通常非公開『西来院』は建仁寺の塔頭のひとつ!
《建仁寺の敷地内にある塔頭寺院「西来院」の特別拝観をレポートします!》
筆者紹介
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こちらの記事は【初夏の京都滋賀旅行記】よりシリーズでお届けしております。
『西来院』の歴史
『西来院』は京都祇園近くにある臨済宗大本山「建仁寺」の敷地内にある塔頭寺院のひとつです。
これまで長らく非公開寺院とされていましたが…2024年の3月~特別公開が実施されるようになったんです!
『西来院』は、鎌倉時代中期に日本に初めて本格的な禅を広めた中国の禅僧・蘭渓道隆が創建した建仁寺の塔頭寺院です。
2028年に、蘭渓道隆の没後750年となるのを控えてリニューアル。方丈南側には、中国の霊山・峨眉山から運ばれた巨石を据えて「峨眉乗雲」と名付けたお庭を作庭しました。
このお庭は、あの「足立美術館」の庭園をデザインした中根金作氏の流れを汲む「中根庭園研究所」がプロデュースしたものです。
『西来院』の見どころ
京都で初めて建てられた禅寺「建仁寺」の塔頭のひとつがここ『西来院』です。建仁寺の敷地内にはいくつも塔頭寺院がありますがその中でも最も北東に位置しています。ちょうどWINS京都(場外馬券場)に近い門をくぐってすぐのところです。
ここ『西来院』は長らく非公開でしたが…2024年から期間限定で特別拝観をするようになりました。今回はちょうど特別拝観期間中でしたので、勇躍足を向けたのです!
あ。そうそう。ここ『西来院』の中にはアメリカ発祥の人気のコーヒー「ブルーボトルコーヒー」がお店を出しています。ここでコーヒーを買って『西来院』内で飲むこともできますのでぜひどうぞ。
まずは玄関で靴を脱いで、拝観受付を済ませます。
入ってすぐのところには…こんな空間も。大小ふたつの揺り椅子が置かれており、実際に座って目の前のお庭を眺めることができるんです。これは特等席ですね!
筆者も実際に座ってお庭を愛でました。ここは玄関前の前庭で「九華青蓮」と名付けられています。この前庭、下草の緑色も微妙に濃度が異なりますよね。そのコントラストもまた美しいです。
続いて方丈へ。ここには、石庭と苔庭を組み合わせたような枯山水庭園が広がっています。ここは「峨眉乗雲」と名付けられたお庭。非常に現代的な印象を受けるお庭ですね。
このお庭は、『西来院』の建立に携わった高僧・蘭渓道隆ゆかりの中国の霊山・峨眉山から取り寄せた霊石を各所に配置して作られているそうです。
このお庭、一見平面に見えますが…実は中央の苔庭部分だけがわずかに盛り上げられており、奥側は見えにくくなっています。しかしそのせいで逆に奥行き感のある広大な空間に見せています…!すごいテクニック!
しかも面白いことに…このお庭、方丈内に腰かけて眺めると…この通り!絶妙に白砂部分だけがすっぽりと見えなくなるんです!ここから見ると、緑豊かな苔庭にしか見えませんよね?
本来は、手前側に広く白砂が広がり、さらに奥にも白砂部分が作られているんですが。方丈内に腰かけたゲストからは、どちらも絶妙に見えなくなる…。
この…ゲストの視界を絶妙に計算尽くした設計、スゴくないですか!?
決して広いお庭ではありませんが、ここ『西来院』の方丈庭園は、このようにゲストを楽しませるテクニックがあちこちに散りばめられています。
これらの超絶テクニック…気が付いた人だけが楽しめる秘密のポイント!ぜひお庭を愛でる際は、右から左から…高い場所から低い場所から…、あらゆる角度から眺めてみてください。
もしかしたら…あなたにしか気づけない秘密のポイントが隠されているかもしれませんよ。
『西来院』へのアクセス/駐車場
『西来院』は「建仁寺」の敷地内にありますので、建仁寺本坊とセットで訪れるのがおすすめです。
最寄り駅は京阪電車の祇園四条駅。花街を通り抜けると建仁寺へたどり着きます。その他、阪急線の京都河原町駅や、京阪線の清水五条駅からも徒歩圏内です。
お車の場合は京都駅から10分ほど。京都東ICからも15分ほどです。建仁寺の北側に有料駐車場がありますのでご利用ください。
【初夏の京都滋賀旅行記】3日目。この日は祇園周辺の名所を回りました。この後は、美しいお庭を持つ料亭へ行きました。次回もお楽しみに!
『西来院』の基本情報
アクセス
京都市バス 東山安井バス停より徒歩5分
名神高速道路 京都東ICより15分
営業時間
10:00-17:00
定休日
特別拝観期以外は見学不可
入場料金
一般500円
小中高学生300円
駐車場
有料駐車場あり
アドレス
075-277-1118