こんにちは!旅人サイファです!
毎週日曜日はその時起こっていることをリアルタイムで執筆する『週末雑感』です。
先日からテレビやSNSで大いに話題になっている、障害者コラムニスト伊是名夏子氏のJR乗車拒否騒動。
実は私の本業は、病院に勤務する高齢者及び障害者医療・介護の専門職です。
そして、こちらのブログ読者さんはご存知の通り、旅行のプロでもあります。
今回の騒動は同じ『障害者×旅行』という属性から、非常に高い関心を持って見ていました。
私は実際に本業や副業で、車椅子ユーザーさんの旅行プランを検討することがありますが、下調べが非常に大変なのは事実です。
事前準備、当日の労力、そして費用面も含めて、健常者の旅行と比べて数倍以上の苦労・負担が発生します。
しかし今回の騒動…よくよく調べてみると、伊是名氏は社民党の幹事さんなんですね。
そして、この騒動が起こった際に、その権力とネットワークを利用してマスコミを呼び、JR職員に圧力をかけることすらしています。
権力を利用した圧力という観点からみると、パワハラやカスハラ(カスタマーハラスメント)にも近い、政治的なパフォーマンスの色合いが強い行為でしょう。
件の騒動が起きた4月1日は『障害者差別解消法』という新法律が施行された初日。
もしかしたら、このパフォーマンスのために、階段しかない無人駅を狙い打ちしたのかもしれない…という憶測も広がっています。
そもそも、ブログタイトルからして悪意ありです。乗車拒否されていませんし。
調べれば調べるほど残念な点が出てくるのですが…伊是名氏の主張の中でも、いくつか頷けるものもありました。
障害者でも全ての駅や建物を自由に使えるようにして欲しい
→仰る通り。実現できればそれが理想です。ただし、予算や人員の面で「全て」はとても無理。どこかで折り合いをつけないといけない。
大きな声(騒動)を起こさないと社会に広がらない
→これについても仰る通り。そして今回のパフォーマンスは大成功といえるでしょう。社会に大きく取り上げられ、認知度はかなり上がりました。(対応したJR職員さんには同情しますが…)
障害者だけがなぜ事前に連絡しないと行きたいところに行けない?
→本当の意味でのバリアフリーとは、自分で生きたいように生きることができる世の中。誰かの許可を得なくとも、自由に行きたいところに行ける、食べたいものを食べられる世界。そういう意味では、仰る通り完全なバリアフリーの世界は遠いです。
今回の騒動を受けて、世間では賛否両論様々な意見が述べられています。
中でも、同じような車椅子ユーザーから否定的な意見が出されているのは耳を傾けるべきでしょう。
こういった派手なパフォーマンスをすることで、駅などのバリアフリーがより推進されればそれは喜ばしいことです。それは伊是名氏の望んだことでしょう。
しかし反対に、今回の騒動のせいで、世間の障害者への視線が厳しくなることも予想されます。
弱者の訴えは時として無敵カードに変化します。
「私は弱者なんだから助けてもらうのが当然!」
「弱者に手を差し伸べないような人(会社)にはマイナスアピールします!」
私はこれを『弱者ハラスメント』と呼んでいます。
今回の伊是名氏の騒動は、完全にこの「強い弱者」という立場を利用したパフォーマンスでしょう。
伊是名氏自身も、今回の件以降かなり生きにくくなっていることが予想されます。
同じような障害者や車椅子ユーザーまでもが、巻き込まれて生きにくくなっていないか…それが心配です。
大きな声を出さないと社会に浸透しないという側面は確かにありますが、その反面、それによって生じる悪影響というものも…伊是名氏には考えて欲しいところです。
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