こんにちは!旅人サイファです!
本日は旅行好きの皆さんにはお馴染みの新幹線のお話です。
現在、全国には7本の新幹線が走っています。
(※ミニ新幹線除く)
この全国に張り巡らされた新幹線網は、全て昭和の頃に計画されました。
その計画の根幹になっているのが、故田中角栄元首相の執筆した『日本列島改造論』です。
この本の中では、田中角栄が構想していた全国に広がる新幹線網のプランが述べられています。
その記述を抜粋すると…
北海道
函館→札幌から、最終的に三本に枝分かれ。釧路、網走、稚内まで延ばす。
東北地方
現在開通している太平洋側だけでなく、日本海側の新潟→青森にも羽越新幹線を整備。
サブルートとして常磐線も新幹線化。
また、双方を繋ぐ内陸交通も新幹線として整備する。
北陸新幹線は東京→金沢を経由して新大阪まで延ばす。
また、新潟県内を貫通して羽越新幹線と北陸新幹線を繋ぐルートも建設する。
西日本
名古屋と新大阪を結ぶ紀勢本線を新幹線として整備。
さらに名古屋と飛騨高山・富山を結ぶ高山本線も新幹線化。
また、すでに開通していた山陽新幹線のサブルートとして山陰新幹線を整備する。
さらに、双方をつなぐ陰陽連絡新幹線も整備する。
岡山から瀬戸大橋を挟んで高松→高知まで進む四国横断新幹線と、新大阪から淡路島経由で徳島→松山→大分まで進む四国新幹線を整備する。
九州地方
博多から鹿児島までの九州新幹線を軸として、長崎へ向かう西九州新幹線と、大分・宮崎を経由する東九州新幹線を整備する。
これら『日本列島改造論』の中で述べられた新幹線構想は、概ねそのまま現在の新幹線政策に載せられています。
ちなみに、現在営業中の路線、現在工事中の路線の他にも『基本計画線』と言われる未着工の予定路線がいくつもあります。それが以下のリスト。
参考:未着工の新幹線(基本計画線)
一応計画路線には載せられていますが…これら全てを開通させるには、莫大な資金が必要。
そして中には黒字化の見込めそうもない路線も含まれているため、全てそのまま実現する可能性は極めて低いでしょう。
田中角栄論の面白いところは、国鉄(現在のJR)は採算性よりも地方経済の活性化に主眼を置くべきと考えていること。
ドル箱とも言える大都市間を結ぶ路線だけではなく、地方都市と地方都市を結び、それらを一括して地域経済の循環を図るという考え方です。
民営化され、私企業となったJRには厳しそうですけど…もしも実現していたら、今とは違った未来があったかもしれません。
日本中のあちこちの都市が日帰り圏内で繋がっていたかもしれませんね。