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週末雑感 R4.3.13 コラムニストの言う無条件降伏の未来

こんにちは、旅人サイファです!

毎週日曜日はその時起こっていることをリアルタイムで執筆するコラム『週末雑感』です。

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一向に着地点が見出だせないウクライナ危機。圧倒的なロシア軍の侵攻を押し留めているのは、ひとえにゼリンスキー大統領率いるウクライナ軍及び民衆の勇敢な抵抗運動の賜物です。

 

しかし、日本人の中には「無条件降伏せよ」こそ至高!と主張する人間が多数います。

曰く、「早期に無条件降伏せよ」だとか、「無条件降伏すれば人命は助かる」だとか…脳内お花畑のコメンテーターが多くいることも驚きです。

先日ネットニュースで見かけたデイリー新潮の記事に、とても重要な示唆がありました。

 

橋下徹や玉川徹には理解不能ウクライナ人が無条件降伏は絶対しない理由 | デイリー新潮

ウクライナでも、非戦闘員である一般国民に多数被害が出ています。中には、まだ小さな子供や女性にも死者が出てしまっています。

もちろん、国民の命こそ最優先なのは間違いありません。国民の被害を最小限に食い止めるための方策を、国家の指導者は取るべきです。それは間違いありません。

 

しかし「無条件降伏」を主張する人々には、絶対的に欠けている視点があります。

それは、無条件降伏をした後の世界です。

 

先週の週末雑感でも述べましたが、日本人はこれまでの歴史上、太平洋戦争後のアメリカによる占領以外の経験をしていません。

アメリカは、日本の国体(天皇制含む)を維持しただけでなく、日本語も日本文化も温存するという、世界史上に類を見ないほど寛容な占領政策を取りました。

 

しかし通常、国土を他民族に占領されるということは、その民族の死を意味します。占領された民族は奴隷として乱暴され財産は没収。そして二級国民として土地を追われ、移住させられた土地で強制労働を強いられムチ打たれる生活に落ちます。

 

本来、他民族の占領を受けたそういった境遇に陥るのが歴史上の常なのです。日本人は、ソ連軍によるシベリア抑留という悲劇を味わっていますが、この虐待を受けたのは一部軍人だけ。一般国民はこういった悲劇を体験していません。

しかし、戦後アメリカが、緩い占領政策を取ってくれたのは、先人たちが必死の徹底抗戦をしてくれたおかげなのです。

 

ウクライナのゼリンスキー大統領と国民たちは、この戦いの後の世界を見ています。かつてのフィンランドのように…徹底抗戦したことで、独立を保てた例を間近に見ているのです。

 

もしも、日本が他国から侵略を受ける事態になった時…恐らく彼らは「抵抗するな」「すぐに無条件降伏せよ」と主張することでしょう。残念ながら、こういう層が一定数存在している以上、日本ではウクライナのように挙国一致しての団結した抵抗活動はとれません。抵抗を続ける層と無条件降伏を促す層で、日本は分断されることでしょう。

 

ウクライナで起きている悲劇を、対岸の火事としてハナクソほじりながら眺めていてはいけません。安倍元首相が問題提起した、核兵器シェアによる国防も、今こそ議論すべき時だと思います。非核三原則の護持含めて、「議論することすらタブー」ではどこぞの一党独裁国家とやっていることは同じですよ。

 

国民の命と財産を守るために、国家はやれることを万全にせねばなりません。国連安保理常任理事国が侵略行為をするなどという、国際連合という枠組みそのものの限界が露呈している以上、新しい時代に合わせた、タブー無き議論をして欲しいものです。

 

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