こんばんは!旅人サイファです!
NHK大河ドラマ【鎌倉殿の13人】ざっくりコラムをお届けします。
ついに源平の最終決戦!屋島の戦いそして、檀ノ浦の戦いが描かれました。
いやあ!面白い!
これまでの定説では、義経と反目し続けて、義経の足を引っ張った「悪役」として描かれていた梶原景時。今作『鎌倉殿の13人』では、義経最大の理解者として、義経をバックアップする役割を演じています。
義経をして…
『真に私を理解してくれているのは…平六(景時)、おまえだけだ』
とも言わしめる存在。義経と示しあわせて、平家を滅亡に追いやる立役者を演じました。
が。しかし。
鎌倉に戻った景時は、掌を返すかのように、頼朝に義経の危うさを説くのです。「義経は危険な存在である」…と!なんという腹黒さか!
事実、九郎義経によって、戦は変わりました。
義経は、それまで非戦闘員として標的にされることがなかった船の漕ぎ手を積極的に射殺すことで、平家方の船の動きを止め、戦を大勝利に導きました。まさに、これまでの常識を変える、戦の天才とも言える戦術の転換!
この「強すぎる」義経の存在によって、頼朝は伊豆での挙兵からわずか5年で、平家を滅亡に追いやるのです。
しかし!
真に恐ろしいのは「日本一の大天狗」とも称された後白河法皇です。
頼朝に平家打倒の指令を出し、義経をおだてて、平家を滅亡させたかと思うと、今度は義経と頼朝の離間を狙う。
頼朝も義経も、まんまと後白河法皇の掌の上で転がされ…両者の反目は決定的になります。
檀ノ浦の戦いの勝利の後、義経はこう呟きます。
『この先私は誰と戦えば良いのか』
信長の野望などのシミュレーションゲームのパラメーターでいうと、義経のステータスは政治力9、統率力120、知略110といったところでしょうか。
政治の世界では全く存在感がなく…戦場でのみ強烈な輝きを生む義経。そんな彼だからこそ、後白河法皇のような老練な政治家には操りやすかったのかもしれませんね。
鎌倉から数kmの腰越まで来ていながら、鎌倉への立ち入りは禁じられた義経は、已む無く、京都へ戻っていきます。
彼は最後まで、なぜ兄に疎んじられるのか。なぜ褒めてもらえないのか。なぜ、喜んでもらえないのか…まるで理解できなかったのでしょう。
戦場でのみ輝く義経という存在は…頼朝にとって最大の武器であり、最大の脅威であったのです。
次回です!
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