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【京都】京都でも最高クラスの庭園!『銀閣寺』は侘び寂びの極致!

銀閣寺』は国内最高の侘び寂びスポット!

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金閣寺と並び賞される京都の名称『銀閣寺』。実は…銀閣寺という名の寺院はないってご存じでしたか?しかも!歴史上『銀閣』と呼ばれたのは江戸時代以降!創建当時の人間は誰も「銀閣」と呼んではいなかったのです。

 

筆者紹介

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銀閣寺』の歴史

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銀閣寺』…室町幕府八代将軍である足利義政によって作られたこの建物は、正式名称は「東山慈照寺」と言います。

 

とはいっても…「東山慈照寺へ行きたい」と京都の人に相談しても、恐らく答えは返って来ないでしょう。

 

それもそのはず。何せ現代では、その立地住所すらも「京都市左京区銀閣寺町」。『銀閣寺』という名称で完全に定着してしまっているのですから当たり前です。

 

ですが…?そもそも室町時代足利義政が作り上げたのは「別荘」であって寺院ではありません。それに、現在ではその象徴的な建物になっている観音殿(いわゆる銀閣)には、銀箔を貼る予定すらなかったと言われているんです。

 

え?ちょっと待って?

 

つまり!この建物は「銀閣」でもなく「寺」でもない!ってこと!?

 

そうなんです!義政の死後、観音殿を含むこの東山山荘は「慈照寺」という寺院になりますが、創建当時はあくまでも別荘!しかも銀などかけらも用いられていなかったそうなのです!

 

言うなれば、『銀閣寺』という名称は、後世の人たちが勝手に名付けた想像の名称!

 

なぜこんな『銀閣寺』などという名称が定着したか?というと、そもそもの誤解の原因は京都御所を挟んで反対側にある「金閣寺」の存在です。

 

金閣寺も、本来寺院ではありません。北山殿と呼ばれる室町幕府三代将軍・足利義満(義政の祖父)が造り上げた宮殿(山荘)でした。彼の死後、遺言に従ってこの地も寺院となり、その名も「鹿苑寺」と名付けられます。

 

この中にある建物「舎利殿」には、こちらは正真正銘の金箔が張り巡らされていたため「金閣」と通称されました。つまり「鹿苑寺内にある金閣」で、やがてこちらもいつの間にか『金閣寺』と呼ばれるようになってしまったのです。

 

この「鹿苑寺金閣」の存在が、孫である足利義政の造った東山山荘へも影響します。

 

あの金閣を造った足利義満の孫が造った山荘だ!きっと銀箔を貼っていた(または貼る予定だった)に違いない!

 

と…いうことで、誰が言い出したか分かりませんが、いつの間にこの寺は『銀閣寺』と呼ばれるようになるのです。

 

今では、「北山の金閣寺」「東山の銀閣寺」として…対に語られることが多い両者。しかし…銀閣を造り上げた義政は本当に『銀閣』としたかったのかどうか?天国の義政は(銀閣寺ってなんぞや?)って思っているかもしれませんね。

 

なお、現在、ここ『銀閣寺』は…

という、日本国内でもわずか3ヶ所しかない四冠の勲章を持つ寺院として…京都観光の要になっています。

 

銀閣寺』の見どころ

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6月後半の某日、京都観光の朝一番に筆者は『銀閣寺』を訪れました。最寄りの銀閣寺道バス停から歩く人もまばら。朝の時間帯はとても京都らしい風景が流れています。

 

いつも多くの観光客で賑わう金閣寺とは異なり、ここ銀閣寺は普段から人も多くなく、とても静かに散策することができます。山門へ至る参道もご覧の通り!まるで貸切り状態!


