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続き!神宮と大社ってどう違う? 神宮と大社② 大社の話

さて。前回の神宮の話に引き続き、今回は大社の話。

それでは一方の大社とはなんでしょうか?

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ところで…皆さん、出雲大社の正式な名称はご存知ですか?

え?『出雲大社』じゃないの?

ええ!正解です!

ですが?

声に出して読んで見てください(笑)

正式な名称は…

『いづものおおやしろ』!

『いずもたいしゃ』じゃないんです!!

もちろん簡易的に『いずもたいしゃ』と言うことはあります。

ですが、本来の正式名称は『いづものおおやしろ』なんです!

【大社】

神宮と同じように単に大社(おおやしろ)と言った場合は出雲大社ただひとつを指します。

それとは別系統。

延喜式(古代の神社録)では神社は官幣社国幣社に分けられ、それぞれ大社・中社・小社の社格に分けられていました。

官幣社とは、古代の役職である神祇官から授け物を受ける神社。

国幣社とは、同じく授け物を国司から受ける神社。

各々のうち大社に格付けされた官幣大社国幣大社も大社(たいしゃ)と呼びます。

これは延喜式に記されているだけでも500社弱記載されています。 

特徴として、天皇家とその直系ではなく出雲のオオクニヌシ系統(国津神)や土着の神様をお祀りした 神社が多いこと。

代表的な大社(これら以外にもいっぱいあります)

出雲大社

オオクニヌシを祀る、唯一無二の『おおやしろ』。

かつては日本最大、48mもの巨大神殿があったとされる。

島根県大社町

熊野大社

イザナギの子スサノオを祀る。後に紀州熊野へ移り熊野本宮となったという説もある。

島根県松江市和歌山県田辺市

宗像大社

→海神・宗像三女神を祀る。

福岡県宗像市

伏見稲荷大社

→稲荷神を祀る、稲荷神社の総本社。

京都府京都市

多賀大社

イザナギイザナミを祀る。

滋賀県多賀町

気多大社

オオクニヌシ(オオナムチ)を祀る。

石川県羽咋市

諏訪大社

オオクニヌシの子タケミナカタを祀る。

長野県諏訪市と周辺。

富士山本宮浅間大社

→富士山の女神コノハナサクヤヒメを祀る。

静岡県富士宮市

三嶋大社

オオヤマツミ及びコトシロヌシ(オオクニヌシの子)を祀る。

静岡県三島市

日吉大社

オオクニヌシと山の神(オオヤマクイ)を祀る。明治期までは比叡山延暦寺と統合されていた。

滋賀県大津市

春日大社

→藤原一族の氏神(鹿島、香取両神とアマノコヤネ)を祀る。

奈良県奈良市

などなどなど。

これら大社の多くは戦後になってから社格を大きく見せるよう独自に大社の呼称を付けるようになったと言われています。

いわゆる、『大社(おおやしろ)』は出雲のみを指す。

これと、

官幣大社(かんぺいたいしゃ)』

国幣大社(こくへいたいしゃ)』

は同じ『大社』でも意味合いが違うのですね。

コロナウィルスの影響で、惜しくも前倒して閉幕してしまいましたが…。

出雲と大和の文化財を集めた特別展『出雲と大和』についての記事はこちら。

 日本の国土を開いた

『出雲』『オオクニヌシ』『国津神』といった大社の系統

国譲りを受けてこの国の支配者となった

『大和(&伊勢)』『アマテラス』『天津神』といった神宮の系統

神話と発掘された文化財を統合すると…日本の歴史の原点が見えてくる…やも知れません。

前回の話はこちら★