬われているのです!

 

覚王山日泰寺』の見どころ

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地下鉄「覚王山駅」から北側へ歩くこと10分ほど。参道の突き当たりに大きな寺院が見えてきました。これが、お釈迦様の御遺骨(御真骨)をお祀りしているという『覚王山日泰寺』ですね。


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正面から見ると山門が見事!さすが日本仏教界最高のスポットとも言える寺院です。風格がありますね。


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山門をくぐると、右手に五重塔、正面突き当たりに本堂が見えてきます。境内はがらんとしていて、あまり派手さはありません。

 

立派な五重塔が建てられていますが、そもそも五重塔って仏舎利(釈迦の遺骨を納めた塔)を模したものだったような?ここに御真骨が納められているのでしょうか?

 

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まずは本堂でお参りします。本堂もとても大きく立派!さすがに宗派を超えて協力し作り上げた寺院です。風格を感じますね!


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係の方に伺うと、内部も撮影OKとのこと。黄金色に輝くご本尊は、タイ国王から送られた釈迦牟尼如来像です。タイ王室の保有する国宝級の仏像とのこと…なんと有難いことか。本堂には、タイ国王直筆の勅額も掲げられていますので探してみてください。

 

さて、改めて係の方にお話を伺うと…お釈迦様の御遺骨(御真骨)は、ここ本堂がある境内ではなく、少し離れた「奉安塔」に安置されているとのこと。徒歩10分ほどのところのようなので行ってみることにします。


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「奉安塔」は境内の北東、県道30号線を渡ったところにあります。こちらも拝観は無料ですので、受付等は不要です。


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おお!ちゃんと「御真骨奉安塔」と書いてありますね!目の前はかなり車通りの多い県道ですが…ここが日本で唯一、正真正銘本物のお釈迦様の御遺骨を納めている施設であるって…どれだけの方が知っているのでしょうか?皆さん知らずに通りすぎていそうですね。


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「奉安塔」までは、まっすぐ伸びた参道の突き当たりに安置されています。門の前に祭壇が作られていますのでこちらで手を合わせます。


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この門より奥には入れません。さらに先にもうひとつ門があり、その奥に御真骨を納めたガンダーラ様式の仏塔の基部がわずかに見えていますね。ああ…ここに、お釈迦様の本物の御遺骨が納められているんですね…!なんとも感慨深いものがあります。

 

実はものすごい施設なのにあまり知られていない『覚王山日泰寺』。名古屋市民でも、この地に本物のお釈迦様の御遺骨が存在しているのを知らない人も多いはずです。名古屋へお越しの際はぜひ一度、お参りにいらしてください!

 

※現在はスリランカ王家から京都阿含宗へも真舎利が送られています。

 

覚王山日泰寺』へのアクセス/駐車場/所要時間

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覚王山日泰寺』は、名古屋市街地からおよそ3kmほど東へ行った場所に作られた寺院です。この辺りは名古屋でも高級住宅街として知られており、周囲は間口の広いお屋敷が並んでいます。

 

最寄り駅は市営地下鉄東山線覚王山駅で、駅から徒歩10分ちょっと歩くと大きな山門が見えてきます。

 


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お車の場合は、名古屋駅から20分ほど。東名高速道路の名古屋ICからですと25分ほどのところになります。境内には無料駐車場もありますのでそちらをご利用ください。

 

覚王山日泰寺』の参拝だけでしたら15分ほどあれば充分ですが、お釈迦様の御真骨が納められている奉安塔まで見学すると、45分ほど所要時間がかかります。

【初夏の京都~名古屋庭園巡り旅行記】四日目は、名古屋市内の寺院や庭園を巡りました。まず訪れたのがここ『覚王山日泰寺』!そして次は、すぐ近くにあるかつての豪商のお屋敷へとお邪魔しました。次回もお楽しみに!

 

覚王山日泰寺』の基本情報

アクセス

市営地下鉄東山線 覚王山駅より徒歩

東名高速道路 名古屋ICより25分

 

開門時間

5:00-16:30

 

定休日

年中無休

 

参拝料金

無料

 

駐車場

境内に無料駐車場あり

 

アドレス

愛知県名古屋市千種区法王町1-1

052-751-2121