NHK大河ドラマ『どうする家康』コラム
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2023年のNHK大河ドラマは、徳川家康を主人公にした【どうする家康】!徳川家康という、充分に語り尽くされたはずほ人物を題材に、これをどう描くのか!ついに本日初回放送でしたね!今作も、放送直後の最速コラムをお届けしますので、どうぞご贔屓に!
第1話 どうする桶狭間
冒頭から、定説を覆すスタートでしたね。今川義元の縁者である関口瀬名と、三河からの人質松平元信(後の徳川家康)は、義元の命により無理矢理婚姻させられ、生涯不仲であったというのが定説でした。しかし今作では、家康と瀬名は仲が良く、お互い想いあっているように描かれています。
また、これまであまり焦点を当てられることがなかった、徳川家康と今川義元の嫡男・今川氏真との関係です。今川氏真は、今川義元亡きあとに今川の家を保てずに没落させた暗愚な若君とこれまで描かれていました。
しかし実は、今川氏真は家康よりも5才年長。年も近く、同じ駿府(静岡市)で青年期を過ごしていますから、接点も多かったことと思います。
今川氏真は、武田信玄と徳川家康によって領土を奪われ、大名の地位を失います。しかしその晩年は、やがて家康がひらいた江戸幕府に招かれ、高家として旗本の待遇を得ています。ちなみに彼は、武蔵国多摩郡に領地をもらっています。それが、現在の「杉並区今川」の地です。
徳川家康の人生の転機となったのが、家康17歳の時に起きた「桶狭間の戦い」でした。この時に彼が着用していたのが、「金溜塗具足」です。
重要文化財『金溜塗具足』(きんためぬりぐそく)
永禄三年(1560年)今川家の属城であった尾張の大高城が織田信長によって糧道を断たれ困窮した際に、今川家の属将であった松平元康(のちの徳川家康)は重囲を冒して兵糧搬入を成功させ武名を轟かせた。此の具足は大高城兵糧搬入に際し、元康が着用していたものと伝わり、明治維新後に徳川家達により当宮へ奉納されるまで、江戸時代を通じ徳川歴代将軍によって江戸城内の紅葉山神庫にて、きわめて大切に保管されてきた。鉄地板を打延べで造る二枚胴で蝶番を付け全体に金溜塗を施す。
この「金溜塗具足」…実はなんと現存しています。家康がはじめに葬られた地である、久能山東照宮(静岡市)の博物館に収蔵されていますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
さて、今作で特徴的だったのが、主人公の徳川家康を後世に伝わる「英雄」ではなく、悩める弱気の存在として描いていることです。
こういう主人公像から考えると…家康の人生って、桶狭間や清洲同盟、三方ヶ原の戦い、信康事件や本能寺、伊賀越えなど…ピンチの連続ですよね。これから起こる難局を、どのように乗り越えていくのか?非常に興味深いスタートとなりました!
前回の鎌倉殿の13人のコラムです