狭き門!サンライズ出雲の寝台券を確保するためにみどりの窓口で「10時打ち」に初挑戦してみた!
JRの新幹線や特急列車の指定席を確実にゲットしたいのならば…乗車日の1ヶ月前の10:00に発売されるきっぷを、10時ちょうどに予約するのがベスト!その裏ワザが…『10時打ち』と言われる手法です。
筆者紹介
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こちらの記事は【旅行のコツ】シリーズからお届けしています。
超難関!サンライズ出雲の寝台指定席をゲットするために!
かつては全国各地へ走っていた寝台特急。ご年配の方には、集団就職で初めて東京に来た際は寝台特急に乗ってきた!という方も多いと聞きます。
しかし、新幹線や飛行機など他の長距離輸送が発達するに従って…夜通し走る長距離寝台列車は次々と姿を消していきました。
そんな中、日本国内に唯一残された定時運行の寝台特急が『サンライズ出雲/サンライズ瀬戸』です。
『サンライズ出雲/瀬戸』の下りは、東京駅を21:50に出発し、明朝に岡山駅で、山陰へ行く「サンライズ出雲」と四国へ行く「サンライズ瀬戸」と分割。サンライズ出雲は終点の出雲市駅へ9:58到着、サンライズ瀬戸は終点の高松駅に7:27に到着します。
一方『サンライズ出雲/瀬戸』上りは、出雲市駅を18:55、高松駅を21:26に出発し、岡山駅で連結。終点の東京駅到着は7:08となっています。やろうと思えば『サンライズ出勤』もできる時間帯ですね(笑)
この『サンライズ出雲/瀬戸』号、1編成で乗車できるのは各々158人。両号合計で316人までしか乗れません。ですので、毎日運行しているとはいえ、1日1往復しかない非常に狭き門!プラチナチケットと化しているのが現状です。
10時打ちにチャレンジ!
さて今回、筆者は『サンライズ出雲』で東京駅→出雲市駅までの下り線を確保するため『10時打ち』にチャレンジしました。
10時打ちとは、JR駅の「みどりの窓口」や「きっぷ売り場」で、乗車日のちょうど1ヶ月前当日10時00分00秒に予約を入れてもらうという手法です。
JRの指定席きっぷって…1ヶ月前からでないと確保することができないんですよね。航空券やお宿の予約は6ヶ月前くらいからできるんですが…この辺はまた別のコラムで書きますね。
さて。今回、初めて『10時打ち』にチャレンジするに当たって、色々と下調べをしてみました。
10時打ちをお願いするポイント!おすすめ駅はどこ?
今回、10時打ちにチャレンジするに当たって、ポイントになるのが以下の点です。
- みどりの窓口がある駅
- 窓口ブースが2つ以上ある駅
- 10時打ち専用レーンを設けている駅◎
最近は首都圏でも、主要駅を除いて「みどりの窓口」が次々と閉鎖されています。ですので、予めどの駅ににみどりの窓口があるのかを把握しておくのが重要です。
また、みどりの窓口の窓口ブースの数も重要です。なぜかと言うと、みどりの窓口では、1ヶ月後の指定席発売だけでなく、当日きっぷや定期券販売など、その他の目的で利用する方も多いから。
『10時打ち』はあくまでも非公式のサービスで、JRの職員さんがご好意で行ってくださる特別対応に過ぎません。駅によっては10時打ちサービスすらお断りしている駅も多いようで、ほとんどのみどりの窓口では、「9:55くらいに窓口に来てください」と言われるのが普通のようです。
10時打ちは『9:55ごろにタイミング良く窓口ブースに赴き、9:59ごろまでに端末に情報を入力、10:00ジャストに発券ボタンを押す』…という一連の流れをお願いせねばならないため、一定時間ブースを占有してしまいます。それに、窓口ブースがひとつしかない駅ですと、前の順番の方の対応に時間がかかっていると、10:00ちょうどまでに窓口にたどり着くことすらできなくなってしまいます。そのため、窓口ブースは最低でも2つ、できれば3つ以上ある駅を狙うのがおすすめです。
そして…最も理想的なのが『10時打ち専用レーン』を用意している駅です。
これは、都内でも東京駅や上野駅など一部の駅のみどりの窓口のみが実施して下さっている対応です。なんとこれらの駅では、10時間近くになると一部の受付ブースを閉めて、10時打ち専用ブースとして対応してくれるというからありがたい限り!
