こんにちは!旅人サイファです!
今回は、伊豆諸島の秘境青ヶ島のお話です。
先日の記事の中で、
- 伊豆諸島や小笠原諸島に町や村といった住所は最後まで置かれなかった
- 住民には選挙権も与えられなかった
と、いう記述をしました。
これ、2018年に水曜日のダウンタウンというTV番組でも取り上げられていたようですね。
「水曜日のダウンタウン」で注目 青ヶ島の人たちの選挙権が剥奪されていた理由 | デイリー新潮
現在は一定年齢以上の日本人には、等しく選挙権があります。
※ 犯罪等によって公民権が停止されている場合を除く
しかし今回フォーカスする、伊豆諸島の中でもトップレベルの秘境『青ヶ島』では、なんとそこに居住しているというだけの理由で、選挙権が剥奪されていた時代があったのです!
実際に、青ヶ島ではじめて普通選挙が行われたのが1956年というから…昭和31年!
なんと終戦後11年も経過してからなのです!
実は、現代の日本でも「公職選挙法第8条」でこのように規定されています。
交通至難の島その他の地において、この法律の規定を適用し難い事項については、政令で特別の定をすることができる。
この条文によって、選挙権が停止されていた地域こそが、東京都青ヶ島村です。
いつか、『村』のランキング記事でも言及した、日本で最も人口が少ない村!
その人口はおよそ200人!
周囲を高さ50mほどの断崖絶壁に囲まれた、外から来るものを拒むかのような島です。
イメージとしては…進撃の巨人で描かれた人間の都市?冒頭の写真を見れば…お分かり頂けると思います。
昭和30年代になるまで、外部との交流は、月に一度だけの沖合いに停泊した大型船に艀(小型船)での物資のやり取りのみ。
そして1日数回程度の不安定な無線電信のみという状態。
こんな状態では、正確な選挙の実施も、選挙結果の伝達もままならない…と、国政選挙である衆議院選挙、参議院選挙は行わないと定められてました。
つまり、青ヶ島に住んでいるという理由だけで、国政への参加権を剥奪されていたのです!
その後、電話回線が通じたことにより、選挙結果は即日電話で伝える→正式な投票用紙は後日送る…という形での選挙が認められます。これが昭和31年の5月のこと。
そして青ヶ島初の国政選挙が行われたのが昭和31年7月の参議院選挙。
中には晴れ着で投票しに来た人もいたとか!島では一大イベントだったのでしょう。