本日放送のNHK大河ドラマ『青天を衝け』ざっくりコラムです。
まるで江戸幕府をたたむのが己の役割とばかりに、悲壮な覚悟で将軍職を引き受けた慶喜公。
恐らく聡明な慶喜公は、この時期に将軍職に就く、己の不幸を悟っていたでしょう。
こうして江戸時代も最終局面…大政奉還へのカウントダウンがはじまるのです。
もしも15代将軍を暗愚な人物が跡を継いでいたら、江戸幕府の存続ばかりを考え、明治維新は数年遅れたはずです。
慶喜公だからこそ、江戸幕府だけでなく、この国全体の未来を考え…大政奉還という選択ができたのでしょう。(その後の思い描いた未来図とは異なっていたかもしれませんが)
さて今回、渋沢栄一と新選組副長・土方歳三との邂逅が描かれました。
確かに同じ時代に同じところで生きた2人ですが…史実として2人は出会っていたのでしょうか?
奇しくも2人は同じ武蔵の百姓の生まれ。もしも出会っていたら、似た境遇で相通じるところがあったかもしれませんね。
しかし、この2人。その後の行く末は全く異なる道を進むことになります。
渋沢栄一はかねて高めて来た商才を活かして明治政府へ。
土方歳三は悲しいかな剣の道で生きることしかできず、旧幕府軍の集結する会津戦争そして箱館戦争へ参戦し、やがてその箱館の地で命を落とします。
同じ武蔵の百姓として生まれながら、全く異なる未来へ進んだ渋沢栄一と土方歳三。
これもまた、儚い人の運命と言うものなのでしょうか…。
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