『大徳寺興臨院』は加賀前田家ゆかりの寺院!中根金作による方丈庭園も見事!
京都における加賀前田家の菩提寺がここ『大徳寺興臨院』です。普段は非公開のレアスポットをレポートします!
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『興臨院』の歴史
京都市北部、紫野にある大徳寺は境内に多くの塔頭を有する大寺院です。そんな大徳寺内にある塔頭のひとつが、ここ『興臨院』です。
当院は大徳寺勅使門に向かって左側に、東向に表門を備えている。足利時代、後柏原天皇のころに能登の守護畠山左衛門佐義総に依って建立され、以後畠山家の菩提寺となっている。畠山氏は足利幕府管領の畠山基国を中興とする武将の名門である。
当院の本堂は、創建直後に焼失しすぐ再建された為、現本堂は天文二(1533)年頃のものである。又、畠山家没落後、天正九(1581)年、前田利家公により本堂屋根の修復が行われ、以後前田家の菩提寺となった。
元々は、能登の大名で、室町幕府の重鎮でもおった畠山一族の菩提寺でした。
畠山氏は、戦国時代に上杉謙信に攻められて滅亡してしまいます。その後、織田信長配下として能登国を与えられた前田利家によってここ『興臨院』は保護されました。
方丈や唐門、表門などは重要文化財に指定されています。また、中根金作氏による方丈庭園は氏の傑作のひとつともいわれています。
『興臨院』の見どころ
大徳寺『興臨院』の特別拝観へとやってきました。大徳寺内の塔頭寺院は普段は非公開のところがほとんどですが、不定期で、特別拝観イベントを開催することがあるんです。今回は「秋の特別公開」に合わせて訪れてみました。
『興臨院』は大徳寺のほぼ中央に位置する塔頭です。千利休切腹の理由となったとされる「金毛閣」のすぐ目の前にあります。
重要文化財に指定されている表門をくぐると…石畳の路地が方丈まで続いています。入口からもう雰囲気が素晴らしいですね。
路地の突き当たりには花頭窓が開かれていますが…ここが鑑賞ポイントのひとつ!わずかに白砂と1本の松だけが見えていますが…これこそがお庭の見せ方のテクニック!
全体像は見せずに、チラッとポイントだけわずかに見せて、これからどんな景観を見ることができるのか…?とゲストに期待を抱かせてくれます。いわゆる「チラ見せ」ですね。
花頭窓を右手に折れると…そこは方丈庭園!ここでようやくその全体像を見ることができます。中根金作氏による作庭の枯山水庭園ですね。
少し引いて見ると…そこにはひとつの世界が作られていることが分かります。派手さは一切なく、白砂と石組、それに木々の刈込だけで表現しています。禅寺らしい心を整えてくれる静かなお庭ですね。
正面に回ってみると、石組が見えてきます。中央に立てられた2本の石組は…滝口でしょうか。水門や堰のようにも見えますね。その周辺にも石を配置して…小島に見立てているように見えます。
方丈庭園を楽しんだら…順路を進み裏手へと回ります。こちらは先ほどまでの枯山水とは打って変わって、美しい苔庭が作られています。非常に丁寧にお手入れがなされているのが印象的でした。やはりお庭の美しさの半分は「お手入れ」にありますね。
傍らの手水には、美しいお花が活けられていました。禅寺特有の侘び寂びの世界でも、ここだけスポットライトが当たっているかのような華やかな光景。加賀前田家の菩提寺にふさわしい、美しい空間を堪能できました!
『興臨院』へのアクセス/駐車場
『興臨院』は、大徳寺の境内にある塔中のひとつです。
京都駅からは、市営地下鉄烏丸線の北大路駅から路線バスに乗り換えてのアクセスがスムーズてす。また時間はかかりますが、京都駅から206系統バスで直接アクセスすることも可能です。
お車の場合は、京都駅から堀川通を北上しおよそ30分。大徳寺の有料駐車場をご利用ください。
【紅葉の京都奈良旅行記】3日目。この日は京都市周辺のスポットをめぐっています。大徳寺『興臨院』を堪能したあとは、同じ大徳寺内の「黄梅院」へと向かいました。こちらも特別拝観期のみのレアスポット!拝観レポートします。お楽しみに!
『興臨院』の基本情報
アクセス
京都市営地下鉄烏丸線 北大路駅より路線バス
京都駅前より車で30分
営業時間
10:00-16:30
定休日
特別拝観期のみ拝観可能
入場料金
大人600円
中高生300円
駐車場
大徳寺有料駐車場利用
アドレス
075-231-7015(※京都春秋)