【元祖床みどり!『岩倉実相院』新緑の絶景!】
本堂「滝の間」の床に反射する「床みどり」「床もみじ」で有名です。
実相院の歴史
実相院は、もとは、紫野に開山された天台宗寺門派の門跡寺院です。寛喜元年に静基増上によって開基されました。
室町時代になって、応仁の乱を避けるために岩倉の地に移転します。
江戸時代になると、足利義昭の孫である義尊が入寺し、その後、後西天皇の皇子義延親王が入寺して以来、宮門跡が続きました。
客殿、御車寄などは大宮御所の建物を賜ったもので、現存する数少ない女院御所といわれています。
これぞ床みどり!
『実相院門跡』といえば…黒漆塗りの床に、お庭のカエデの新緑のみどりや紅葉の赤が反射する…「床みどり」「床もみじ」が有名です。こちらは、書院の最奥にあるお部屋からのみ見える絶景!
しかし…!残念ながら『実相院門跡』の建物内は撮影禁止なんです!ですので…ぜひその目に焼き付けて帰ってくださいね!
ちなみに、公式ホームページにある「床みどり」がこちら!
公式ホームページより
そして「床もみじ」がこちら!
公式ホームページより
京都のリフレクションと言えば…八瀬の「瑠璃光院」が人気ですが、元祖はここ!『実相院門跡』の「床みどり・床もみじ」です。
こちらのリフレクションは、「瑠璃光院」や大津の「旧竹林院」ほど、くっきりはっきりとは映りません。筆者はこちらの朧気な反射も、また素晴らしいと思いますね。
ちなみにこの建物は、かつて京都御所内にあった皇后のための大宮御所の客殿!現存する数少ない女院御所なんです。その太い柱など、格式の高さを感じさせるものですよ。
石庭 こころの庭
こちら『実相院門跡』には、「床みどり・床もみじ」の他にも2つのお庭があります。
ひとつが東側に作られている石庭「こころのお庭」です。
遠くに比叡山を借景とした、広々とした石庭です。
左右に縁台が作られていますので、そちらから見るお庭の見事なこと!
こちらのテーマは「日本国」だとか!白砂が大海原、海に浮かぶ島を石で表しているようです。
なお、こちら「こころのお庭」は、2013年に市民参加による作庭を行ったそうです。
プロデュースしたのは、あの明治の名作庭家・小川治兵衛から続く「御庭植治」によるものとか!
方丈庭園
書院裏手に作られているのが、方丈庭園です。こちらは、池を中心に据えた池泉鑑賞式庭園になっています。
縁側からお庭を見ると…柱を隔てて額縁様の写真が撮れます。筆者が訪れたのは5月末。
新緑の美しさが際立ちますね!
石座神社も必見
『実相院門跡』から歩いてすぐのところに、「岩倉」の地名の語源にもなった小さな神社があります。
こちらは「石座神社」という古社で、880年に作られた古文書には既に名前が出てくるとか!
左右二つのお宮に別れた、一間社流れ造りというシンプルな作りですが、見ようによっては、1つのお社が2つに割れているようにも見えますね!
『実相院門跡』にお越しの際は、ぜひこちらへも足を伸ばしてみてください!実相院の表門に向かって右手の坂道を登ったところにあります。
かつて、後陽成天皇や後水之尾天皇なども行幸を招いたと言われる『実相院門跡』。洛北に行かれる際は、ぜひ観光プランに入れることをおすすめします!
岩倉 実相院門跡
アクセス
京都バス 24系統 岩倉実相院より 徒歩すぐ
拝観時間
9:00-17:00
定休日
不定休
拝観料金
大人500円
小中学生250円
駐車場
無料駐車場あり
アドレス
075-781-5464
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