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【愛媛】松山にこんなに美しい洋館があったの!?『萬翠荘』は旧藩主が作った重要文化財!

萬翠荘』は旧松山藩主・久松伯爵家の別邸!重要文化財指定の洋館が美しい!

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《こんなに美しい洋館が松山にあったのか!》

 

四国松山のシンボルといえば…松山城道後温泉本館が有名ですが、それらに勝るとも劣らない素晴らしい洋館が松山城下にあるんです!

 

筆者紹介

こちらは本業の傍ら全国47都道府県を旅して年間平均40泊!旅行プランナー/ブロガー「旅人サイファ」が執筆運営しております。

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こちらの記事は【愛媛香川ひとり旅】シリーズよりお届けしております。

 

 

萬翠荘』の歴史

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松山城の城山南麓に建つ『萬翠荘』は、大正11年に旧松山藩主・久松伯爵家によって建てられた洋館です。

 

当時の当主は久松定謨(ひさまつ さだこと)で、彼は陸軍の駐在武官として長くフランスで生活をしていました。彼のセンスが存分に発揮された純フランス様式の洋館建築は、当時から評判が高く、皇族方が愛媛県を訪れた際は必ず立ち寄られたとも伝わっています。

 

ちなみに久松定謨は、フランスのサンシール陸軍士官学校へ留学経験があります。その留学に同行したひとりが…「坂の上の雲」の主人公のひとり・秋山好古です。

 

戦前、ここ『萬翠荘』へは即位する前の昭和天皇も訪れており、その雰囲気を絶賛されたともいわれています。

 

デザインや構造、調度品、装飾など、当時のヨーロッパでも一級品を揃えた館内は、本場ヨーロッパ人からも高く評価されました。

 

戦後は一時期米軍に接収されましたが、その後返却。その後は、松山商工会議所や松山家庭裁判所愛媛県立美術館などに転用されました。

 

平成23年に国の重要文化財に指定され、その美しい姿は市民から愛されています。

 

萬翠荘』の見どころ

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松山藩主が作り上げた洋館『萬翠荘』は、松山城の城山南麓に建っています。ちょうど愛媛県庁や松山地方裁判所などが並ぶ辺りですね。


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表門をくぐって敷地内に入ります。『萬翠荘』は一段高いところに建っており、ゆるやかな坂を登らねばなりません。お散歩するにはちょうど良い感じですね。


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坂を登りきったところにはカフェが開かれていますが…実はこの場所、あの明治の文豪・夏目漱石が松山赴任時代に下宿していた「愛松亭」の跡地なんです。


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さて、カフェを横目に見ながら園路を進むと…正面に今回の目的地『萬翠荘』が姿を現します。尖塔を持った洋館で、西洋のお城のようにも見えますね。格好いい!


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玄関部分には車寄せのアーチが作られています。かつては馬車でここまでアプローチしていたのでしょう。


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うわあー!!

 

一歩中に足を踏み入れると…圧巻でした。

 

分厚い絨毯が敷かれた床。

 

正面には2階へ向かう重厚な階段。

 

黒く輝いて上質さを感じさせる柱。

 

視線の先には大きなステンドグラス。

 

いやいやいや!凄まじすぎる!なんだこの美しい空間は!


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受付を済ませて内部を見学させていただきます。まずは1階にある大きな広間「晩餐の間」。暗めな内装はシックで落ち着いた雰囲気になっていますね。ここで食事を取ったり…ダンスをしたりと使用されたようです。


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この「晩餐の間」に来たら、真上を見上げてください。大きなシャンデリアが提げられています。これもまた素晴らしい!


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1階のもうひとつのお部屋は…晩餐の間とは打って変わって明るい空間になっています。白を基調としたお部屋は華やかな印象を受けますよね。ここは「謁見の間」と呼ばれており、館主が客人と面会する時に用いられたそうです。


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こちらは「謁見の間」にあるマントルピース。 

 

ん?マントルピースってなんだろか?

