『旧三井家下鴨別邸』は美しい庭園と邸宅が魅力!
京都下鴨にある旧財閥一族の別邸。素晴らしい庭園と豪奢な邸宅が美しいスポットです。今回は『旧三井家下鴨別邸』をご紹介します。
筆者紹介
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こちらの記事は【初夏の京都~名古屋庭園巡り旅行記】よりシリーズでお届けしています。
『旧三井家下鴨別邸』の歴史
下鴨神社の南、糺の森の入口に当たるところに位置する『旧三井家下鴨別邸』は、江戸時代から続く豪商・三井一族の別邸として建築されたものです。
三井一族の作ったグループは現在「三井住友グループ(SMBC)」として知られていますが、その源流は江戸日本橋に開いた呉服店「越後屋」です。
この呉服店、実は今も営業が続いているんですが…恐らく読者の皆さんも一度は行かれたことがあるのではないでしょうか?
そのお店とは…日本初の百貨店「三越」!この三越という店舗名自体が「三井家」の「越後屋」を短縮したものなんです。
この「越後屋」から財を成し、明治時代には日本最大級の財閥となった三井一族。その一族の祖霊社・顕名霊社のある下鴨の地に建てられたのが、今回ご紹介する『旧三井家下鴨別邸』です。
現在残されている『旧三井家下鴨別邸』は、大正14年に、顕名霊社への参拝休憩所として作られました。指揮をとったのは、三井総領家(北家)の第10代三井高棟です。
現在でも三階建ての望楼のある特徴的な主屋は、かつて京都三条木屋町にあった別邸から移築したものです。
戦後、この敷地は国有化され、京都家庭裁判所の所長宿舎として使用されました。現在は国の重要文化財に指定されています。
『旧三井家下鴨別邸』の見どころ
『旧三井家下鴨別邸』の見どころはふたつ!まずひとつが、その見事な建築です。
この得意な外観を持つ主屋は、明治13年に建てられた、京都三条木屋町にあった別邸を移築したものです。なんと150年近くも前の建物なんですね!木造三階建てで最上階には望楼を乗せています。2階3階部分は通常非公開で、特別拝観期間のみ内部を見学することができます。
外門をくぐって敷地内に入ると、明らかに格式の高そうな空間が広がっています。そのまま時代劇に使っても違和感ないほど、周囲とは隔絶されていますね。
玄関口で受付を済ませて内部へお邪魔します。靴を脱いでの拝観となり、靴は袋に入れて持ち歩く形になります。
内部は順路こそありますが、自由に見て回れるようになっています。ガイドさんも数人いらっしゃるので、質問してより深くお話を伺うこともできます。
こちら『旧三井家下鴨別邸』最大の見どころは広間からの眺め…なんですが、まずは邸内をぐるりと回ってみましょう。さすが三井一族のための別邸ですね。ところどころの意匠が素晴らしい。
例えば…このランプ。木枝と花をイメージして作られたのでしょう。とても優雅なカーブを描いています。
それに…普段は視界に入らないような屋根まで、可愛いお花柄で飾られていたりします。各部屋、さまざまな工夫がされていますので、部屋の隅々まで見て回ると楽しいですよ!
廊下を曲がると不意に現れるこの坪庭もまた雰囲気ありますね。シンプルながらきちんと空気感のあるお庭になっています。
ここは浴室です。この建物は三井家の手を離れたあと、京都家庭裁判所の所長宿舎にもなっていた時期があるようで、歴代所長さんはこんな贅沢な空間で生活していたんですね。
そしてもうひとつ!ここ『旧三井家下鴨別邸』最大の見どころが邸宅から眺める美しい庭園!
いかがですか!この美しいお庭!板の間から縁側の青い毛氈を経てお庭に繋がる風景。窓枠がまるで額縁のようで、お庭の美しさを一段と際立たせています。
縁側に出てみるとご覧のとおり。この時期はあやめの花がちょうど見頃でした。京都の街中にあるとは思えないほど、広い空間が広がっています。
お庭を真正面に見るポジションへと移動してみました。この日はお茶会のイベントがあったようで、和服姿の淑女さんたちがたくさんいらしていました。彼女らが居なくなるタイミングで1枚パシャリ!
縁側にある手水には、この時期に見頃のアジサイの花が生けてありました。緑のお庭に添えて色とりどりのアジサイがお見事!
ここ『旧三井家下鴨別邸』のお庭は、外に出て散策することもできるようになっています。お庭から見ると…邸宅の望楼が際立ちますね。
お庭の中央には池が作られており、ぐるりと一周することができるよう散策路も付けられています。
池の反対側から主屋を見るとご覧のとおり!池にうっすらと望楼が映り、これまた見事!パンフレット等でもよく見るアングルですね。
筆者が訪れた6月半ばは、ちょうどアジサイも見頃でした。敷地内には大輪の花を咲かせるアジサイ園も作られていますので、時期を合わせて鑑賞しに行かれてはいかがでしょう?
『旧三井家下鴨別邸』へのアクセス/駐車場
『旧三井家下鴨別邸』は、下鴨神社の南に広がる糺の森の一角に位置しています。
最寄り駅は京阪電車の出町柳駅。駅を出たら目の前の鴨川を渡って徒歩5分ほどです。すぐ南には市民の憩いの場である「鴨川デルタ」、北側には京都の守護神である「下鴨神社」と「糺の森」がありますので、合わせて観光なさると良いでしょう。
お車の場合は、京都駅からおよそ30分。『旧三井家下鴨別邸』には専用駐車場はありませんので、周辺コインパーキングをご利用ください。市営出町駐車場はキャパシティも多く便利です。
【初夏の京都~名古屋庭園巡り旅行記】二日目。旧三井家の別邸を鑑賞してからは、世界遺産の下鴨神社へ参拝に行きました。次回は糺の森と方丈記ゆかりの河合神社をレポートします。お楽しみに!
『旧三井家下鴨別邸』の基本情報
アクセス
京都駅より車で30分
営業時間
9:00-17:00
受付は16:30まで
定休日
毎週水曜日
年末12/29-31
入場料金
平日
一般500円 中高生300円 小学生200円
土日休日
一般600円 中高生300円 小学生200円
駐車場
なし
周辺コインパーキング利用
アドレス
075-366-4321