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週末雑感 R4.3.6 日本人の想像する戦争と降伏

こんにちは、旅人サイファです!

毎週日曜日はその時起こっていることをリアルタイムで執筆するコラム『週末雑感』です。f:id:traveler-cipher:20201104085205j:image

深刻度を増すウクライナ情勢。日本も対岸の火事と傍観できない状況になっていますね。

偶然見かけたこちらのニュースで、とても重要な示唆がありました。

 

「日本人はアメリカによる占領しか知らない」「抵抗をやめれば、待っているのは虐殺のみという経験がある」…“義勇兵”に志願した日本人とウクライナ人が語る、本当の“平和” | 政治 | ABEMA TIMES

 

「日本人はアメリカによる占領しか知らない」

これ、とても重い言葉です。

 

日本は、古代から連綿と自民族で独立を保ってきた世界史的にも稀有な国です。

※東北の蝦夷や南九州の隼人、琉球の民は征服されていますが

 

そんな日本人が、初めて他国の占領を受けたのが、昭和20年の太平洋戦争での敗戦後のことでした。この時初めて、日本人は多民族に征服・統治される経験をしたのです。

「これから日本国民はどのような扱いをされるのか…」当時の国民の恐怖はいかばかりか。

 

多民族に征服されるということは、通常、その民族の死を意味します。

征服された民族は、略奪、虐殺は当然のこと、女性や子供は奴隷として売買される。そして独自の文化や言語は制限され、征服した民族の文化を強要される…。これが当たり前でした。

本来、敗戦国とその国民は、このような目に遭うのがスタンダードだったのです。古くはゲルマン民族による襲撃、モンゴル兵による元寇や十字軍、そして現在のチベットウイグルが良い例です。

 

しかし…太平洋戦争後のアメリカの占領政策は、このような強圧的な手法を取りませんでした。指導という形で口は出しましたが、基本的に日本人による自治を許し、兵士による略奪や虐殺も厳として禁じました。しかも、占領30年後には、日本から取り上げていた沖縄や小笠原諸島を返還するという寛容さすら見せたのです。

 

日本人からすれば、非常にありがたいこの措置。しかし…このアメリカによる緩い統治が、日本人を勘違いさせます。

『戦争になっても、すぐ降伏すれば国民は死なないし、酷い目にも遭わない』

『土地を奪われてもすぐ返してもらえる』

 

…残念ながら完全に妄想です。占領された民族は、本来であれば虐殺され財産は略奪、そして待っているのは奴隷化。それが世界史的な常識なのです。

幸運なことながら、日本人は寛容なアメリカにしか占領されたことがありません。このあたりが、いわゆる平和ボケ…憲法九条があれば戦争は起こらない』という妄想の根源かもしれません。

 

日本国憲法 第九条

① 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

国際紛争を解決する手段として、威嚇や武力行使を放棄する。そしてその武力を保持せず、交戦権を認めないというのが、日本国憲法第九条の趣旨です。

 

これは、日本が誇る平和憲法ですし、その理想には大いに共感するところがあります。

この世から戦争は避けるべきですし、軍隊や核兵器も失くすべきです。

 

しかし…残念ながら人類はそこまで進化していません。どこか一国でも軍隊や核兵器を有していたら、そんな理想は成立せずに消しとんでしまうのです。

全人類が、全国家が、軍隊や核兵器を一斉に廃棄せねば、この「憲法九条」の謳う平和な世界はやって来ません。

 

現在、ウクライナのゼリンスキー大統領の支持率は90%を超えていると報道されています。(プロパガンダかもしれませんけどね)

 

しかし残念ながら、日本が同じ目に遭っていたとしても、内閣の支持率がそこまで高まることはないでしょう。もしも他国から侵略を受け、内閣総理大臣が徹底抗戦を訴えたとしても、それに賛同する国民はおそらく一部。国民が一枚岩になることは無く、早晩日本という国は瓦解することでしょう。

 

アメリカの寛容な占領政策によって、結果的に骨抜きにされた日本国民。もしも他国から侵略された時、その先に待っているのは、虐殺と略奪、奴隷化の未来かもしれません。今こそ、日本人も「防衛」という点をタブー視せずに議論する時期なのかもしれません。

 

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