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参道を進むと、受付が現れます。こちらで参拝料金を支払って境内へお邪魔します。この日は朝一番で訪れたのでほとんどお客さんはいませんね。


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受付を済ませて中門をくぐると…そこには枯山水の見事なお庭が広がっています。美しく整備された砂と松の木が見事ですね…。どこか均質的な雰囲気も持つ日本庭園らしくないお庭のような印象を受けました。


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さらにもうひとつ門をくぐると…目の前には砂で固められた築山が現れます。こちらは向月台と呼ばれるもので、一説には月の光を反射させ、観音殿(銀閣)を照らすための装置ともいわれています。


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そしてこの向月台と相対するのが…いわゆる『銀閣』と言われる国宝の観音殿です。金閣のようにギラギラしすぎず…かといってひっそりしすぎず…独特の雰囲気で存在感を示しています。

 

かつては、この観音殿が銀箔で飾られていた…だとか、銀箔で飾られる予定だった…だとか諸説唱えられたことで『銀閣寺』の名称の由来となったこの建物。しかし近年の研究結果では、観音殿に銀が使われた形跡は一切なかったようで…銀閣の名は後世の創作だったとされています。


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さて、順路に添って歩を進めると…観音殿(銀閣)と並ぶもうひとつの顔である東求堂が現れます。この建物も室町時代の創建当初から現存しているもので、国宝に指定されています。日本最古の書院造りとも言われ、四畳半茶室はここを発祥とされています。


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東求堂の真正面には心字池が作られており、その周辺は松の木をはじめとした緑の木々で覆われています。池に移る緑がなんとも美しい!


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そして…これ!この心字池の周辺は美しい苔で覆われています。この苔の美しさは格別!時期にもよるのかもしれませんが…苔寺(西芳寺)の苔よりもここ『銀閣寺』の苔は輝いて見えました。


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この先、散策路は東山の斜面に添って上り坂になります。少し足元が悪くなりますのでご注意ください。


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石段を登りきったところからは、銀閣寺の境内を一望!遠くには西山の山並みも見えていますね。


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この辺りも苔が美しいエリア。それにしても、銀閣寺の苔がここまで美しいとは!さすが特別名勝のお庭ですな…。日頃のお手入れの細やかさを感じます。


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さて、山から降りたところは…観音殿(銀閣)が最も美しく見えるスポット。雑誌やパンフレットでも使われるアングルです。池に反射する銀閣と周囲の木々が絶妙ですね…。もう言葉もありません!


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観音殿の周りも石組と苔が美しいところです。いやはや!もう圧巻です!時期にも純粋なお庭の美しさとしても…京都でも1.2を争うレベルで美しいと思いました。


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世間的には、どうしても金閣に劣る…という評価なのでしょうが、侘び寂びという観点では明らかに銀閣に軍配が上がります。むしろ侘び寂びの極致とも言えるかもしれません!

 

「修学旅行以来、銀閣寺には行ってない!」という方も多いと思いますが、大人になればその奥深い美しさに感銘を受けると思います。ぜひもう一度、足を運んでみてはいかがですか?大人になってから見る銀閣の美しさは…格別ですよ。

 

銀閣寺』へのアクセス/駐車場

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銀閣寺は京都市街地の北東部に位置しています。周辺に電車は通っておらず、最寄りの駅である出町柳駅からでも徒歩30分以上かかりますので、路線バスかタクシー推奨です。

 

京都市バス5系統、17系統、203系統などが銀閣寺に近い「銀閣寺道」を経由します。また京都市バス32系統のみは、銀閣寺へ最も近い「銀閣寺前」まで乗り入れますので、長い距離歩くのが困難な方はこちらがおすすめです。

 

銀閣寺には来客用駐車場はありませんが、近くに市営駐車場があります。お車の場合はそちらをご利用ください。

 

さて!いよいよスタートしましま【初夏の京都~名古屋庭園巡り旅行記】二日目!この日は銀閣寺から散策スタートです。6月の京都は苔や青もみじが輝き本当に美しい!素晴らしい風景を堪能できました。次回は哲学の道を歩いて法然堂へ向かいます。お楽しみに!

 

銀閣寺』の基本情報

アクセス

京都市バス 銀閣寺道バス停/銀閣寺前バス停より徒歩

京都駅より車で20分

 

営業時間

8:30-17:00

※冬季短縮あり

 

定休日

年中無休

 

参拝料金

大人 500円

小・中学生 300円

 

駐車場

なし

市営銀閣寺駐車場等を利用

 

アドレス

京都府京都市左京区銀閣寺町2
075-771-5725