『北洋館』は大湊基地を学べる資料館!
《旧海軍の五大根拠地のひとつ大湊基地を学べる資料館がここ『北洋館』です!》
筆者紹介
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こちらの記事は【下北半島ひとり旅】よりシリーズでお届けしております。
「大湊基地」の歴史
青森県下北半島の「大湊」は、旧日本海軍の根拠地(鎮守府/軍港)に準じる「警備府/要港部」が置かれた海軍の町です。
旧日本海軍は…全国を五つの海軍区に分けて艦隊を置きました。
当初、北方や津軽海峡の防衛のための根拠地は北海道の室蘭に置かれる予定で計画されていました。
しかし、1903(明治36)年に室蘭鎮守府の開設計画は取り止め。代わりに置かれたのが下北半島の「大湊警備部」です。これは1905(明治38)年のことでした。
太平洋戦争後、解体された日本海軍に代わり保安庁警備隊(後の海上自衛隊)が創設され、この時に大湊地方隊として復活を果たします。
この時、大湊には同時に地方総監部を設置。他の4地方総監部(横須賀・呉・佐世保・舞鶴)は全て旧海軍の鎮守府から継承しているため、大湊のみ「鎮守府」への実質的な昇格を果たす形となりました。
それ以来、現在にいたるまで海上自衛隊の五大根拠地のひとつとして北の海の安全を担い続けています。
『大湊基地北洋館』の見どころ
旧日本海軍の五大根拠地のひとつ、大湊へとやって来ました。ここは、現在でも海上自衛隊の大湊地方隊が置かれているため、立ち入り禁止エリアも多く存在します。
そんな大湊基地でも、一般に開放されているのが…資料館として土日のみ開設している『北洋館』です。
この『北洋館』の建物は、大正5年に旧日本海軍の士官社交場として作られたものです。安山岩を多用した見事な洋館で、大正昭和期の名建築としても選抜されているほどです。
ここ『北洋館』は、土日祝日のみの開館です。予約は不要ですので、気軽に訪れることができますよ。
内部は…旧海軍時代や海上自衛隊時代の資料およそ1000点が展示される史料館になっています。明治35年にここ大湊に置かれた「大湊水雷団」の創設から現在まで、120年にもおよぶ歴史を学ぶことができます。
内部は海軍らしく気品溢れる雰囲気が色濃く残されています。廊下の赤い絨毯もまた見事です。
展示されている資料は、旧海軍時代からの本物資料がずらり。主に津軽海峡から北海道、樺太、千島列島までを管轄した「北の守護」として大湊基地は機能しました。
中には…千島列島の最北部、8/15の終戦後に攻め寄せてきたソ連軍に頑強に抵抗した占守島の守備隊の活躍を知らせる資料もあります。
浅田次郎の「終わらざる夏」を読みましたが…彼らの奮戦がなければ、今頃北海道全土はロシア領土になっていたかもしれません。
さて『北洋館』を出て、通りの向こう側には一基のタワーが建てられています。
こちらは「北の防人大湊 海望館」と呼ばれる施設です。最上階が展望台となっており、大湊基地を一望することができるのです。
エレベーターで展望フロアに上がると…ご覧の風景!
窓の外には、海軍の町・大湊を一望することができます。ここ大湊は、砂嘴に守られた天然の良港。砂嘴のお陰で海が荒れることも少なく、軍港として優れた立地をしているとされています。
現在は…海上自衛隊の根拠地として、護衛艦「すずなみ」「はまぎり」「ちくま」などが所属しています。運が良ければ、港に停泊するこれら護衛艦を見ることもできます。
展望台を出て、向かいの建物へ向かいましょう。ここは「北の防人 安渡館」と呼ばれる建物です。
内部は…事務所やカフェテリアなどが入る空間になっています。まだ新しいのか、内装もピカピカですね。
部屋は美しい洋館風になっています。レトロな雰囲気が素晴らしいですね。ここで軍服や袴に着替えて撮影すれば…かなり雰囲気出るでしょうね。
ここ「安渡館」では、海上自衛隊名物のカレーわ食べることもできます。ランチタイムに訪れてみてはいかがですか?
『大湊基地北洋館』へのアクセス/駐車場
『北洋館』へは、JR大湊駅から路線バスまたはタクシーでのアクセスが便利です。駅前からは、およそ5分~10分ほどの距離です。
お車の場合は、むつ市中心部から10分ほど。下北半島の付け根にあたる野辺地からは、45分ほどです。
駐車場は敷地内に無料駐車場がありますのでご利用ください。
【下北半島ひとり旅】3日目。この日は青森県下北半島の北西部の名所を回っています。旧海軍五大根拠地のひとつ『大湊基地』の見学を終えて…この後はこの日のお宿へと向かいました。次回は野辺地町の温泉旅館をレポートします。お楽しみに!
『大湊基地北洋館』の基本情報
アクセス
下北半島縦貫道路 むつ尻屋崎ICより20分
営業時間
9:00-16:00
定休日
平日および年末年始
※土日祝のみ開館
入場料金
無料
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
0175-24-1111