東京駅でも10時打ち対応してくれる売り場とそうでない売り場がある?
今回、筆者のお目当てのきっぷは、11/9乗車の『サンライズ出雲 B寝台シングル』の指定席券でした。そのため、ちょうど1ヶ月前の10/9の9:00ごろに東京駅に到着するよう目指しました。ちなみにこの日は運良く祝日でしたので、お仕事休まなくて済みました(笑)
事前調査で、都内のみどりの窓口ですと東京駅と上野駅では10時打ち専用レーンが作られるという情報はキャッチしていました。自宅からは上野駅の方が近いのですが…対応窓口ブースは東京駅の方が多いんじゃないか?という予測で東京駅までやって来たのです。
8:50ごろ東京駅に到着。まずは東京駅八重洲口のJR東海「JR全線きっぷ売り場」へ行き、相談します。
「あのー…本日発売のサンライズ出雲のきっぷが欲しいのですが…10時打ちってご協力いただけるんですか?」
「あー。公式に10時ちょうどに打ちこむサービスはやってないんですよー。9:50ごろ来ていただければ、窓口の状況によって対応できるかもしれません。」
ふんふん。なるほど。10時きっかりに10時打ちを行うサービスはやっていないんですね。
「10時打ちはお約束できませんが、9:50ごろ来て下されば、10時打ちご希望されているお客様がいらっしゃる…ということを窓口メンバーで共有しておきます!」
と、ありがたいお言葉をいただきました。
続いてすぐ隣、八重洲口にあるJR東日本の「みどりの窓口」へ。
「あのー。10時打ちをお願いしたいんですが、対応していただけますか?」
「あー。こちらでは10時打ちサービスは承っていないんですー。タイミング良く9:50ぐらいに来ていただければ…(以下同文)」
ふんふん。やはりJR東海さんと同じく公式に10時打ちサービスはやっていないこのこと。うわ!マジか。それなら9:50までここで待機して、タイミングに賭けるしかないか…。
「あ。もし10時打ちご希望でしたら、丸ノ内北口地下の売り場でしたら専用レーン設けてますよ。」
なに!?なんだって!?同じ東京駅、同じJR東日本のみどりの窓口でも、10時打ち専用レーンを設けている売り場と、そうでない売り場がある!?
『東京駅 丸ノ内北口地下 JR東日本みどりの窓口』へ!10時打ちの結果は!?
と、いうことで筆者は急ぎ、東京駅の反対側、丸ノ内口の地下へと移動しました。もう9:00は過ぎている!いっぱい並んでいたらどうしよう…!
流行る気持ちで地下道を抜けて、丸ノ内北口地下のみどりの窓口へ到着。駅員さんに聞いてみます。
「あの…っ!10時打ちをお願いしたいのですが!」
「かしこまりました。それでは、自動ドアを出て左手壁沿いお並びになってお待ちください。」
言われた通りにいったん自動ドアを出て見ると…?
ご利用ありがとうございます。前売り指定券11月9日分10時から発売となります。恐れ入りますが1列に並んでお待ちください。
おおおー!ビンゴ!ここだ!
