こんにちは!旅人サイファです。
日曜日は、毎週恒例のリアルタイム投稿『週末雑感』です。
何とも悲惨な状況が伝わってきました…。ここまで7人が発見救助されるも、全員意識不明…。
世界遺産・知床を観光する遊覧船が座礁し、救難信号を発してから行方が分からなくなっている…という事故が発生してから一夜が明けました。
北海道東部の知床半島は、世界自然遺産にも登録されている手付かずの大自然が残る、北海道内でも有数の観光地です。知床半島の先端部へは、陸上に道路が付けられていないため、船でしか観光することができません。拠点は半島西側のウトロ港。
知床を観光する遊覧船は数社あります。これらは、ウトロ港から断崖絶壁が連なる知床半島沿いに北上し、先端の知床岬を目指すのが定番のコースとなっています。
船に乗って、海の上から鑑賞する知床の大自然とヒグマなどの野生生物、またイルカやクジラにも遭遇することがある魅力たっぷりのコースです。知床岬まで往復するコースは所要時間3~3.5時間ほど。
先述したように、知床半島の先端部には、道路が建設されていません。つまり、人の手が入らなかったがために今も大自然が残ったままになっているという貴重な場所です。
しかし…皮肉にも、その「道路が付けられていない」ために、今回のような事故が起こってしまった場合、陸上からの救助は不可能であり、航空機や船でしか捜索・救助ができないということでもあります。
筆者自身も、全国の観光地で遊覧船に乗ることが多いので…今回の事故は他人事とは思えません。
事故当時の知床周辺は、気温5.8℃、海水温4℃、波浪注意報が発令されており、波の高さは3mほどだったと言われています。当地では漁船ですら漁を早めに切り上げたほどだったとか。
こんな状況で遊覧船を出港させたのは、果たして正しい判断だったのか。春の行楽シーズン、そして土曜日の昼。運行会社も、この天候で判断を迷ったかもしれません。
しかし、目の前にはクルーズを楽しみにしているお客さんの笑顔。どうにか出港させてやりたいという気持ちが先行したのかもしれませんね。
しかし、ここまで船が見つからないとなると…そのまま沈んでしまったということでしょうか。報道では「船首が浸水し、船体が30度傾いている」との情報もあります。しかも船の画像を見ると、密封された箱形の船室です。船外へ脱出するのも難儀だったのかも…。
乗員・乗客は26名、うち子供も2名含まれているということです。海に投げ出されてしまったら、水温5℃以下の冷たい海…低体温症で一晩は持たないでしょう。どうにか、上陸避難できていることを…心から祈ります。本当に他人事とは思えません。
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