こんにちは!旅人サイファです。
本日は日本人の旅と切っても切れない関係にある温泉のお話。
私がお宿を探す際、はじめに検討する条件が、温泉があるかどうかです。
私は年間30~40泊程度宿泊していますが、よほど特別な旅程でない限り宿泊するのは温泉宿。
シティホテルに宿泊する際でも、できるだけ温泉大浴場のついているお宿をセレクトします。
しかし…関西地方、特にかつて畿内と呼ばれた京都大阪奈良には、著名な大きな温泉地はひとつもありません。
かろうじて大阪からすぐのところに、兵庫県有馬温泉があるだけ…。
関西の温泉地で著名なものは兵庫県城崎温泉や和歌山県白浜温泉、奈良県十津川温泉など、中心地からはるか離れた場所にしか存在しません。
なぜこんなにも温泉が少ない?
その答えのひとつがこれ。
温泉の恵みをもたらしてくれる、その源が『火山』です。
全国各地に火山を有する日本列島ですが…関西地方と瀬戸内地方には、極端に火山が少ないのです。
これだけ見事にエリア分けされているのも異様ですが…火山の少なさと温泉地の少なさは見事に一致します。
もしかしたら…古代日本の中心地である畿内(京都大阪奈良)は、火山から遠く離れていたからこそ発展したのではないでしょうか?
今よりも全国的に火山活動が活発だったとされる古代。
我々の祖先たちは火山活動を避け、肥沃な大地を求めて畿内にたどり着いたのかもしれません。
よくよく地図を見てみると、北部九州、出雲、吉備も火山が少ないエリアです。これらは古代に地方王朝が栄えたとされるエリア。
もしかしたら『なぜ京都大阪奈良に温泉地が少ないのか?』という疑問すら愚問かもしれません。
温泉がない=火山活動が乏しいエリアだったからこそ、大規模な王朝が育ったのかもしれない。
かつて南九州の縄文人を絶滅させたとも言われる、鹿児島県南方にある鬼界カルデラの大噴火。
その恐怖体験が火山から遠く離れた地を選ばせたのでしょうか…?
関西中心部に沸く唯一の大規模温泉・有馬温泉は、火山から遠く離れた地に湧く温泉ながら、その含有成分はかなり豊富だそうです。
一説には、地球の中心であるマントルの成分が、そのまま地上に達しているとか!
現在では、箕面温泉や嵐山温泉、長谷寺温泉など、小さいながらいくつか温泉も増えてきた関西地方。
旅行する身からすると、温泉旅館が増えて嬉しいものです。
温泉がない=火山から遠い=都市が発展しやすい土地…という証拠なのかもしれませんね。