誰も居なさそうに見えたので、先頭に並んで専用用紙に購入したい列車を記入していると…
「あのー」
後方から声をかけられました。
どうやら、筆者よりも先に並んでいた方(ここでは先輩と名付けましょう)がいらっしゃったようです。
「あ!ごめんなさい!お先でしたか!どうぞー!」
「あーいやいや。席外してましたんでどーぞどーぞ。」
聞くと、10時打ち専用レーンは、先頭2人分くらいは専用窓口を開いてくれるそうなので、2番目くらいまでは先頭と変わらないとのこと。ありがたいことにそのまま先頭に居座らせてもらっちゃいました。
この方…先輩は、いわゆる乗り鉄さんで、10時打ち経験豊富なスペシャリスト!過去、サンライズ出雲のきっぷも数多く取られているようで、貴重なお話をたくさん聞かせてくださいました。
先輩と鉄道や旅行の話をしていると、あっという間に時間は過ぎて…9:30ごろに窓口から係の駅員さんが出て来られました。先頭から順番に、購入希望用紙を回収しながら要望を聞いてくれます。
筆者が記入したのはこちら。ちょっと見にくくてごめんなさい。
11/9 21:50発
東京→出雲市
第1希望 B寝台シングル 禁煙
第2希望 B寝台ソロ 禁煙
第3希望 のびのびシート
第4希望 サンライズ瀬戸で岡山まで
巷で言われているように、サンライズ出雲の寝台券の競争率は非常に高い!筆者の希望する日は平日木曜日の便ですが…油断はできません。
Twitter(X)のフォロワーさんから「もしもサンライズ出雲が取れなかったら、サンライズ瀬戸で岡山駅までだけでも取っておくといいですよ」とアドバイスを受けていたので、第4希望でサンライズ瀬戸も入れておきました。
9:50ごろ、先ほどの駅員さんが現れ、みどりの窓口内へと誘導されます。先頭の筆者は1番窓口に。どきどき!この日は列が長かったためか?先頭4人分の窓口を10時打ち専門窓口に開けてくださいました。(先輩曰くレアケースのよう)
やがて…目の前のカウンターが開けられ、担当さんが着席。申し込み用紙を見ながら、予め発券端末に情報を入力します。この時なんとBGMに流れているのは…NTTの時報!「10月9日、午前9時58分30秒を…お知らせします。ぴっぴっぴー!…10月9日、午前9時58分40秒を…」え!やべえ。何この緊張感!
そして運命の10時ちょうど!ぴーん!!
カタカタカタ…カッカッ!
「…」「…」「…」
「えーと、第1希望のシングルと第2希望のソロは既に満席ですね。」
うおー!マジかー!平日木曜日の便でも一瞬で売り切れ!サンライズ出雲恐るべし!
「現在確保できてるのは第3希望の、のびのびシートか、第4希望の岡山までのサンライズ瀬戸ですね。」
おおおー!のびのびシートやサンライズ瀬戸は取れている!!おっしゃ!最低限のノルマはクリアできたぞー!
コソコソっと先ほど一緒に列に並んでいた先輩(隣のブース)に相談します。
(のびのびシートで出雲市までと、シングルで岡山まで行って特急やくもに乗り換えるのどっちがおすすめですか?)
(のびのびシート結構疲れますよ。私なら岡山で特急やくもに乗り換えます。)
ん!おっしゃ決定!岡山駅で特急やくもの始発に乗り換えれば、出雲市駅の到着時間はサンライズ出雲と10分ほどしか変わりません。
…と!いうことで!ゲットしたのはこちらのきっぷ!東京駅から岡山駅までのサンライズ瀬戸B寝台シングル個室!やったー!
いやあ…それにしても、1ヶ月先の木曜日出発の便でも一瞬で売り切れてしまう『サンライズ出雲』!すごい争奪戦なんですね!
今回は事前に鉄道好きのフォロワーさんから「最悪、サンライズ瀬戸で岡山まで行って、そこから特急やくもに乗り換える」というワザを教えてもらっていたのが大きかったです。サンライズ瀬戸は、サンライズ出雲に比べると売り切れにくいようですので!10時打ちという手法を教えて下さったフォロワーさんや、現地でアドバイス下さった先輩も含めて感謝感謝です!
さあ!これで、11月の山陰旅行の手筈が整いました!楽しみだー!
なお、この『サンライズ出雲/瀬戸』は、キャンセルもそこそこあるようで、出発2週間前や、出発3日前くらいのタイミングでひょっこり空席が出ていることもあるようです。筆者も出発までに、終点出雲市駅までの席に空きが出ないか…ちょくちょく調べてみようかと思います!
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