マントルピース(mantelpiece)とは、壁に取り付けられた暖炉の周りを飾る枠や、その上の飾り棚のことを指します。暖炉がある欧米の国々では一般的に普及しており、最近では暖炉がない日本でもインテリアとして飾られることが増えています。

 

なるほど。マントルピースとは、暖炉の周辺に作られる飾り棚のことのようです。筆者のような庶民にはあまり馴染みがないですが…欧米では一般的な装飾のようですね。

 

ここ『萬翠荘』では、各部屋にマントルピースが作られています。それぞれ趣が異なりますので、ぜひ比較してみてください。


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さて…1階の見学を終えたら2階へ上がりましょう。それにしても…この階段の素晴らしいこと!登り降りしても…ほとんど足音が響きません。


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2階には、書斎や寝室などいくつかの小部屋がありますが、最大の見どころは2階の正面にある「主賓室」!かつては昭和天皇もこの部屋で寛がれたとか。


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この「主賓室」では、見逃して欲しくないポイントがひとつあります。それが主賓室から廊下を眺めた…この風景!

 

扉の向こう側には、階段上のステンドグラスがドア枠にぴったりハマるように見えています。あのステンドグラスは、館主がヨーロッパ留学で乗った船窓からの風景が描かれているんです。

 

手前に入り込む階段の手すりも効果的に使われて…まるで船に乗っているかのような錯覚を起こすように、この風景は作られているんだそうです。


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「主賓室」の後方には、広いバルコニーが作られています。昭和天皇が訪れた際は、ここから松山市民に手を振ったとか。


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その他にも…青いラシャで作られたテーブルが美しい部屋など、それぞれ特色ある作りになっています。


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この部屋から見るバルコニーもまた見事ですよね。お庭もよく眺められます。


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これだけ素晴らしい洋館ですから、映画やドラマのロケ地としても多く使用されているようです。

 

・ソローキンの見た桜

・バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版

 

これらの作品を見ていた方は…より興奮するかもしれませんね!


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いやー!大満足でした!大正時代に作られた素晴らしい洋館『萬翠荘』。松山観光と言うと、松山城道後温泉で終わり!としちゃうことが多いですが…ここ『萬翠荘』の素晴らしさは両者に劣りませんよー!

 


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今回は、地元ガイドさんにお願いして『萬翠荘』をじっくりと鑑賞させていただきました。ガイドさんは、空いていれば予約不要&無料でお願いできますので、ぜひ声をかけてみてください。黄色いベストが目印です。

 

萬翠荘』へのアクセス/駐車場/所要時間

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萬翠荘』は、松山市の中心街に位置しています。すぐ隣には「坂の上の雲ミュージアム」もあり、セットで訪れるのもおすすめです。

 

最寄駅は市内を走る路面電車大街道駅で、駅からは徒歩5分ほどの距離です。

 

お車の場合は、松山ICから20分ほど。駐車場は敷地内に無料駐車スペースが利用可能です。アクセス路が狭いため充分ご注意くださいね。

 

見学の所要時間は30分ほど。建築に興味がある方は60分ほどかけてゆっくり鑑賞なさってください。敷地内にボランティアガイドさんもいらっしゃるので、ぜひ詳しい解説を聞きながら見学なさってください。

 

【愛媛香川ひとり旅】旅行記2日目。この日は松山市内の名所を巡っています。松山藩主一族の別邸でもある素晴らしい洋館の見学を終えたら、すぐ隣にある日本屈指の古さを誇る県庁舎に向かいました。次回もお楽しみに!

 

萬翠荘』の基本情報

アクセス

伊予鉄城南線 大街道駅より徒歩5分

松山自動車道 松山ICより20分

 

営業時間

9:00-18:00

 

定休日

毎週月曜日

祝日は開館

 

入場料金

大人300円

高校生まで100円

 

駐車場

無料駐車スペースあり

 

アドレス

愛媛県松山市一番町3-3-7

089-921-3711