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【静岡】日本百名城!『山中城』は土造りの城の最高傑作!

山中城跡』は小田原北条氏の城造りが体感できる良質な遺構!

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静岡県三島市箱根山の中腹に残る近世城跡です。ここは戦国時代末期に作られた国内最高峰の土造りの城です。

 

筆者紹介

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こちちらの記事は【箱根温泉&グルメ旅行記】からお届けしています。
 

 

日本百名城『山中城跡』の歴史

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山中城』は箱根の山中にある戦国時代の城です。

 

戦国時代、この辺り一帯は小田原北条氏の勢力圏でした。北条氏は、初代北条早雲から始まり、やがて小田原に本拠を置いて関東平野のほぼ全土を制覇するに至る戦国大名です。

 

山中城』は、本拠地・小田原城を守備する重要な拠点とされ、箱根の山中を走る東海道を取り込む形で作られました。

 

この『山中城』が注目されたのが、戦国時代末期に起きた、豊臣秀吉による小田原征伐戦です。

 

北条氏の本拠地・小田原城を攻めるため箱根山を登った豊臣軍6.8万は、北条軍3000の守備兵が籠る『山中城』へ殺到します。

 

北条氏は、豊臣軍の進軍に備えて、かねてから『山中城』を要塞化し待ち構えていました。ここを突破されれば、北条氏は箱根山を失い、小田原城の目と鼻の先にまで迫られることになります。何としても、ここ『山中城』で敵を食い止めなければなりません。

 

天正18年3月29日。

 

三島から東海道を登る豊臣軍と、それを『山中城』で迎え撃つ北条軍がついに激突します。

 

山中城』に強固な陣地を築き、高所で守る北条軍に対し、豊臣軍は20倍もの兵力を動員して城を潰しにかかります。

 

山中城』の堅固さを頼りに、数種間は持ちこたえるはず…と思われたこの攻防戦でしたが、なんとこの戦いはわずか半日で決着がついてしまいます。結果は圧倒的な兵力を動員した豊臣軍の完勝。強固な要塞化を施していた『山中城』ですら半日ももたず落城してしまうのです。

 

その後、豊臣軍は箱根山を占拠し敵の本拠地・小田原城を包囲。北条氏も籠城してよく戦いましたが、遂に投稿。関東の覇者として君臨していた北条氏は滅亡します。

 

北条氏滅亡と共に、ここ『山中城』も廃城となります。しかし、そのお陰で後世の改修を避けることができ、北条流の城郭構造が良く残る貴重な遺構として、現在までその姿を留めることができました。2006年には「日本百名城」のひとつに選定されています。

 

日本百名城『山中城跡』の見どころ

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山中城跡』最大の見どころは、天下の大街道「東海道」を取り込んだ城郭構造にあります。

 

京都と江戸・東国を結ぶ東海道は、三島宿と小田原宿の間で箱根山を越えます。この箱根山を通る東海道に突如現れるのがここ『山中城跡』!まるで関所のように、旅人たちの行く手を阻むように、この城は作られているのです。

 

山中城跡』の周辺は、かつての東海道の雰囲気か色濃く遺されており、江戸時代からほぼ変わらぬ石畳の風景を垣間見ることができます。


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登城口から城の中核に向かうと…その構造の複雑さに驚かされます。地形に沿ってまるで迷路のように園路が張り巡らされ、登って下ってしていると…自分が今どこにいるのか分からなくなるほど!

 

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山中城跡』は、箱根山の地形を巧みに活かした「土造りの城」です。江戸時代以降に作られたような壮大な天守閣と石垣に囲まれた城郭とは全く異なり、自然の地形を有効に活用し、谷を穿ち土塁を積み上げた「土造りの城」。ここ『山中城跡』は、そんな「土造りの城」の最高傑作と言っても良いくらい、良好な遺構が遺されているんです!


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特筆すべきはこの「障子堀」。郭と郭の間に作った谷間を、まるで障子のように四角く区切ることで作られたトラップです。敵兵がここに落ちたら最後、穴から抜け出せずに周囲の高台から一斉に放たれる弓矢や火縄銃の餌食になる…という寸法!


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山中城跡』には、このような「障子堀」が縦横無尽に張り巡らされており…その防御力の高さは折り紙付きでした。

 

筆者は一度、同じ北条氏が作った別の城で、空堀に落ちたことがありますが…この土の堀、登るのが本当に大変です。指が引っ掛かる石垣の堀とは異なり手がかりとなるものがないため、滑って堀を越えられない!この時筆者は北条流城郭の防御力の高さを身を持って知ることになりました。(※山中城跡の堀は史跡のため立ち入り禁止です)


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残念ながら、この『山中城跡』は豊臣軍の圧倒的な兵力の下にわずか半日で落城の憂き目に遭います。しかし、北条流軍学の粋を集めた強固な城郭は、現在もその姿を濃厚に留める、良質な城郭遺構として箱根の山中に眠っています。

 

日本百名城『山中城跡』へのアクセス/駐車場

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山中城跡』は、箱根山の西側中腹に作られた城郭跡です。富士山を眺めるビュースポット「三島スカイウォーク」からも近く、また静岡県側から箱根温泉へ向かうルート上のため、通りかかったことがある方も多いはずです。

 

しかし、歴史ファンや城郭マニア以外はあまり訪れる人も少ないため、あまり混雑することはありません。

 

お車の場合は、伊豆縦貫自動車道の三島塚本ICから国道1号線を箱根方面へおよそ15分。三島駅からでも30分ほどで到着します。すぐ近くには来城者用の無料駐車場も作られています。

 

公共交通機関利用の場合は、JR三島駅から箱根方面行きの路線バスに乗車、最寄りの「山中城跡」バス停で下車すぐのところにあります。

 

まとめ

山中城跡』は戦国時代末期の城跡で「土造りの城」の最高傑作とも呼ばれる名城です!日本国内では、ここまでの規模の城跡を見学できるのはごくわずか!その巧みな城造りを身を持って体感することができます!城跡マニアだけでなく、一般の方も楽しめる良質な遺構が遺されていますので、ぜひ一度足をお運びください!

 

箱根温泉&グルメ旅行記】2日目。日本百名城『山中城跡』を見学した筆者一行は、この日も連泊する箱根の温泉宿へ戻ります。次回は箱根火山と温泉の源を見学します。お楽しみに!

 

山中城跡』の基本情報

アクセス

JR東海道新幹線ほか 三島駅より路線バス

伊豆縦貫自動車道 三島塚原ICより15分

 

営業時間

24時間自由(夜間注意)

 

定休日

年中無休

 

入場料金

無料

 

駐車場

無料駐車場あり

 

アドレス

静岡県三島市山中新田410-4

055-983-2672