宇治観光のゴールデンコース!
京都市の南に位置する宇治市の観光はこのルートで決まり!宇治観光ゴールデンコースを散策して参りました!
筆者紹介
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旅人サイファ
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こちらは【年末年始京都旅行記】からの記事をお届けしています。
宇治の歴史
京都府宇治市。このあたり一帯は、かつて平安貴族たちが足繁く通った文化の香り高い町です。
ここは、奈良と京都のほぼ中間点にあり、また琵琶湖から流れ出る瀬田川(宇治川・淀川)を通じて大阪平野ともつながる交通の十字路にあたる要衝でもあります。
古くは、仁徳天皇の兄である「莵道雅郎子(うじのわきいらつこ)」がこの地に隠棲したことが日本書紀に書かれています。この人物が宮を営んだことから、「宇治」という地名が起こったという説もあります。
この「莵道雅郎子」は、応神天皇の子で、一時は皇太子としてその後継者に指名されていたほどの人物でした。しかし、応神天皇の死後に起こった後継者争いの結果、兄である「大鷦鷯尊(おおさざきのみこと)」に皇位を譲るためにここ宇治の地で自害したとも言われています。その兄は後に即位し「仁徳天皇」となる人物です。
都が京都平安京へ移った後は、藤原貴族たちの別荘地となり、今に残る世界遺産『平等院鳳凰堂』などが作られました。また、「源氏物語」の舞台ともなり、市内にはその世界観を伝える「源氏物語ミュージアム」も作られています。※現在リニューアル工事のため閉館中
宇治観光のゴールデンコースのご紹介
宇治へのアクセスは、京阪宇治線の宇治駅、もしくはJR奈良線のJR宇治駅からのアクセスが便利です。ただし、JR宇治駅は観光中心地から少し離れていますのでご注意ください。筆者は京阪宇治線でアクセスすることがほとんどです。
お車の場合は、京滋バイパスの宇治東ICからのアクセスが便利です。ただし観光シーズンは市内の渋滞が酷く、また駐車場のキャパシティも少ないので注意が必要です。
今回はこちらのマップにあるルート、京阪宇治駅から『宇治上神社』、『宇治神社』を通って『平等院』へ向かう、宇治観光のゴールデンコースをご紹介します!
『宇治上神社』の見どころ
まず向かったのは世界遺産でもある『宇治上神社』です。この神社は、前述の「莵道雅郎子」が住んだ離宮の跡地とも言われており、まさにこの地こそが「宇治」発祥の地と考えられています。
ここ『宇治上神社』の本殿は、1060年頃に作られたという非常に古いもので、国宝に指定されています。なんと、日本国内で現存している神社建築のうち最古のものがここ!現在は覆い屋に囲まれ、この中に3つの本殿が納められています。
主祭神は「莵道雅郎子」とその父「応神天皇」、そして兄「仁徳天皇」とされています。後継者争いで国が乱れるのを治めるために、自死して兄へ皇位を譲ったと伝わる「莵道雅郎子」。しかし一説には、彼のことを「宇治天皇」と表記する資料もあり…もしかしたら、正式に即位した後で、兄である仁徳天皇に攻め滅ぼされた可能性もあるとか?
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※21年秋にも訪れています。紅葉の宇治上神社レポートはこちらから!
『宇治上神社』の見学参拝の所要時間はおよそ15分ほどです。それでは次のスポットへ向かいましょう。
『宇治神社』の見どころ
宇治上神社から、宇治川へ坂道を下ったところにあるのが『宇治神社』です。こちらはなぜか世界遺産には登録されていません。そもそもは、宇治上神社と並んだ二社一体の神社だったようですが、明治に入ってから、宇治上神社とは分離し、別々の神社となりました。
こちら『宇治神社』の見どころは、この可愛らしい見返りウサギさん!こちらの祭神である「莵道雅郎子」がここ宇治の地に訪れた際に道に迷ってしまったそうです。皇子が途方に暮れていたところ、どこからともなく一羽のウサギが現れ、皇子を振り返り振り返り導いたという伝説があります。
それからは、ここ『宇治神社』の神の使いとして、ウサギさんは篤く敬われているそうです。この日は12/30、翌年の卯年を控えて、境内はたくさんのウサギさんのお守りが並んでいましたよー。
『宇治神社』の境内もそれほど広くはありません。見学参拝は10分ほどあれば充分見てまわれるかと思います。それでは、目の前に流れる宇治川にかかる橋を渡って次のスポットへ向かいましょう。
『宇治平等院』の見どころ
宇治神社から宇治川にかかる朝霧橋を渡って10分ほどで到着するのが世界遺産でもある『平等院』です。左右対称の美しいフォルムを持つ「鳳凰堂」がよく知られていますよね。
こちら『平等院』は、元々は源氏物語の主人公「光源氏」のモデルとも言われる源融(みなもととおる)が営んだ別荘がルーツと言われています。その別荘が、やがて天皇家の手にわたり、さらに藤原道長の別荘となり、その後現代の形に整えられました。
ちなみに『平等院』という寺院は元々京都市内岡崎にあり、その名を譲り受けてこの名となったと言われています。
なお、シンボルとなっている『鳳凰堂』のみは、平安時代から残る現存建築物で国宝に指定されています。かつてはその他多くの建物が建てられいたようですが、それらは戦禍や火災によって失われています。
ここ宇治の地は、東国から琵琶湖・瀬田川伝いに西へ抜ける最短ルートでもありました。そのため、この近くで度々戦場になってもいます。
ひとつは、平安末期に起きた「橋合戦」です。以仁王の声かけに応じた源頼政がこの地で挙兵しましたが、当時はまだ平氏の勢いが強く、合戦に破れた頼政はここ『平等院』の境内で自害しています。
また、この他にも源義経VS木曽義仲の争いである「宇治川戦い」や、鎌倉時代に起きた「承久の乱」でもこの付近で衝突が起きています。
『平等院』最大の見どころは、その美しい庭園と鳳凰堂の建築美にあります。目の前にある池に映る鳳凰堂の美しさは格別!まさに平安貴族が夢見た極楽浄土が現世に再現されたかのような美しさがありますよね。
実はここ『平等院』の鳳凰堂は、現在流通している10円玉のデザインにも使用されています。皆さん、ここで10円玉を取り出して見比べていましたので、ぜひ事前に小銭を崩しておくことをおすすめします(笑)
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※21年秋に訪れた紅葉の平等院レポートはこちらから!
【年末年始京都旅行記】。この日は半日かけて伏見・宇治を散策しました。中学生と小学生の子供たちにとっては(ほぼ)初めての京都でしたが、普段見られないような景色やグルメを絡めることでそれなりに楽しめていました!次回は京阪線に乗ってもうひとつの見どころへ移動します。次回もお楽しみに!
『宇治平等院』の基本情報
アクセス
京滋バイパス 宇治東ICより10分
参拝時間
8:30-17:30
定休日
年中無休
参拝料金
大人600円 中高生400円 小学生300円
※鳳凰堂内部拝観は別途300円必要
駐車場
宇治駐車場 普通車700円
アドレス
0774-21-2861